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少年のお仕事

職人を目指して日々肉体労働に励む少年。周りの仲間たちとぶつかり合い時には慰めあい楽しい事ばかりではなかったが生涯この仕事でいいと思えるほどにのめりこんでいた。

だがそんな少年の村に、モンスターが現れる。

少年は工具箱から使い慣れた工具を取り出し震える手で強く握りしめて、見たことのないそいつと戦うそしてモンスターの出処を知り仲間とそこに行き恐怖と絶望を感じながらも乗り込む事を決める戦いを知らない少年少女達は愛用の工具を戦う為に改造しまだ見ぬ脅威に立ち向かう…


一章  少年は常に戦っている。


少年の名前はらい

少年の朝は早い、日が出るのもまだまだ時間があるのに起きる。なぜかというと

?「ドン……ドン…ドガ!」物騒な音の割にはゆっくり叩かれるドア、リズム感がないのかこのほうが効率的なのかは誰にもわからないけど普通にコンコンコンにして欲しい…。

?「おーい!らい起きてる?」 らい「……。」

?「起きてなかったらドアの丁番切って入るよー?」

この人はふたつ年上のサン…さん付けで呼ばれると暴れるからサン姉か呼び捨てがいい。昨日の夜もらいが仕事だったので元気に起こしに来てくれたらしい…。

らい「起きてる今日休みだけど…」 サン姉「……。」

ドアを開けるとサン姉は高速回転する工具をお気に入りの真っ赤な工具箱から探してる途中だったらしい。

らい「サンさんなにしてるのですか?」 サン姉「お前は仕事だッ…!」

左のハイキックが、テンプルに直撃してらいは眠った…夜勤明けだからではない永遠の眠りについたのかもしれない。そんならいをおいて容疑者は次の被害者の元へ自慢の長いポニーテールを揺らし変なスキップで向かった。もちろんそのポニーテールも変な生き物と化していた…。


かれこれ時間がたち、現場には同じ会社の仲間たちが集まってきた。

「おはようございます。」 「おう、おはようさん」 「おは…」

挨拶と同時に愛用の工具箱をそれぞれが中身を開け確認したり椅子にしたり枕にしたりと使い方は無限大にある。

挨拶した順に、

鉄輝(てつき)この男の子は、ひとつ年上でいつも怖い顔をしているせいで初対面の人は話しかけてくれないが実は真面目で話してみるととても話しやすい。そして体のほとんどが鉄で出来ている。と思うくらい筋肉質

空千(くうち)この女の子はみっつ年下…見た目は可愛いんだが話せば話すほど、おっさんぽさがはみ出る…敬語も嫌いらしくあんまり話さないでほしい育ての親の影響と聞いたが初めて親の顔が見てみたいと思わせてくれた。

(ぼく)この男の子はみっつ年下、朝と夜は睡魔に勝てずトロトロしているが昼頃には驚くほど活発に動いてくれる。名前がちょっとややこしいせいでよく自分が呼ばれていると勘違いする。愛嬌があり人に好かれやすい。

鉄輝「そう言えば朝からサン姉が体操しながら歩いてたけど見た?」 墨「見てない…」 空千「あの人は色々と忙しいからのぉ早朝にご苦労ですね」 鉄輝「うん。見習わないといけないな…」 墨「絶対無理あんな元気あったら眠りたい」 空千「本当に朝が弱いの…そういや、サン姉が今日新しい人連れて来るの聞いたか?」 鉄輝 墨「聞いてない…」

他にもあと二人いるがこの二人はらいと一緒に夜勤に出ていて休みをもらえたらしい。らい自身も休みと思ってたが現場が得意分野だった為にサン姉に叩き起こされたわけだ…。


らいがドアの前で息を吹き返したのは、日が昇り始め空気も温まった頃だった。

思ったより気持ちよく目覚めたらいは起きて現場に向かうまでは迅速だった、が甘い香りに誘われ現場に向かう前に会社支給の水筒にあったかいミルクティーを買ってしまったこれは日課だから仕方ないと言い聞かせて…

