表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笛吹いて死ぬ運命を変え天下を掻き乱す話  作者: 悠
転生と出雲平定
6/41

第6話 死を回避したら…


阿用城内


「…側近になれと?」


「そうだ」


捕らえた桜井宗的にそう告げる


「敵対したのに何故…許すのですか?」


許すだけではなく所領も半分は安堵するとまで言ったのだ


驚くのも無理はない


「そうだな。使えるからだな」


「と申しますと?」


「多勢に無勢にありながら良く戦ったそなたやそなたの配下を無下にしたくはない。優秀な者は手元に置いておきたい。無論手柄を立てれば加増するし次裏切れば赤子に至るまでの一族を火あぶりにしてやるがな」


褒めつつも恐怖もある言葉に桜井宗的は若干恐ろしさを感じたが


「どうする桜井宗的」


少し考えた桜井宗的だったが


「…父・経久に勝るとも劣らないその策略と寛容さ…見てみたい気がしてきました。わかりました。政久様に仕えましょう」


「助かるぞ」


「その代わり、我が娘を側室にしてやって貰えませぬか?」


そう来たか


予定の範疇ではあったが桜井氏は出雲の有力な豪族の一つ。


それを従属させ後ろ盾も得られれば大きいに決まっている


「わかった。それも含めて父上に報告しよう」


「ありがたき幸せ」


そうすると桜井宗的の縄を解き家臣に加えることになった


~~~~~~~~~~


俺から報告を受けた経久は驚いていた


「桜井宗的を許しただけでなく直属の家臣に加え、娘を側室に貰った?」


「はい」


少し考えた経久ではあったが


「見込んだとおりの息子だ」


「は…?」


「桜井氏は有力な豪族。それも分かっての懐柔であろう?」


「お見通しでしたか」


そんな私を見て高笑いする


「まだ老いてはおらぬからな」


「そうでございますな」


二人して笑うと


「しかしここらが良いところじゃな」


「なにがでございます?」


「政久よ。今日を持ってそなたに家督を譲り儂は隠居する事に致す」


そういう経久に空いた口が塞がらなかった


「まさか…それも込みでの桜井氏討伐だったのですか?」


「そうじゃ。故に総大将の座を譲る訳には行かなかったのじゃ」


いや、タイミング…それのせいで史実の政久死んでんだけど


「なるほど…」


「家臣達には儂から発表しておく。そなたは今後尼子の当主として振る舞わねばならん。準備しておくように」


「…ははっ!若輩者ながら一所懸命に…」


こうして自らの死を回避しただけでなく家督も相続してしまうことになってしまった

ひょっとしたらもっと早いタイミングで家督を譲って他かもしれませんが桜井氏討伐はキリのいいタイミングということで解釈させてください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