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1 究極の選択

新しく投稿しました。

2024年5月9に新しく推敲致しました。

最初の頃よりだいぶ変わったと思いますので、読んだこともある人も、もう一度、読んでもらえたら、幸いです。


 もう一度言う。

俺は今、四人の美女達に、同時告白を受けると言う、現実では絶対にあり得ないことが起きている。

そしてそんな出来事から、もうかれこれ三分くらいは経っただろう。


「あのー、まだ決められないんですかねぇー?」


  他のクラスメイトの机に乗る、清水しみず あおいさんは、退屈そうに足をバタバタとばたつかせる。

行儀が悪くて、もう少ししたら下着も見えてしまいそうであるため、やめたほうがいいと思うが、清水さんが退屈するのも分からない話ではない。


なにせ、彼女は俺の返答待ちである。


勿論、俺も彼女を待たせているのは分かっている。


だが、そう簡単に選べられるわけがない……

この場には、清水さん意外にも、二人の美少女も俺の告白待ちであるのだから!


あぁー俺は一体、どうしたらいいのだ!

こんな美少女達を一人選べなんて、とあるゲームの最初の三匹を選ぶよりも究極な選択である。


「早くしてくださいよー」


「葵殿。和真殿は真剣に誰にしようかと考えてくれているのですよ。だからもう少し待ちましょう」


 退屈そうにする清水さんにそう言ったのは西園寺さいおんじ 彩華いろはさんだ。


「そんなこと、言われなくても知っていますよ~」

「なら、少しは、静かに待ってあげたらどうですか?」

「えぇー、でもー長すぎませんか~?!ここは、ちゃちゃと決めて、私と付き合うべきだと思いますけどねー」


 清水さんは不満げに頬を膨らませる。

そんな清水さんに対して、もう一人の告白者である、駒形こまがた 花音かのんさんが、上から目線でこう言った。


「ふん、こんなことで、和真を待つことが出来ないなら、和真の彼女としては失格じゃないかしら?」


 その言葉にムッとした表情を見せた、清水さんは、駒形さんに言い返す。


「そう言う、駒形さんはその、とげどげした口調だと和真さんに嫌われると私は思いますよー」


 駒形さんを馬鹿にしているかのようにニヤニヤ笑う清水さん。

それに対して駒形さんの顔が真っ赤なリンゴみたいに赤くなった。


「はぁ?!私はとげとげなんてしてないし!これが普通だし!」

「いや、とげとげしてますって」

「はぁー?!とげとしてないし!」

「まるで、サボテンみたいですねー」

「私は、サボテンじゃない!」


 この時の清水さんは、この退屈の時間を潰せるいいオモチャを見つけたかのように楽しんでいる。

一方、駒形さんは清水さんの挑発に乗る一方で、このままだと清水さんと掴み合いの喧嘩をするのではないかと思うほど、一人でヒートアップしていた。そして、そんな清水さんと、駒形さんのやり取りを見ていた木嶋さんと西園寺さんも同じことを思ったのだろう。二人は、駒形さんを落ち着かせようとなだめる。


「まぁまぁ、花音ちゃん落ち着きなよ」

「そうですよ。このままだと清水殿の思うつぼですよ」

「で、でも!」


 駒形さんは二人のなだめを聞いたが、まだ、清水さんに対して不満があるようだ。

だが、西園寺さんと木嶋さんは、それも分かっていた。


「花音ちゃんの気持ちも分かっているよ。だからね……」

「清水殿、あなたも、いくら暇だからだと言って、駒形殿に嫌がせをすることはやめるべきですよ」

「はい、はい、わかりましたよ~。なんですか、二人揃って私を批判してなんですか?いじめですか?」


 西園寺さんは、清水さんに対して注意をしたものの、清水さんは全く、反省をしているようには思えないほど、適当に清水さんの言葉を受け流し、おまけに被害者ずら。告白に時間を取っている俺が一番悪いが、今のは良くないと思う。

そして、その火の粉が今度は俺へと戻ってきた。


「でぇ、どうなんですか~?和真さん」


 清水さんは、ニヤニヤとしながら、俺を見てくる。

だが、俺はもう、答えを出していた。


「うん……」


 俺は静かに清水さんに頷いた。

清水さんは一瞬、驚いたような表情を見ると、こう言った。


「じぁ、教えてもらいましょうか……。一体、誰を彼女にするのかを……」


 清水さんの発言により、俺を見る三人。

清水さんは、自信ありそうな表情を見せ、駒形さんは腕を組み俺を見る。そして、西園寺さんと木嶋さんは、目を瞑り、「私でありますように」と言う感じで、願いをこめている。

俺は、大きく深呼吸をし、こう言った。


「ごめん。みんな無理だ……」


 俺は考えに考えた末にたどり着いた答えがこの答えだ。 そして、四人の美少女たちも、そんな答えが返ってくるとは思っていなかったのだろう。

辺りはシーンとなった。

みんなの顔を見ると、「えっ?」と言わんばかりに、みんな俺を見る。


まぁ、当然ですよね……


そして、静粛から約10秒ほどだろう。

ついに、西園寺さんが口を開いた。


「和真殿の返答には正直、びっくりしましたが、わかりました。では和真殿、一つだけ質問を良いですか?…」

「うん、何かな?……」

「どうして、私たち、全員を振ったのですか?こんな事言うのは、思いやがりかも知れませんが、私達四人は、この学校でもかなり、モテる部類の人間で、正直、男性からすれば、不服が内容かと思いますが……」


 確かに、西園寺さんが言うように、この告白を受けた事に不服はない。正直、この中から、一人選んで付き合ってみたかった。  


だが……


「俺には選べない……」

「……」


 もし、一人をここで選んだら、他の三人は、どう思ってしまうの?