そうこうして現場に向かう途中女の子に道を尋ねられたが…そんな場合じゃない 

?「すみません。道を教えてほしいんですけど?」 らい「ごめんね急いでる!!」

顔の前で手のひらを合わせ走り抜けようとしたら、なにかに足が引っ掛かり盛大に胸から滑り込んだ…。 

?「あの、わたしも急いでるんだけどいいですか?」らいは諦めた、もう遅刻しようと心が折れていた胸を地面につけたままの体制で困っているこの人に尋ねた

らい「どちらまでいくの?」 ?「町一番の図書館なんですけど、この町に来たの初めてで8時までに行かないといけないんですよ…」 らい「…図書館になにしに行くんですか?(とゆうか足かけたれた気がするんだけど)」 ?「知人の紹介で今日から図書で働くんです。とゆうかどちらにあるんですか?」

らい「僕もいま図書館に向かっているんでついてきて下さい。時間ないんで走りますよ?」

?「大丈夫ですよ!足早いんで。」

目的地が同じということで一緒に走り出したがらいはこの子を置いて行くつもりで走り出した。

しかし、隣にピッタリとついてくる…会話する余裕もあるようで

?「図書館ってどんな仕事するんっですかね?」 らい「図書館かぁーほとんど行った事ないけど…本を売ったり読んだりするんじゃないかな?」  ?「体動かす仕事しかしたことないんで、緊張しますよ…。」

らい「図書館が向いてなかったら僕たちの会社に来たほうがいいんじゃない?体力あるみたいだし」 ?「紹介されたからには図書館で頑張りますよ。あの、どんな仕事してるんですか?」 らい「うーん簡単に言ったら、家を建てたり家を壊したり」

?「へぇー楽しそうですね。ちなみにお兄さんは図書館になにしに行くんです…?」 らい「図書館を解体しに……」 ?「え…?」 らい「図書館の内部全部解体します今日から…。」 ?「図書館で今日から働きます…。」 らい「うん?…」 ?「…へ?」

目的地を破壊しに行くらいは目的地を失いつつある少女に掛ける言葉が見つからず黙ってペースをあげ走り続け目的地に破壊神のように降臨した…。


ギリギリ遅刻を逃れたらいは、息を切らしながらみんなが集まっている図書館の裏口へ向かい見慣れた顔触れに安心しながら朝の他愛無い会話に混じる。

らい「おはよう!!」 鉄輝「おはようございます。てあれ?休みじゃなかったの?」 墨「おは…」 空千「朝からなにをはぁはぁしとるんじゃ…」 らい「朝から色々あって休めなかった……」 

話しながらさっき買ったミルクティーを水筒の蓋に注ぎながら呼吸を整えてゆっくりチビチビ飲み干すとおっさんぽい女の子が子犬のような目でミルクティーをせがんできた…

らい「飲みたいの?」 空千「飲みたい!一口くれ!!」 

黙ってた方があげたくなるというかあげたくないが、ここは年上の貫禄をかもし出しながら蓋に注いで渡そうとしたら水筒を強奪された…

空千「いただきマンモス!…ごち!!」 らい「ぁ…(マンモスってなに?)」

小さい声が漏れたがそんなのこのジジ子に伝わるわけもなく、ガバガバ飲みだし呼吸もせずに飲み干してしまった。悲しみを押し殺しながら蓋に注いだ最後のミルクティーを見つめていると。

?「あの…私もミルクティーいただいてもいいですか?」 らい「…?」 空千「どうぞどうぞ遠慮なさらずに。」 ?「ありがとうございます!いただきますね。……美味しいですね!」 らい「…?」

らいの傷だらけの手からミルクティーを奪いこの子はガバッと一口で飲み干した…

なぜ貴様がここにいる?と顔で語りかけると

?「すみません朝から走らされて喉が渇いてたんですよー」 空千「それは大変だったの」

?「それにお仕事紹介してくれた知人も見当たらなくて…」 らい「図書館の中入れなくなるから今日は帰った方がいいんじゃないかな?」 サン姉「みんなおはよー!らいさっきの件は許してあげるよー」 らい「いや…僕は許さないけど」 サン姉「おぅ!詩音おはよーちゃんと図書館たどり着いたんだ!」 らい「ん?」 詩音「サン姉おはようございます!でもその図書館が今日解体されるみたいで…困ってるんですよ!」 サン姉「そう!今日から解体するよ!頑張るよ」 詩音「わたし、図書館で働くんですよね?」 サン姉「そうだよ図書館で働くよ一緒に!」 らい「ん?」 空千「この人が新しく働く人かい?」 らい「ん?」 サン姉「そうだよ、仕事は出来るから安心していいよ。あとらいお前は、ん?しか言えんのか!挨拶せい」 らい「いや…この子ここまで連れて来たんだけど…」 詩音「この人の道案内でここまでこれたんですよ」 サン姉「そうなんだ…ごくろう!とりあえず仕事始めるからあとは現場で挨拶なりスキンシップなり好き勝手やって」 らいと詩音以外のみんな「はーい」

