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俺は、西園寺 彩華を取り戻す方法を見つけた。


だが、それは、難しい課題だろう。


なにしろ彩華さんを取り戻す方法は、西園寺さんが困っているところを助けると言う方法だ。


西園寺 彩華には欠点がほぼない。


勉強はでき、運動も出来る。


おまけに美女。


まさに無敵キャラだ。


そんな彩華さんの後をこっそりつける俺は、チャンスを伺っていた。


彩華さんが困っている時に、俺、参上!


見事、彩華さんを助けて、彩華さんは俺を見直す


と言うシナリオで彩華さんの後をつけるが、どんなにつけても駄目だ。


そして、時は過ぎ、放課後


これで、なにもなければ、明日も続ける事になる。


できれば、あと数日でかたをつけたい。


この彩華さんの後をつける作業は、俺が彩華さんのストーカーをしているみたいでやばい。


これで、彩華さんにストーカーされましたなんて言われたらぐうの音も出ない。


と彩華さんの後をつけていたら、彩華さんが居なくなっている……


俺は彩華さんがいないかと、周囲を探し回った。


だが見つからない。


そんな時だった。


「私の後をこそこそ付け回るなんて、趣味が良くありませんよ」


と誰かが、俺の耳元でそうささやいた。

そして、俺が振り返るとそこには、にっこり笑いながら俺をみる 西園寺 彩華さんだった。


彩華さんは、パン!と両手を叩いたあとこう言った。


「さて、和真殿。これは立派なストーカー行為だと思います。さて、どう落とし前つけて貰えますか?」


とストーカーしていたことがバレてしまった。

だが、俺は言い訳をする。


「い、いや、俺はストーカーなんてしてないよ。ただ偶々、彩華さんと会っただけで」


「そこに防犯カメラがあります。これを調べれば和真殿がストーカーしていたことが明白では」


と彩華さんが指を指す方をみると、確かに防犯カメラが……


彩華さんの後をつけることに必死でそこまで、気づいていなかった。


こう降参だ!


俺は彩華さんに頭を下げる。


「ごめん!彩華さん!だけどストーカーをするつもりはなかった!ただ、彩華さんの力になりたいと思ってその機会をうかがっていただけと言うか」


「わかりました。では顔をあげてください和真殿」


と言われたので俺は顔を上げる。

そして、彩華さんはこう言った。


「なら、今から私の力になってください」


と彩華さんに言われ、俺は今、彩華さんにどこかへと連れていかれている。

一体どこに向かうと言うのだろうか・・・・・


「つきました和真殿」


と俺が彩華さんに連れていかれた場所は、ラーメン屋さんだ。


そこらへんにある至って普通のラーメン屋だ。


「こんにちは、店主」

「おぅ、彩華ちゃん!いつものでいい?」

「はい、大丈夫です!」

「了解。そちらは彩華ちゃんの連れかい?」

「えぇ、そうです」

「連れのあんたは何を食べるかい?」


「なら、彩華さんと同じものを」

「はいよ!」

「ちょっと和真殿、私と同じもので大丈夫ですか?」


「あっ、うん」


大丈夫と聞かれても、俺はここに来るのは始めてだ。


だから、何を注文していいのかもわからないし、

店は少し混んでいて、注文を考えている暇は無さそうだったので仕方がない。


「はい、おまち!」

「ありがとうございます」


と彩華さんの前に出て来たのは、いかにも辛そうなラーメン。おまけに大盛りだ。


て言うことは俺にも……


「はい、連れのあんたにも」


と俺の前に俺置かれたのも、彩華さんと一緒のラーメンだ。


「大丈夫、あんたのは、辛め抑えめだから」


と言う店主だが、俺のラーメンも真っ赤だ。

彩華さんは早速、食べ始める。


「やっぱりここのラーメンは美味しい」


と美味しそうにラーメンを食べる彩華さん。


それに釣られて俺もラーメンを食べる。


だが、ラーメンが辛すぎる!


一口食べただけで、汗が滝のように出てきて止まらない。


けれど、この辛さは癖になる。


辛いのに箸が止まらない!


「美味しいですか和真殿?」

「うん、美味しい!」

「そうですか、それは良かったです」


と彩華さんはにっこり笑った。


ラーメンを食べ続けている中、俺は彩華さんに聞いてみた。


「どうしてここに俺を誘ったのですか?」

「それは、私一人で、行くのは気が引ける場所だからです。と言ったら信じます?」


「まぁ、信じると思います」


すると、彩華さんはクスっと笑った。


「冗談ですよ、ただ和真殿とラーメンを食べたいなぁーと思って誘いました。後、ついでに和真には大事なお話が……」

「お話?」

「そうです。大事なお話です」


と言った彩華さんは水を一気に飲んだ。

そして、席から立ち上がると頭を下げこう言った


「和真殿、今まで、すみませんでした」

「い、彩華さん!どうしたのですか!顔をあげてください!」


こんな人がいる中、急に謝る彩華さん。


一体どうして謝るのか疑問に思うが、まず顔をあげて貰わなければ。


「顔をあげてください彩華さん!」


と言うが彩華さんは顔をあげようとしない。

なぜ、ここまでするのか謎だ。


俺は彩華さんに頭を上げない理由を聞いてみた。


「彩華さん、なぜ顔をあげないのですか?」


「覚えていますよね。私、和真殿に対して酷い事言ってきました」


彩華さんが言っていることは、あの事だろう。


俺が清水さんの事を襲った事件。


あの時俺が無実だったことを信じて欲しかったと言うのが本音だ。


だけど、もう過ぎたことだ。


「別に気にしてないですよ。だから顔をあげて」


「和真殿は優しいですね」


と顔をあげた彩華さんは薄っすら微笑んだ。


すると、彩華さんが「よし、決めました!」と何かを決意した。


そして、俺を見るとこう言った。


「和真殿、私は貴方を守ります」


といきなり彩華さんに言われたが、何から俺を守るんだ?


「えっ、どう言うこと……」


と言うと彩華さんはこう言った。


「今から言うことはあくまでも私の仮説ですのであまり信じないで貰います?」


と言われ、俺はうんと頷いたが、


なんなんだ・・・・・・


と言う疑問に思う俺をおいて、彩華さんはこう言うのであった。


「和真殿、貴方は、あの時、ある人物に嵌められたのかもしれません」


彩華さんはこう言葉を続ける。


「だからこれから、その人物の企みを阻止するため和真殿を守らせてはもらえませんか」


彩華さんからは到底冗談で言っているような感じではなかった。 


その証拠に彩華さんの真面目な視線が感じる。


それに冗談でこんな事を言う人物ではないくらい、今までの付き合いでわかる。


だけど、その発言はあまりにも信用出来ない内容だった。


読んでくれてありがとうございます!

次回もよろしくお願いします!

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