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18 男子は女子の誘惑に弱い!

「木嶋さんを離せよ……」

「ふっ、なんですかマジ切れですか?」

「いいから離せ……」

「嫌だと言ったらどうしますか?」


一触触発状態である駒形と葵。


「やばい……」


その状態に危険を感じた俺はひっそり隠れていた柱の陰から二人を助けに行こうとした。

次の瞬間、ふと肩を触れられた俺。


「行ってはいけません」


その声に俺は振りかえった。


「い、彩華」

「はい、和真殿の彩華です」


背後にはうっすら微笑んで立っている彩華。

彩華は葵と一緒に俺を狙う敵。

なのでこの状況では彩華にとって俺を奪う大チャンスなる。


だが彩華は何もしかけてこない。


一体……


「和真殿。貴方は清水 葵の本性をまだ知らない。故に今から起きる真実を目に焼き付けておくべきです」


ふとそんなことを言ってきた彩華。


「どういうことだ?……」


「さぁ、私にも分かりません。ただ駒形さんはなにか知っているかも知れませんよ……」


俺はふと駒形方を見た。


「ほら、木嶋さんを助けないんですか?」


駒形を挑発する葵。

そんな葵を睨み付けた駒形はこう言った。


「いいえ、勿論木嶋さんは助けるわ。だけどその前に……」

そう言った駒形は俺がいる方を見た。


「そこにいるなら出てきなさい。」


「どうやら私達も向こうにいかなくてはなりませんね。さぁ、いきましょう」


そう言った彩華は駒形の方へ行った。

なので俺も彩華に言われた通り駒形の方に行った。


「和真君……」


木嶋の声は弱々しい。


「あっ、和真さん。探していましたよー」


木嶋の髪を掴んでいた手を離し俺に手を振りなかをら俺の方へ来た葵。

すると……


「和真に近づくんじゃないわよこのクズ女!」


葵の前に立ち塞がった駒形。


「はぁ?どうしてですか?てか貴方には関係ないでしょ?」


冷めた表情かつ背の高さを利用し駒形を見下すように見る葵。一方、表情はわからないが声音を聞いた時点でかなり険悪であると想像がつく駒形。


この険悪ムードが漂う二人がついに接近し今にもヤバい状況である。


俺はとっさに二人の間に入り落ち着かせる。


「まぁ、2人とも落ち着け……」


「はぁ?なに急に」


駒形には鋭い視線で睨まれ。


「和真さん。助けてください~」


そう言い俺に近づいてきた葵は俺の腕に胸を押し付けられた。

そして葵は悪い笑みを浮かべながら俺にこう尋ねた。


「ねぇ、和真さん。駒形さんなんだか私に怖いですよね~?」


胸をより一層押し付ける葵。

これは俺を誘惑する葵の罠だ。

それを知っている俺だが……


「う、うんちょっと怖いかも知れないねー」


情けないものだ。葵の胸を意識してしまった俺はまんまと葵の誘惑に惑わされた。だが男にとっては普通の反応だと思う。


そしてそのあとに駒形を見るのが怖い。

ちらっと駒形を見る。


「はぁ……これだから……」


呆れる駒形。

多分、怒るつもりでいた駒形だが、俺の情けなさに怒りを通り越してしまったのだろう。


駒形は言葉を続けた。


「でもまぁいいわ、せっかくだからいいことを教えてあげる」


そう言った駒形は喉を鳴らした。

そして葵を指差し睨みつけながらこう言った。


「清水 葵。あいつは鈴木 和真のことが好きではない」


突然すぎるカミングアウトをしてきた駒形。


一体、どういうことなのか……

























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