第2話【あれから異世界で頑張ってます】
俺が異世界に来て約一年が過ぎた。
「起きなさい。もう、6時30分よ。」
「ごめん。シャーロット姉さん。」
「ヘーレー様が皆で朝ごはんを食べようって」
この人は俺のお世話係的なのになってくれている、シャーロットである。
一年前に俺は異世界で暮らすことになったのである。
「少年、大丈夫か?」
「えっと…あなたは魔族の方でしょうか?」
「何を言っておる。お主も魔族だろうが」
「え?」
まぁ、びっくり。俺まさかの魔族…?
「父上。この少年は記憶喪失なのでは…?」
「ふむ。そーだな、記憶が戻るまでここで保護しよう。」
「え…いや、ちょっ、俺は…」
「まぁ、少年よ。ここで過ごすがよい」
決定してしまったらしい。俺には拒否権がないみたいだ。
「では、仲間を紹介しよう。」
そう言うと、魔族の男は指をならす。すると、五人の少年少女が彼の前に並ぶ。
「では、紹介する。こいつはエヴァン。」
そう言うと少年の頭をクシャっと撫でる。うわ、イケメンだ。絶っっ対陽キャ。
「次にこいつはシャーロット。」
次はそのとなりにいる、少女の方に手をおく。え?かわいすぎ。美少女だ。かわいいというより、美しいの方があう気がした。
「次は、ネイサン。ナサニエル。」
きっと双子なんだろう。顔が瓜二つだ。
「最後は、ロイ。」
そうすると、少女の頭を優しく撫でる。その時の魔王の顔はなぜか悲しい表情をしていた。
「よし、皆、この少年は記憶喪失みたいなんだ、しばらくここで預かる。仲良くしろよ。」
「よろしく!」
「よろしくね」
「よろ~!」
「よろしくっす」
「どうも」
「よ、よろしくお願いします…」
なんか、個性が強そうな人たちだなぁと思ってしまった。
「そして、最後にわしがこの国の魔王。ヘーレーだ、よろしくな少年」
「へ!?ま、魔王!?」
うん。なんか納得した気がする。だから頬が痛いわけだ。
そう、すると、この人達魔王の手下ということなのか。魔王との暮らしなんてやっていけるだろうか…
「よろしくね。あなたのお世話係のシャーロットよ。」
次の日、俺は魔族の1日や、魔王の下で働くなどとの、説明を受けた。
(あぁ…また、ブラック企業か…)
そう思っていたが、なんと、これまたびっくり、週に一回の休みはあるし、俺にはなかった定時で仕事を終わらせていいということがあるのだ。今は、記憶喪失(という設定)だけど、記憶が戻らないということ(設定)でここで働かせてもらっている。
「今日はあなたの誕生日ね。ヘーレー様から呼ばれているわ」
そう、そして、一年がたち、俺の誕生日(正確には俺が城に来た日)になるらしい。
「少年よ、誕生日おめでとう、わしからはお主に名を授けよう。」
「あ、ありがとうございます!」
「ヘーレー様!私が名付けたいです」
そう、言ったシャーロットは目を輝かせている。
「名付けというものを一回やってみたかったの。いいでしょ?ヘーレー様…?」
「お主が少年のお世話係だからな、まぁ、妥当だろう。」
え?いいの?命名権とか簡単に譲っちゃう系魔王なの?
「えぇ。ありがとうごさいます!そーね…あなたの名前は…クロエ、クロエはどうかしら?」
「クロエには若々しく美しいという意味があるが。いい名だろう。」
そう。俺はこの世界では今年で六歳になるらしい。でも、六歳で成人だというのだから、人間の世界では十八ぐらいになるだろう。美しいのか…?でも転生してからは自分でもそこそこかっこいい気もしなくもない。
「どうだ?少年。」
クロエか…いい名前だと思う。
「はい。とてもいい名前だと思います。」
「嬉しいわ!じゃあ、あなたは今日からクロエよ」
「よし、名前が決まったのじゃ。お主に加護を授けよう」
そうすると俺の首筋にある深紅の宝石に光が灯った。
「ステータスと言ってみろ」
「ステータス」
すると、俺の前にはゲームでみるようなステータス板が表示されていた。
「よし、使えるようだな。」
「はい。」
「これからクロエはこの城で働いてもらう。まぁ、対して仕事は変わらないがな。」
そう、俺はホワイト企業という魔王の手下を始めたのだった…
こんにちわ。小桜。です、いやー、最近は梅雨がすごいですね。雨がやばいですねw
さて、小説の方は第2話です。私は小説を書くというのがあまり得意ではないのかもしれません。ですが、ガンバって書いていこうと思います。
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ではここで余談。先日体育祭がありました。バレーに出場したのですがサーブが入りませんでした。運動音痴なのがばれますね。
ではまた次回…