らい「(とりあえず仕事に気持ちを切り替えて、気になる事は後からきくことにしよう…)」

そして各々動き出す仲間達…今日の仕事内容は、図書館の内部を解体する為に解体した材料を一時的に置く場所を作る為少しでも広くスペースを作る事から始める。邪魔ですぐ運び出せる物から外に出して外でそれを解体する、解体した材料はほとんど捨てる事になるが使えるものは持って帰って自分たちが何か作ったりする事もある。

そんなこんなで、現場内の人間の振り分けが始まる。誰がどこに行けば効率的がいいか仲間同士はわかりあっているのでおのずと動き出す図書館の中にある本棚の搬出4人、外に運び出された本棚の解体2人、

らいはそのまま外で本棚が運ばれてくるのを待つ事にした。

そんならいと仕事をするのはサン姉か鉄輝と思っていたが、新しく入った詩音が黙ってらいの隣に来ていた。

らい「図書館で働くんじゃなかったの?」と意地悪に聞くと

詩音「うるさいです…まぁ図書館よりこうゆう仕事が向いてます…」 らい「そうなの?としょ図書館も似合うと思うけどなぁーそれより本棚の解体勝負しよう?」 詩音「いいですよ!では負けた人が言う事聞くという事でいいですか?」 らい「よし乗った!」

そうこうしているうちに最初の本棚が運ばれてきた。墨と空千が2人でひとつの本棚を運んで外に置いていった詩音との話し合いで本棚がある程度溜まってから始める事にした。

そして次の本棚が来たが様子がおかしい…2台の本棚が勢いよくこちらに向かって来たと思ったら勢いよく放り投げられた。この2人もなにかしら掛けているのかもしれない…

鉄輝「ガンガン運ぶから気を付けてね!!」 サン姉「本棚投げるから受け取るか避けるかしてね!!あと詩音の工具箱家の中に忘れてたみたいだから持って来たよーはい」

ピンク色にリボンが付いた工具箱を詩音に渡す。

そんな会話を聞きながららいは大事な物を忘れている事に気が付いた。

らい「あの…詩音?工具箱忘れたんだけど取りに行ってもいいかな?」 詩音「いいですよー♪解体しながら待っていますよ」と詩音は愛用の装飾されたバールと小さめの大ハンマーを準備していた らい「…いややめた…素手で解体する!!」

昨日ろくに眠っていないらいはナチュラルハイになっていたのかもしれないがそんなのに気付くはずもなく戦いに備え積もっていく本棚の解体の段取りを考えていた。

工具などは基本みんな個人の物を持っていてとても大事に扱っている。

昔のひとは「人よりも、工具が仕事をする」と言っていたらしいが確かに必要な工具が無ければ仕事にならないし、工具にお金を掛けてオーダーメイドした日には使いやすさに疲れも忘れて作業効率も格段に向上するだろう。しかしそれは、「工具がなければ、仕事が出来ません」という人間を産み出す可能性も秘めているが、らい達の会社に限ってはそんな事はないだろう。

なぜなら…馬鹿みたいな負けず嫌いが集まっているからだ。

そして、らいと詩音が顔を見合わせ本棚の山に左右に別れて本棚をバラし始めた…


詩音がこの町に来たのは、ほんの少し前の事だった…

この町の遥か北にとても大きな町があって家族と共にとても裕福な生活を送っていたが自分の家庭環境が嫌で小さい頃から家から出たいと思っていた。

そんな事を思うきっかけになったのは、詩音のお家に仕事をしに来ていた知らないおじさんだった。


この人は町で有名でひとりで色んな仕事をこなしていて、詩音のお家にも仕事で出入りしていた。

おじさん「こんにちは、今日もよろしくお願いします。」  詩音「こんにちは魔法使いさん!今日は何しに来たの?」 おじさん「今日はお家の外にあるお花や葉っぱを綺麗にします」 詩音「お花はいつも綺麗に咲いているからやらなくても大丈夫だよ?それよりまた椅子とテーブルに魔法かけて!」 おじさん「ごめんね詩音ちゃん…今度すごい椅子作りに来るので、今日は我慢してくれませんか?」 詩音「わかった…がまんする」

