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ep.11 戦闘訓練

そんなある日、ザラゴスが突然、エルノスに向かって語りかけた。


「お前の試練は、ただの力の使い方を学ぶことだけではない。真の試練は、お前がどれだけ冷静に、自分の力を扱えるかだ。」


エルノスはその言葉に息を呑んだ。「冷静に?」


「そうだ。」ザラゴスは無表情で続けた。


「力が暴走すれば、それがどれだけ破壊的なものになるかは、想像できるだろう。だが、冷静さを保てば、お前の力はどんな状況でも理想的に作用する。」


その言葉に、エルノスは少し考え込んだ。

魔族として生きるために、彼はただ力を振るうだけではなく、その使い方に対する深い理解が必要だと感じていた。


力を持つことの怖さと、その力を制御することの難しさを、日々実感していた。

ある日、ザラゴスは突然、エルノスに戦闘の訓練を命じた。彼がどれだけ冷静に戦えるかを試すためだった。


場所は、魔族の領地の外れにある広い荒野で、周囲には他の魔族たちの目もあり、エルノスはそのプレッシャーを感じながら立ち向かうことになった。


「さあ、始めるぞ。」

ザラゴスが言うと、周囲の魔族たちが一斉に身を引いた。


その時、エルノスは自分の足元に注意を払い、冷静に呼吸を整えた。

戦闘が始まると、エルノスはまずは自分の魔力を使い、攻撃を開始した。


雷のような魔力が彼の手から放たれ、ザラゴスを目指して飛んでいった。

しかし、ザラゴスはその攻撃を軽々とかわし、すぐに反撃に出た。


エルノスはその瞬間、相手の冷静な対応に感心しつつ、さらに自分の力を引き出そうとした。

次第にエルノスは、その戦いの中で冷静さを保つことがいかに重要であるかを学び始めた。


感情に流されず、自分の力を的確に使いこなすためには、何よりも心の平静を保つことが必要だと感じた。

その戦闘が終わる頃には、エルノスは少し成長したように感じていた。


戦闘の後、ザラゴスはエルノスに向かって言った。


「良い戦いだった。しかし、まだまだだ。お前の力は間違いなく強い。だが、力だけでは勝てない。それを理解することが、お前の成長に繋がるはずだ。」


エルノスは深く頷き、改めてその言葉を胸に刻んだ。

力の使い方、冷静さ、そして責任。その全てを理解し、次に進むためには、まだ多くのことを学ばなければならないと感じていた。


エルノスは、ザラゴスの言葉を胸に刻みながら、次なる試練に向けて気を引き締めていた。

ザラゴスの教えは、ただの力を振るうだけではなく、心の在り方や冷静さ、そして判断力がどれほど重要であるかを彼に深く教えた。


だが、まだその全てを理解したわけではない。


数日後、ザラゴスから新たな指示が下される。

それは、彼が魔族として一人前になるために欠かせない“実戦”の訓練だった。


「エルノス、お前はこれから、実際の戦闘で自分の力を試さなければならない。」

ザラゴスの冷徹な声が響く。


「そのために、近くの人間の村に向かうんだ。お前の力がどれほど通用するか、実際に試してこい。」


エルノスはその言葉に一瞬驚いた。


人間の村へ行くとは思ってもみなかったが、それが自分の力を試すための最良の方法だと理解した。

そして、無言で頷くと、ザラゴスはさらに言葉を続けた。


「注意しろ。お前が魔族としての力を誇示することで、村の人間たちは反発し、抵抗するだろう。それをどうかわすか、どう扱うかが試される。お前がどれほど冷静に、そして判断力を持って行動できるかが鍵となる。」


エルノスはその言葉を胸に、決して力を無駄に使わず、冷静に行動することを誓った。

人間の村は、魔族にとっては敵のような存在であり、力を誇示しすぎれば、ただの暴力に過ぎなくなってしまうことを彼は理解していた。


しばらくして、彼はザラゴスと共に村へ向かう道を進みながら、自分の心を落ち着かせていた。

やがて、村の外れに辿り着くと、遠くから煙が立ち上るのが見えた。


村の一部が燃えているようだ。どうやら魔獣が村を襲撃しているらしい。


「お前の力を試すには、ちょうど良い機会だ。」

ザラゴスが冷静に言った。


エルノスは、胸の中でどこか不安を感じつつも、ザラゴスの指示に従い、村の中心に向かうことにした。村に近づくにつれ、炎の匂いが鼻をつき、興奮した声が耳に届く。戦闘が始まったのだ。

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