6-3こういった話が嫌いな女子はいない
長澤由紀恵15歳(中学三年生)。
根っからのお兄ちゃん大好きっ子。
そんなお兄ちゃん大好きっ子が学校見学で兄の高校に行くと‥‥‥
「私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!」
ここから始まるラブコメディー。
さいとう みさき が送る初のラブコメ小説!
そ、それでぇ!?
どうなったのっ!?(由紀恵談)
私はいつものファミレスに呼び出された。
「苺ラテで良いんだっけ?」
「‥‥‥頼むわ」
紫乃に頼んでドリンクバーの飲み物を持ってきてもらう。
「それで、由紀恵ちゃん後輩の女の子からラブレターもらったんだって!?」
「そ、それってどんな子でした?」
「‥‥‥同性愛」
いきなり人を呼び出して何なのこの人たちは!!
「あの、私そう言った趣味無いんですけど?」
「いやいやいや、そうだとしてもこういった話はきちんとケリをつけないと後々こじれるわよ? 最悪長澤君の命が危険にさらされるわ!」
興奮気味の高橋静恵は目を輝かせてそう言う。
説得力の欠片も無い。
「そうですね、愛情のもつれから由紀恵ちゃんの思い人さえいなければ由紀恵ちゃんが自分のモノになるって思っちゃうんですよ」
なんとなく矢島紗江も興奮してうっとりとした表情でどこか遠くを見ている。
「‥‥‥い、いけない関係、お、お姉さま!!」
泉かなめもなんか赤い顔してはぁはぁ言っている。
何なのよこの人たち!!
「由紀恵ちゃ~ん、持ってきたよぉ~」
「ありがとう、紫乃。それで私にどうしろと言うんです?」
冷たい苺ラテをストローで一口飲む私。
どうもこの人たちはこの状況を楽しんでいる様だ。
「ここは敵に塩を送るつもりでアドバイスよ。その子にちゃんと明日の放課後に会ってきちんとお断りの返事をする事。じゃ無いとそこまで思われているのだからまとわりつかれるわよ?」
「そうそう、場合によってはストカーとか!」
「‥‥‥長澤君家の前の電線柱は私の場所」
なんか最後の泉かなめの言葉が非常に引っかかるけど一理はある。
「なんか高橋さんって同じような経験が有るような口ぶりですね?」
私がそう言うとみんな一斉に高橋静恵に注目する。
だが彼女は慌てず騒がず視線だけを外してぽつりと言う。
「若い頃にはいろいろ有ったのよ‥‥‥」
うぉぃぃいいいいぃぃっ!
あったのか!?
あったのねっ!!!?
「ま、まさか高橋さんって‥‥‥」
矢島紗江も驚いている。
「‥‥‥両刀使い」
泉かなめがポツリとそう言う。
いやいや、流石にそれは‥‥‥
「ま、過ぎた事よ」
「いえいえっ! むしろそこははっきりとしてもらわないと!!」
思わず私は高橋静恵に喰って掛かる。
「そうですね、その辺お話をよく聞かないと!」
「めくるめる百合の花園‥‥‥」
矢島紗江も泉かなめもなんだかんだ言って高橋静恵の話を待つ。
「う~ん、難しい話が長くなる? 由紀恵ちゃんおかわりいる?」
「頼むわ! 今忙しくて手が離せないから!!」
私たちは高橋静恵の昔話を聞くためにがん首揃えて待つ。
「うーん、やっぱり由紀恵ちゃん気付かない? じゃあ今度はアップルティー入りの抹茶ラテだぁ~!!」
一人紫乃だけ向こうで盛り上がっていたようだった。
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