ちょっと待って! ダマすつもりはなかったんだ!
私は45歳でつい最近までずっと一緒にいた旦那と離婚したばかり。
離婚の理由は、『旦那の浮気。』
私たち夫婦には、子供もなく...。
愛犬を我が子のように可愛がっていた!
二人で家に居ても、話す事もないから愛犬とじゃれあいながら
犬に向かって旦那に話しかけるような会話をしていた、、、!
例えば、、、?
『昨日は、パパ遅かったけど、、、? どうして遅かったんでしょうねぇ~』
『昨日は、上司との付き合いで遅くなったんでしゅよ~』
『まあ~それならいいんですがねぇ~』
『別に何かある訳ないでしゅよねぇ~』
愛犬2匹は、キョトンとして目を丸くしてるだけ、、、。
分かりやすく言えば、、、?
私たちの生活は冷めきっていたのは間違いないのだけど、、、?
まさか!? 『離婚』する事になるとは思っても見なかった、、、!
▽
離婚して1年経ったけど、、、?
なかなか一人に慣れない、、、!
愛犬は、旦那が2匹とも面倒を見ると言う事で話がついたからだ!
今住んでいる場所では、ペットは飼えないし、、、!
元々、旦那の浮気で別れたからお金は相当貰えたのだけど、、、。
独りでいるのは寂しいと感じている...。
それに、一人暮らしをはじめて部屋も狭くなったし、スーパーのレジの
仕事をパートで始める事にした、、、!
週5回はスーパーのレジの仕事をして、残りの時間は家でのんびりしている。
この歳になると、、、?
友達とかもなかなか会えないし! 一緒に何処か行ってくれる人もいない!
▼
そんな時だった!
ガスの点検に来た男性と私は仲良くなる!
『河本さん? お一人で住んでいるんですか、、、?』
『えぇ! でも女性が一人だと、、、いろいろと大変な事もあって、、、!』
『あぁ~ そうですよね、、、? 何かあったら僕でよければ力になりますよ~
何時でも連絡してください!』
『えぇ!? いいんですか、、、?』
『勿論ですよ! これ名刺です! ここに連絡してくれれば何時でも駆けつ
ますから~!』
『ありがとう! 齋藤さん!』
『じゃ~また!』
『また。』
彼と何度も話していくと、、、? 彼の事が少しづつ分かっていく。
齋藤 海 27歳で彼女とは半年前に別れたとか、、、?
物凄く爽やかな青年だ!
私のぽっかり空いた穴を彼が優しく埋めていってくれた、、、!
私はどんどん、彼を好きになっていく......。
*
【ピーポーン】
『はーーい! ちょっと待ってくれる? 海クン。』
『美咲さん! 準備遅いですよ~ 僕が来るまでに用意しておいて
くださいねって言ったじゃないですか、、、?』
『ごめんごめん、直ぐに準備するから! ちょっとだけ待ってて!』
『別にいいですよ~僕は何時までも美咲さんを待ってますから、、、。』
海クンは優しい!
18歳も年下の彼が愛おしくてたまらない、、、!
私は彼を本気で好きになってしまった。
『今度は、美咲さん! 何処に行きたいですか、、、?』
『海クンとだったら、、、? 何処でもいいわ~!』
『それと、あのう、、、凄く言いにくい話なんだけど、、、?
こんな事、美咲さんに言うのはおかしいと思うんだよ! だけど、、、?』
『なに? 改まって! 何でも私で良ければ力になるわよ~!』
『僕の父親が重い病気にかかって、保険がきかないからお金が無くて困ってるん
だよね! 今の僕の貯金を全部使っても足らなくて、、、。』
『えぇ!? 海クンのお父さまが、、、!?』
『もう、やめよう~! ごめんね! お金の話なんか嫌だよね!
えーと、、、?』
『...幾らいるの?』
『えぇ!?』
『海クンのお父さまの病気を治すのにいるお金はどれぐらいなの、、、?』
『...まあ、500万円はいると思う。手術費や個室の部屋だったり
毎日の治療費のお金や諸々かな、、、?』
『じゃ~私がその500万円出すわ!』
『えぇ!? 本当なの、、、?』
『勿論よ!』
『美咲さんは、やっぱり頼れるな~』
『明日の夕方にでも取りに来て! 用意しておくわ!』
『ありがとう! 美咲さん!』
▽
...でも齋藤は、あの500万円の事があってからこんな事が頻繫に続いた。
『美咲さん! お母さんがガンになってしまって! 医療費に200万円
いるんだ!』
『えぇ!? またなの? 分かった用意するわ!』
『美咲さん! 僕は個人事業をしようと思うんだけど、、、?
お金が1500万円ほど足りないんだ! 必ず返すから僕に貸してくれないか?』
『...うーん、海クンが本気で仕事をしたいと思うなら! 貸してあげるわ!』
『ありがとう! 美咲さん!』
『ごめん、今日はそっちに行けないよ~ 足をぶつけて骨折したんだ!
20万円ほど貸してくれない?』
『...分かった!』
▼
もうこの頃になると、、、?
私からお金をむしり取る為だけに、私からお金を貰って行くだけだった、、、!
私と会って何処かに行ったり、ゆっくり会話する事もなくなっていた...。
【これって? 私、海クンに騙されているのかな?】
そんな風に思った私は、探偵を雇う事にした、、、!
3か月後、、、。
私からむしり取っていったお金は、、、?
海クンが頻繫に通うようになっていた高級クラブの女の子に流れていっていた!
私よりも、物凄く若い20歳の女の子で肌もピチピチ。
その女に貢いでいたなんて、、、!
私のお金で20歳のピチピチの女の子と遊んでいるのかと思うと、、、?
私は無性に海クンに腹が立った、、、!
私は弁護士を雇い、海クンから私のお金を返してくれるように3人で
話す事にした。
私が海クンに連絡して、大切な話があるからと言って呼び出した...。
そこには、私と護士もいて、、、。
『美咲! この人誰?』
『私は、河本さんが雇った弁護士です! かなり貴方にお金を貸したと
言う事で、そのお金を河本さんに返してもらえるように手続きをしたいと
思います!』
『...えぇ!? なんなんだよ急に、、、!? 美咲、これは!?』
『私の貸したお金を誰に使ってんのよ!』
『だから言ってるだろう! お父さんやお母さんの医療費に、、、!』
『もう、嘘はやめましょう! 調べはついていますから! 証拠を出します!』
『......』
『海クン、、、これ何よ?』
『...うっ、違うんだ! 美咲さん!』
『それでいつ頃、齋藤さんは河本さんにお金を全額返してくれるんですか...?』
『......』
『なんで、、、? 何で嘘ついたの? ねえ海クン、、、?』
『ち.ちょっと待って美咲さん! 僕は美咲さんをダマすつもりはなかったんだ!』
『でも、実際はダマした訳ですから、、、。』
『......』
▽
取りあえずは、、、?
月々20万円と今持っているお金は返してくれる事になった、、、。
私はようやく、海クンに騙されていた事を実感している、、、!
海クンに私の心の隙をつかれてしまったから、、、騙されてしまったん
だと反省もしている、、、。
『元旦那は元気にしてるのかな、、、?』
最後までお読みいただきありがとうございます。