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魔法少女が変態でした。  作者: 三色ライト
本編

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43話 覗き見

 うわぁ...やってるやってる...

 木の影からこそっと3人の戦闘を覗き見する。だだっ広い田んぼで戦っているから戦況がわかりやすい。


「あれ?そういえばボーナスタイムってどうなるんだろ?」


「それについては今説明するお☆」


「・・・他の場所を見に行ったんじゃなかったの?」


 何かしれっと横にいるんだけど。


「まぁまぁ、細かいことは置いておくことだお☆。このクリスマス戦闘ではボーナスタイムは最後にまとめて行われるお☆。ちゃんと今回ら倒してるからボーナスタイムに参加できるお☆」


「一人倒した後に負けちゃったらどうなるの?」


「その時はボーナスタイムを受けた後にボーナスタイムをすることになるお☆」


 なるほど...どれだけ倒しても負けたらボーナスタイムは受けなきゃいけないんだ。


「それにしても・・・」



「叩っ斬ってやるよ! オラァ!!」

「甘いでござる!!」

「後ろ、ガラ空きですよ」



「ハイレベルすぎて入り込む隙無さすぎ...」


「この世代の魔法少女では間違いなく屈指の好カードだから無理もないお☆」


 もうちょっと隠れてよ...HP残り115でMPが40あるとはいえ今出て行ったら瞬殺されちゃう。




 ーー----------------------




 大激闘が始まってもう20分はたったでしょうか。やはり実力が拮抗した者との戦いであるため一瞬たりとも気を抜くことが許されない。


 このレベルの戦いになるとどうしてもMPの使用を渋る傾向にある。【ベビーラテラル】さんは『フレイム付与』のみの使用に留め、【テールインペリアル】さんは『サンダーウィップ』を一度のみ。わたしに至ってはまだ魔法を使用していない。


 ・・・!


【ハニーランプ】さんはどうやら【スティッキーハート】さんに勝利したようですね。この後彼女はどう動いてくれるでしょうか。


「よそ見とは余裕じゃねぇの!」


「舐められたものでござるな!」


 真剣と炎を纏った木刀とが左右から襲ってくる。くっ、渋っている場合じゃない。


「『パワーシールド!』」


 前方にエネルギーの壁を召喚する。


「チッ」

「くっ!?」


 少しでもよそ見しただけで一斉にターゲットになる。目の前の二人も日常ではただの少女であるはずなのにひとたび魔法少女の衣装に身を包むと達人となる。


 この力をお互いに向け合うのではなく、同じ方向に向けていた時代は頼れる仲間であった。それゆえライバルとなった瞬間から最大級に警戒する対象になったのは言うまでもない。


「・・・『イグジストナイトメア』」


 私の衣装が闇色の粒子を纏い始める。粒子一つ一つを纏うたびにHPが削れていく。衣装すべてが漆黒に包まれたと同時に、私の残りHPは1を示した。


「おお!ナイトの代名詞じゃねぇか!」


「なるほど。決めにきたでござるか。ならば我も・・・『インペリアルモンスター!』」


【テールインペリアル】さんの代名詞とも言える魔法。中身が空洞の鎧武者が召喚される。あの鎧武者と何度魔獣たちを狩ってきたことか。


「いいよなぁお前らは派手な魔法があってよ。悪いがアタシはあのころから一度もガチャってないからこのまま行くぜ!」


 威勢のいい叫びで私たちの第2ラウンドが始まった。



 -----------------------ー



 すごい...これが...これが魔法少女の最高峰!


 特にナイトと【テールインペリアル】の二人はわかりやすく強くなってる。

 それに気合いでついて行く【ベビーラテラル】も異常だと思うけど。


 ナイト...まだあんな奥の手を隠してたんだ。まだまだ遠い存在なんだと自覚させられちゃった。


「ねぇディスポン、あの3人は仲よかったの?」


「別に特別仲が良いわけではなかったお☆。特にナイトは誰とも仲良くしようとしなかったし。ただ頼れる仲間か?となら確信を持って首を縦に振ると思うお☆」


 まだまだ私の知らなかった6年間があるんだ。

 --あれ?なんで私はこんなにナイトのことを知りたがってるんだろ...?


「ランプは今からどうするんだお☆?」


「とりあえず今はあの3人の消耗待ちかな」


「それならそろそろ加わったほうがいいお☆。あっという間に決着がついちゃうから3人分ポイントをかっさらうなら今だお☆」


 えぇ...あの中に入るの?

 ナイトなんか魔法全部が真っ黒になってるし...

【テールインペリアル】は武者が怖いし...

【ベビーラテラル】は性格も性癖も怖いし...


「も、もうちょっと待ったほうがいいんじゃないかな?」


「よく考えてみるお☆。今3人を相手にすればランプ1人にターゲットが向くことはないお☆。ただ最後の1人を相手にしたら確定で狙われるから多分勝てないお☆」


「すぐ行ってきます!!!」


 やるしかない! 魔法を準備して...


「やぁあああ!!!!」


 気合いの雄叫びと共にダッシュ!


 真っ黒になってるナイト、ボロボロながら笑ってる【ベビーラテラル】、腕が一本無くなった鎧武者と共に戦う【テールインペリアル】のちょうど間に...


「『ハニートラップ!!!』」


「うお!?」

「な、何でござるか!」

「・・・」


 全員の捕獲に成功!【ベビーラテラル】ももうこの前みたいに無効化するMPは残っていなかったようだね。


「ちくしょう! こんな魔法・・・」

「動けないでござる・・・」

「・・・」


 よしっ!もう近づいて大丈夫かな?


「ありがとうございます。【ハニーランプ】さん」


「へ?」


 ナイトの周りに黒い粒子が集まる。粒子がハチミツに浸透して『ハニートラップ』を破壊し始めた。


「ふぅ。作戦成功...ですね」


 ただ一人身体の自由を手に入れた漆黒のナイトがクスリと笑った。

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