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――放課後――
さて、長々学校も終わり帰宅だ。今日は、あの四人のせいで、いろんな生徒から質問責めを受けて、疲れた。家に帰って、オンラインゲームでもしよう。
身支度を終え、リュックを背負うそして、教室を出る。
「グッドタイミング!さぁ!私と帰りましょう!和真殿!」
教室を出て、すぐに西園寺に遭遇してしまった。
早く、家に帰って、オンラインゲームをしたいんだけど!なんとなく、左に避けると、西園寺さんも左にくる。はたまた、右に動くと西園寺さんは右にくる。これは駄目だな……「西園寺さんごめん!今日は急いでいるんだ!」的な事を行って、強引突破しようと考えたが、無理だな……かといって、自分がいる方向とは違う階段を使って靴箱を目指すことも出来るが、先回りされ、靴箱で待ち伏せされたら意味がない。その前に、西園寺さんから逃げ切れるか、自身がない。あー!どうしたら!
「そういえば、西園寺さんは部活に入ってないの?」
「はい、私は家の方で色んな事をしています。例えば、茶道や花道、柔道に書道、陸上から………」
普通に部活を入っている人よりも、すごい量の習い事をしているではないか……流石、西園寺家。英才教育も、庶民とは違う。しかし、一体、どうやってそんな習い事をこなしているんだ。西園寺さんも嫌にならないだろうか?なんか、心配になってくる。
「そういえば、和真殿は部活やらないんですか?」
「俺は、そう言うの好きじゃないから……」
この高校に入った時は、部活に入ろうと頑張って、いろんな部活を体験した。だけど、どの部活にも馴染めなかったり、熱中できそうな部活が無かったから、入らなかった。そして、帰宅部へ入部してしまった。別に学校側は、部活に入りなさい!的な強制が無かったから晴れて、帰宅部を選んだ。
「なるほど、なるほど。和真殿の事情はわかりました。出したら、私と一緒にやりますか?アットホームで、楽しいですよ!」
「大丈夫です!」
これほど、ブラック企業の求人みたいな謳い文句はない。絶対に、やばいに決まっている。
「そうですか……もし、気が変わったらいつでも私に行ってきてくださいね!」
「はい!そうします!じゃあ、俺はこれで!」
さて帰ろう。帰ってオンラインゲームだ。
「ちょっと、待ってください。まだ話は終わってないですよ。さぁ、私と一緒に帰りましょう」
「はい……」
強制的に一緒に帰る羽目になってしまった俺は、西園寺さんと一緒に校舎を出る。
外では、陸上部の生徒たちがハードル走をやっていたり、野球部が模擬試合見たいのをやっている。そんなところを通り過ぎ、外へ……左手の方で、ハザードをたいた、黒塗りの高級車が止まっていた
。
「さぁ、和真殿、あの車に乗ってください」
「えっ?あれに乗るんですか?」
一緒に下校と聞いていたから、てっきり仲良く手を繋いでイチャイチャし、どこか寄り道などしながら帰るとかだと思うが……
「どうですか?」
「最高です!」
西園寺さんに言われた通り、俺は初めて高級者に乗った。普段の車では味わえないような座り心地になんだか、眠くなりそうだ。西園寺さんはいつもこんな良い車で登校と下校をしているのか……羨ましい……だけど、俺はいつも通りに帰る方が楽しいな……
「今日は、ありがとうございました」
「また、一緒に帰りましょうね!」
こうして、西園寺さんと初めて下校をした。なんか、リッチな子供になったような気分になれて、とても新鮮だった。今度は、普通に西園寺さんと仲良く下校してみたいもんだ。
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