もし、俺が一人を選んだせいで、他の三人を傷つけて、これから自分に自信を持てなくなったら、どうすればいいんだ。


そう思うと、選べない……


そんな思いがある事を知らない木嶋さんが震えた声音で尋ねた。


「それって、私達に魅力がないと言うことかな?」


胸がえぐられそうだ……


そこには、涙が流れるくらい、涙をためていた木嶋さんがいる。そして、そんな木嶋さんを見てしまった俺は、木嶋さんを見ていられず、すぐに木嶋さんから顔をそらす。


だが、とりあえずは、木嶋さんの質問に答えた。


「みんなを傷つけたくない……みんなごめん……」


これで、いい。


これで、皆んなが傷つく事もなく、いつも通りの生活が出来れば、それでいい。

すると、駒形さんが、生徒の机を叩く。そしてこう言った。


「冗談じゃない!私たちがこんなことで傷つくと思っているの!」

「駒形殿の言う通りです!こんな事で傷つくくらいなら、告白なんてしてませんよ!」

「そう、そう、和真さんは、少し考えすぎですよー」


 そして、最後。

先ほどまで、目に涙をためていた木嶋さんが涙をふき取り、満面な笑みで答えた。


「うん。振られるのはショックだけど、決して、振られたからって心に傷つくなんてことはないよ!」

「みんな……」


 意外過ぎた、反応を聞いた俺は、感動のあまり泣きそうになった。



「でぇ、それを踏まえたうえで、誰にするの?……」

「えっ?」


 これって、誰か一人を選ばないと帰れないやつなの? 

ここは、めでたしめでたしで終わる場面じゃないの?


「勿論、この私、清水 葵ですよね?」

「いやいや、わたくし、西園寺 彩華ですよね?」

「和真君。私を選んでくれるよね?」

「いいや!和真!私を選びなさい!」


 みんな俺をじっと見てくる。

おまけに、だんだんと俺に近づいてきているし



「えっーと……まだ、決めてません……」

「はぁー?さっさと、決めなさいよ!」

「す、すみません……」


 俺は理不尽にも駒形さんに怒られた。

だけど、こんな魅力的な美少女から一人選べなんて、選べるわけがない!

すると、木嶋さんが手を小さくあげ、みんなに声をかけた。


「あのー皆さん私から一つ、提案をしたいけど、ちょっといいかな?」

「どうしたのですか?木嶋殿」


みんな木嶋さんに注目する。

一体、木嶋さんの提案とは


「和真君。一つ確認していいかな?」

「なんでしょう?」

「和真君は、まだ決められないんだよね?」

「まぁ、そうです」

「そこで、皆に提案なんだけど、もう少し和真君の返事を待たない?」

「えぇー、それじゃあ、今日、告白した意味がないじゃないですかぁー!?」


 木嶋さんの言葉を聞いた清水さんが不満げに木嶋さんに言った。

だが、木嶋さんは、清水さんの言葉を否定することなく受け止め、言葉を続けた。


「うん、そうだね。本当なら今日、和真君には決めて欲しかった。けれど、その時間を活かして、みんなそれぞれ、好きだと言う気持ちを伝えない?」

「気持ちを伝える?」

「そう、和真君に私達の気持ちを伝える。和真君には、告白までの猶予を与える。そして私達は、告白までの期間、私達の気持ちを思いっきり和真君にぶつけるの。それで、最終的に和真君に選んでもらえればいいじゃないかなと思うけど、どうかな?」

「なるほどね。確かにいいかもしれないわね。和真も選ぶ時間が増える上に、私達も和真に色んな所を知ってもらえるチャンスだしね」

「それに、次の告白の時に自分が選ばなくても後悔しなくて済みそうですし」

「なら、決定ね。清水さんもそれでいいのかしら?」

「面白そうなので、オッケーですー」

「じゃあ、みんな、恨みっこなしだからね」

「じゃあ、そう言う事だから、これから、よろしくお願いしますね」


なんか、勝手にそう決まってしまったが、良いのだろうか?


「わたし、皆さんに負けたくありませんから、覚悟してくださいねー」

「それなら、私も和真殿を必ず落として見せますから!覚悟してください!」

「私だってみんなに負けないくらい、気持ちをぶつけてあげるんだから!」

「私も自分なりに和真君にアピールするからよろしくね!」


 とみんな俺に触れて、もうこの段階でものすごくアピールをしてくるのだが、これから大丈夫だろうか?

俺は、いつも通りの生活を送れるのだろうか?不安になってきた。


読んでくれてありがとうございました!

まだまだ、力不足で、表現方法とはが下手くそですが、これからもよろしくお願いします。


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