第12話 元就を軍師にしたい政久
大内義興との会談を終えると政久はすぐに動き出した
山名氏が不服とした大内義興の石見守護就任を尼子氏は認めると発表
山名氏としてはここまで友好関係を築いてきた尼子氏の突然の掌返しに戸惑いを隠せなかった
また政久は父・経久に命じ美作で調略を開始。山名氏との全面戦争に向けた動きをし始めた
そんな時ある男がやってきた
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「毛利元就にございます」
毛利元就、皆も知ってる最強の謀将
無論尼子ヲタの俺も知らないわけが無い。むしろこの場で首を落としてやりたいほどの相手
「尼子政久だ。毛利殿、遠路はるばるご苦労」
「はっ!」
「我々につきたいということであったが本当か?」
「はっ。某は兄・興元亡き後、その子幸松丸の後見人として毛利家を存続させていかなければなりません。今尼子は尼子国久殿を中心に宍戸氏等の安芸・備後の豪族達と小競り合いを繰り返しており某としてはそんな尼子様しか頼るべき道はないと思っております」
どこの口が言うんだか…
そう言いながら腹では大内氏に鞍替えする事とか考えている癖に…
だが毛利家がここで尼子につくのは史実通り…俺も考えてはいた
「そなたの気持ちはわかった。毛利殿に期待しよう」
「ははっ!」
「だが条件がある」
「はい、なんでございますか?」
「人質を要求したい」
そう来ると思ったいたらしく元就も分かっていたとばかりに
「でしたら家臣の…」
と史実のように家臣を人質にしようとしてきた
その手は食うか
「弟の元綱を差し出して欲しい」
「はっ!?」
さすがにビックリしたようだった
実弟の相合元綱を要求されるとは思ってなかったか?
本当は次男の元春が欲しいがそもそもまだ生まれてない
「元綱はその…」
断ろうとする元就に続ける
「その代わり安芸1国は毛利殿の好きにしていい。無論戦になった際は手助けを惜しまないし攻められた場合は必ず援軍を向かわせる」
「!?」
そりゃ驚くだろう
安芸1国くれてやる。それの手助けもやってやると言ったんだ
俺は上座を経ち元就に近づきこう続ける
「元就殿。私はそなたを買っている。いずれ安芸だけでなく天下に名を轟ける程の者と」
実際中国地方の覇者になるんだから間違ってないよな
「それは恐れ多いお言葉…」
「才能ある者に私は期待したい。いずれはこの政久の右腕として中国地方の2~3カ国を受け持つ名将としてこの日の本に名を轟いて欲しい…などと思っていたりな」
「……」
まさかの連続にあの元就が言葉を失っている
「どうじゃ?」
提案を受けるか再度聞いてみると元就は答える
「申し出受けさせていただきたいのですが政久様は何をめざされてるので?某に中国地方の2~3カ国は任せたいと言うなれば政久様はどこを収めるので?」
「そうだな…将軍家や朝廷を支えこの日の本の政を全てとりしきる。それを私の代の尼子で作りたい。いや作ってみせる。そして100年、200年と続く平和な世を作りたいのだ」
「…わかりました。どこまでお役に立てるかわかりませんがこの元就、やらせていただきます」
「頼むぞ毛利殿」
「はっ!」
この後元就は初陣で安芸守護武田氏を撃破
戦国史に初めて名を刻む事になる
ぶっちゃけ元就ならどうするんだろ…
やはり裏切るのかなぁ…
今のところ元就がどう動くかはちょっと悩んでます
でも無名の自分をここまで買われたら元就も忠誠尽くしたり…しないかぁ…