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魔法少女が変態でした。  作者: 三色ライト
本編

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72話 恋してる

「おかしいですね・・・仕方がないのでディスポンを呼びますか」


【吸血姫】を倒したのにどれだけ待ってもボーナスタイムが始まらない…。『マジカルボード』には「ディスポン呼び出し」っていうできれば押したくないボタンがある。ナイトが一瞬躊躇ってボタンを押すと…。


「どうしたお☆?」


 1秒もかからずディスポンが現れた。暇なの?


「あれ!ナイトとランプが一緒にいるお☆! 珍しいお☆〜!」


「【吸血姫】という魔法少女に勝ったのですが、未だボーナスタイムが始まりません。どういうことですか?」


 ナイトはディスポンの小言を完全に無視して要件を伝えた。その言葉にディスポンがピクッと小さな体を震わせ…


「そうか…またか…」


 いつもと違う低い声色で呟く。


「前回私が【吸血姫】と戦った時もポイントが動かなかったけど、それと関係があるの?」


「それは…まぁ今日中には全体アナウンスをかけるお☆。今回のところは二人に30ptずつ配布ってことで手打ちにして欲しいお☆」


「いいでしょう。なら話は終わりです。去りなさい」


「怖いお☆…」


 ディスポンがシュンっとどこかへ消え去った。私とナイトが二人残され・・・


「また、お会いしましょう?【ハニーランプ】さん。今度会うときは、敵同士」


「そう…かもね。でも、やっぱりランプって呼んで欲しいかな」


「ではまた。…ランプ」


「ナ、ナイト!」


 行っちゃった…でも最後に小声で「ランプ」って…呼び捨てでランプって呼んでくれた! やっも…やっとナイトに並べる魔法少女になれたんだ!


 なんか自然と涙が出てくるのでした。




 数分待ってると景色は自室に戻り…。すぐに『マジカルボード』から連絡が来た。




≪親愛なる魔法少女諸君、愛と希望の使者「ディスポン」だお☆。非常に残念なことにこの魔法少女の戦いに横槍をいれる者が出てきてしまったお☆。以下情報をまとめると…


 ①名前が【吸血姫】

 ②とんでもなく強く

 ③勝っても負けてもポイントが増減しない


 だお☆。もし見かけても関わらずに逃げて欲しいお☆。そしてできるだけ早く僕を呼んで欲しいお☆≫



 ほへー…ディスポンも詳しくは知らないんだ…。

 って思っている間にもう一件連絡が…あっ、いつものポイント更新か。




≪【ハニーランプ】ポイント更新≫


 戦闘開始前:95pt

 ↓

 戦闘終了後:125pt

≪内訳:特殊振分+30pt≫


≪weapos≫ 『メルヘンロッド』 sub 『スチールソード』


≪skills≫ 『ジャンプ能力向上』『HP+50』『街灯索敵』


≪magics≫ 『インフェルノ』『サンダーウィップ』『ハニートラップ』『サンダーボール』『ショットガンランプ』『ハニーコーティング』『アイス付与』




 改めてちゃんと全部登録されているところを見ると嬉しくなっちゃうね、やっと初心者を抜け出した実感が湧いてくるよ!

 そういえばもう私が魔法少女になって一年か〜早いなぁ〜。


 この一年魔法少女として色々あったなぁ。

 ナイトに勝って、【スニフマリー】と戦って、ナイトと協力して、ナイトに追いつきたくて、【ベビーラテラル】の最期の戦いに立ち会って、ナイトに負けて、ナイトの本気を見て、ナイトと並び立った気がして…。


 私…ずっとナイトのことばっかり考えてる…。強いから、とか最初に戦った相手だから…とかじゃなくて…


 ギュッと体操座りの体勢になってベッドの上で縮こまる。なんか心臓がドクドクとうるさく鼓動を刻む。


 ナイトに始まり、ナイトに終わったこの一年…。やばい…


『ではまた。ランプ』


 やばい…私…輝夜ちゃんのことが好きなのに…


「【ネイベルナイト】に、恋しちゃってる…」




 ーーーー---------------------




 ランプと別れ、どこへ行くともなくフラフラした時間もつかの間、すぐに視界は自室の景色に移る。


 ランプと出会って一年。この一年は魔法少女である自分が嫌いじゃなくなった…と言える。

 魔獣を狩っていた時も、魔法少女同士で戦い合うようになっても、一度たりとも楽しいと感じたことはなかった。それなのに…


「どうしてこんなに…楽しいのでしょう…」


 自問するが答えは明白だった。【ハニーランプ】という存在が美山輝夜としての自分ではなく【ネイベルナイト】ととしての自分を彩ってくれた。こちらの世界では灯が、むこうの世界ではランプが、暗い夜を照らしてくれる。夜を…輝かせてくれる。


『ナイト!お願い!』


 どうしましょう…私…灯を慕っているのに…


「【ハニーランプ】に、恋してしまっている…」

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