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魔法少女が変態でした。  作者: 三色ライト
本編

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55話 ファーストキス

「ふーーん。それで最近挙動不審だったんだぁ」


「・・・はい」


 3月1日日曜日。妹の桜の部屋で話を聞いてもらっている間、なぜか途中から桜の雰囲気が怖くなったため15分前くらいから自然と正座になった。


 本当は桜の誕生日を祝うつもりだったけど、ついうっかりスキー教室での事故について相談したくなってしまった。


「良かったんじゃないの? 事故とはいえキスはキスじゃん」


 相談の内容はもちろんスキー教室での事故について。あれ以来輝夜ちゃんとはなんとなく目が合わない気がする。無意識のうちに私が目を逸らしちゃうし、輝夜ちゃんの方も逸らしている気がする。


 本当ならあの日バレンタインのチョコを渡していい雰囲気になるはずだったんだけどな…。


「私が望んでるキスはそういうのじゃないもん!もっと熱々なやつを夢見てたのに…」


「熱々ねぇ…」


 ムッ、桜ったらちょっと女の子たくさん侍らせて慣れてるからって…。


「じゃあ桜のファーストキスってどうだったのさ! 熱々だったの?」


「えっ!? なっ・・・」


 突然肩からビクッとして椅子から落ちそうになる。


「な、なんで私がキスしたことある前提で話してるの!?」


「え!? したことないの? あんなに女の子侍らせてるのに」


 まさか熱々なキスに慣れていて私に気を遣ってるんじゃ…。


「し、したことないし!勘違いしないでよね!」


「ふぅーん、本当かなぁ?」


「なっ、疑うっての?」


 顔を真っ赤にした桜がジト目で見てくる。


「うん。正直疑ってる」


「だ、だったら…・・・ればいいじゃん」


「え?何?」


「だ、だったら試してみればいいじゃんって言ってんの!私がキスに慣れっこなのかどうか!」


 え…?試すって…?


「何呆けた顔してんの!試すの?試さないの?」


「えっと…試すってことは今から桜にキスするの?私が?」


「そ、そうでしょ」


 えぇ…別に私は嫌じゃないけど…桜が嫌じゃないのかな?私の勝手な都合の副産物で桜とキスするなんていいのかな…。まぁ家族とだし挨拶みたいなものか!


「じゃ、じゃあ・・・」


 正座を解いて立ち上がる。桜を見つめて肩にそっと手を添える。


「んっ…!」


「へ、変な声出さないでよ!」


「お姉ちゃんが突然触るからでしょ!」


 何妹にドキドキしてんだろ私。まぁ顔はすごく可愛いと思うけど…


「んじゃするからね…」


 これは妹とのキスだからノーカン。ノーカン。ノーカン…のはず!


「ん…」


 目をつぶって桜の唇に自分の唇を近づける。あと10cm、5cm、2cm、1cm、2mm・・・


「や、やっぱりまだ無理ぃ!!!!!」


「ほへ?」


 ドンっと桜に突き返され頭から転げるーーーー

 ここで私の意識は途切れた。






 んん?

 目が覚めると自分のベッドの上・・・あれ?桜の部屋に相談しに行ったんじゃなかったっけ?


「相談に行こうと思って昼寝しちゃったのかな?」


 一応桜に聞いてみよ。


「ねぇ桜ー、私って今日桜の部屋に来なかったっけ?」


「えー?来てないよー。夢でも見てたんじゃない?」


 そっか。夢か。

 よくよく考えたら桜に相談したって仕方ないや。ちゃんと輝夜ちゃんとは自分で向き合わないと!


「そっか、ありがと。…あれ?なんか桜顔赤くない?」


「えっ! そ、そう?」


 受験前の大切な時期に風邪でも引いてたら大変!

 ちゃんと確かめないと!

 桜の部屋にズケズケと入って桜の前に立つ。桜のおでこに自分のおでこを重ねた。


「うーーん。熱はないっぽいか」


「ちょっ! 何して…!」


「受験前でしょ? ちゃんと体に気を遣わなきゃ!」


 悲しいことに私は勉強面で偉そうなこと言えないから健康面でくらい姉らしいことを言わせてもらおう。


「そんじゃね〜勉強頑張って〜」


 バタンと桜の部屋のドアを閉める。


「ちゃんと解決しないとね!」


 というわけで輝夜ちゃんに電話をかける。こういう時の行動力だけは何かと褒められたりします。


「あっ、もしもし輝夜ちゃん?」


『あ、灯さん…。どうしました?』


 うーーん。やっぱりちょっと気まずそう…。でもずっと気まずい雰囲気を引きずるのは良くないよね!


「こ、この前のスキー教室の最後・・・についてなんだけど…」


『は、はい…』


 どうしよう…半分勢い任せで電話しちゃったから言葉が出てこない。


『あれについては…事故ということで終わりにしませんか?』


 意外にも輝夜ちゃんから提案された。


「う、うん。そうだよね。完全に事故だしね。あはは…」


『こ、今度は!』


 輝夜ちゃんにしては大きな声で叫んだ。びっくりしたぁ…。


『今度もしする時があったら・・・大事にしますから…』


「えっ!?そ、それってーーー」


『ご、ごめんなさい! 用事があるのでこれで失礼します!』


 プツッと電話が切れた音が聞こえた。


 こ、これはなんか脈を強く感じた…。ラブコメの波動を感じたよこれ!


 明日から気まずくならないための電話だったのに結局違う意味で気まずくなりそう…でも幸せだからOKです!


 あっ、今日は魔法少女の日だったっけ。今ので全部吹っ飛んじゃったよ。もう18:55じゃん。いつのまにこんな時間に?


「『マジカルインストーール!』」


 魔法少女の衣装に包まれる。先月はインフルエンザで休んだから2ヶ月ぶりか。すごく久しぶりな感じがする。


「さてと、今日はどんな魔法少女に出会えるかな〜?」


 意気揚々と窓から飛び出した。


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