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魔法少女が変態でした。  作者: 三色ライト
本編

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32話 私たちの文化祭:前編

「ただいま〜」


 疲れたぁ! ダンスしかしてないけど体育祭っていう雰囲気だけでドッと疲れが湧く。運動不足はなんとかしないと!将来太ったら輝夜ちゃんに嫌われちゃうかもしれないし。


「おかえり〜。どうだった?」


 桜が玄関まで出迎えに来てくれた。


「ダンスはちゃんと上手くできたよ!」


 3,4回ミスったことは一旦無かったことにする。


「明日は文化祭だよね?私も行こっかな」


「・・・いいけど、女の子大量に連れてこないでよね」


 この前の海旅行の時みたいに15人前後連れられてきても困る。


 その後すぐにお母さんの美味しい夜ご飯を食べてお風呂に入ったらもう眠くなっちゃった。

 本当になんで体育祭にほとんど関わらなくても疲れるんだろ。逆に体育祭でキラキラしてる人たちって案外次の日もケロッと騒いでるよね。すごいなぁ。

 今日はぐっすり眠れそう...スッキリもしたしね。




 ん...

 ちゃん...

 ねーちゃん!

 お姉ちゃん!!!


「ふぁ!?」


「やっと起きたか。もう朝だよ」


 え、ええ!?私昨日21時には寝たはずなのに...10時間以上寝てたんだ...


「急いで出発しなきゃ!」


 パンを口に挟んでさっさと着替えて...


「行ってきまーーーす!」


「ちょ、お姉ちゃん! ...もう、何時からか聞きそびれちゃったじゃん!」




「ご、ごめーん、遅れちゃったぁ!」


「おはようございます。10分程度ですから、大丈夫ですよ」


「おお〜、綺麗...!」


 教室には今日の童話ファッションショーで使う衣装が全員分ハンガーに掛けて展示してあった。クラスメイトたちが写真を撮ってSNSにアップしている。まぁ映えの権化だよね。文化祭の写真って。


「輝夜ちゃん、今日ファションショー終わったら午後から一緒に見て回らない?」


 午前中のうちに私たちのクラスは出し物が終わるから午後は全部フリーなのです。


「はい!もちろんです」


 《ただ今から開会式を始めま〜す。生徒全員体育館へ集合してくださ〜い》


 放送が学校に響き渡った。また開会式やるんだ。昨日のと一括にしちゃえばいいのに。


「行こっ、輝夜ちゃん!」

「はい!」


 挨拶もそこそこに文化祭の開会が宣言される。もう一般のお客さんが入ってきているのか、体育館の外からも少し声が聞こえてきた。


 開会式後、私たちのクラスはそのまま残りなぜか円陣を組み出した。


「さぁ、本番だよ!絶対成功させようね!」

「「「おーーー!!!!」」」


 昨日よりずっと体育会系なノリを委員長中心に始めた。ファッションショーとは逆方向なノリだと思うんだけどいいのかな...


「揃ってるなー、じゃあ各自自分の衣装を持って再集合。15分後からスタートだから遅れるなよ」


「「「はーい!」」」


 さてと、教室に戻って衣装取りに行かないと!


「今日は桜さんはいらっしゃるんですか?」


「うん! あっ、開始時間伝えるの忘れてた...!」


 桜ごめん!心の中で謝っておこう。


 ん?何か教室が騒がしい...晴香が私たちに気づいてダッシュで近づいてくる。


「どしたの晴香、こんなに人集まって」


「そ、それが...美山さんの...」


 輝夜ちゃんの?

 キョトンと輝夜ちゃんが首を傾げている。


「美山さんの衣装が、ズタズタに切り裂かれてるんだ...」


「「えっ」」


 小走りで教室へ向かうとクラスメイトはみんな輝夜ちゃんの方をチラチラと見ていた。

 

「なっ...」

「ひどい...」


 輝夜ちゃんの白雪姫の衣装がボロボロに...衣装を作ってくれた加藤さんが衣装を抱きしめて泣いていた。


「ひどい! 誰がこんなことを!」


 キッ!とクラスメイトを見つめる。正直犯人は輝夜ちゃんをよく思っていなさそうだったクラスの中心メンバー達だと思っている。無意識にそっちへ目が移った。


「誰がって、美山さんが自分でやったんじゃないのぉ〜? リハでもあんなに恥ずかしがってたし、本当はやりたくなかったんじゃない?」


「そうだよねぇ。さっ、体育館行こ〜」


 嘘だ。そんな訳ない。ファッションショーが嫌だったとしても誰かを泣かせる真似を輝夜ちゃんがするはずない!

 それに朝教室を覗いた時に衣装はしっかり綺麗なままだった。確認した時から私はずっと輝夜ちゃんにくっついていたんだからアリバイがある。


「あんた達ねぇ!!」


「待ちなって、灯。今は犯人探しより先に美山さんの新しい衣装を探さないと」


 ...確かにそうだ。あと10分で本番を迎えちゃう。何か、何か探さないと.....


「・・・もう、大丈夫です。灯さん、晴香さん。ありがとうございます」


「大丈夫じゃないよ! 輝夜ちゃんはそれでいいの?」


「・・・私は...」


「うっ、うっ...あ、あの...」


 みんなもう体育館へ行っちゃったと思ったけど加藤さんはまだ床に座って泣いていたようだ。


「美山さん...衣装を切り裂かれたのに言うのはなんですが...出てください。なんなら制服のままでも結構ですから...こんなバラバラなクラスですけど、みんなで成功させましょ?」


 泣きながら輝夜ちゃんにお願いしてきた。


「そうだよ輝夜ちゃん。衣装を作ってくれた加藤さんのためにも出るだけ出てみよ?」


「.....はい。ありがとう...ございます」


 輝夜ちゃんの目にも薄っすらと涙が滲んでいた。


「じゃあ美山さんは制服かな? なんならアタシの服着回す?」


 晴香が少しでも場を盛り上げようとしてくれる。


 でも制服では意味がない。何か仮装をして欲しい。っていう私のお願いから始めたファッションショー。絶対に仮装をして楽しんでほしい。


 がんばれ私。何か解決策があるはず。頭は悪くても輝夜ちゃんのことだったら本気で考えられるでしょ!私!!!


「・・・これだ!」


 思い出した!やっぱり私の輝夜ちゃんへの愛は本物みたいだね!


「何か思いついたのか?」


「うん。行こう!2組へ!」


「へっ?」


 私たちのファッションショー、見せてやるんだから!

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