詩音はおじさんが初めてお家に来た時に椅子とテーブルを作ってるのを見てとても感動してしまった。

最初は色んな材料があってなにを作っているのかもわからなくて部屋の窓からただ見ていた、ひとつひとつ丁寧に木材を磨いてそれを短くしたり細くしたり色んな事をして組み合わせいきどんどんと形になってまだ何なのかわからないながらも気が付いたら瞳を輝かせてじっとおじさんの手元で綺麗になっていく木材に夢中になっていた。詩音「なんでだだの木の棒があんなに綺麗になっていくの?」と魔法でも見ているような感覚になっていた。

そして気が付いたら地面に転がっていた材料が綺麗に無くなり綺麗な椅子とテーブルだけがチョコンと置かれていて詩音は瞳を輝かせたまま走っておじさんのもとに向かった。

詩音「おじさんは魔法使いなの?」 おじさん「ははは。おじさんはただのおじさんです。」 詩音「うそだ!だって魔法使って素敵な椅子とテーブル作ってたもん!!」 おじさん「素敵でしたか?…おじさんがどんな気持ちであの椅子とテーブルを作ったとおもいますか?」 詩音「うーん…?」 おじさん「ほんとは誰にも教えたくないんだけど詩音ちゃんにだけ教えてあげます。」 詩音「いいの!?」 おじさん「いいですよ。おじさんが物を創る時はその創っている物をみんなが好きになって大事にしてくれるようにどこも手抜きせず一生懸命創るんです。」 詩音「詩音にも出来るかな?」 おじさん「出来ますよ!おじさんの仕事を魔法なんて素敵な事言ってくれる優しい詩音ちゃんなら」 詩音「詩音大きくなったらおじさんみたいな魔法使いになる!!」 おじさん「それなら、この魔法の杖をあげましょう。」 詩音「うわー!ありがとおじさん!!」

そしておじさんが帰った後、詩音は家族に自分の将来の夢を初めて語った…おじさんから譲り受けた魔法の杖を両手に握りしめて。

しかし詩音の両親はそんな詩音の夢に猛反対した。

母親「女の子がそんなお仕事する意味ないわよ…」 父親「お前にはいい旦那さんを探しているから仕事のことなんか考えなくていい…」 詩音「どうして?詩音がやりたいのに応援してくれないの?」 母親「あんな危ない仕事する必要ないわ…」

だが詩音はおじさんの仕事を見れば見るほど夢を膨らませていた。

詩音「おじさんはなんでも綺麗にできるんだね…お花と葉っぱを切って可哀想だと思ったけど、いまは喜んでいるみたい…」 おじさん「ありがとうございます。」 詩音「それに積んであるレンガもお花に負けないくらい綺麗…」 おじさん「今日は元気がないみたいですけどどうかなさいましたか?」 詩音「家族がね女の子は働かないでいいっていうの…」 おじさん「それは難しい問題ですね。でも自分の道は自分で決めた方が楽しいと思いますよ。ちゃんと後悔のないように慎重に時間をかけてでも悩みなさい。」 詩音「難しいけど悩んでみる」 おじさん「応援していますよ。」

そしておじさんはお家に来ることがなくなった…来なくなった理由を知ったのは詩音がもう少し大きくなってからだった。それに気付いた詩音は両親に気付かれないように下準備をして家を飛び出した。


らいと詩音は口を開かずに流れる汗もぬぐわずにただただ壊していた…

物を壊す時に力任せに壊すとまずケガが絶えない、それにせっかくバラしているのに材料がボロボロになり再利用が出来なくなってしまう。その為荒々しくも丁寧にバラさなくては意味がない。

そんな事を延々と繰り返せばほとんどの人が丁寧さを捨ててしまう。

しかしらいと詩音は丁寧さを捨てることはなかった、丁寧さを捨てるとバラし終わった後に後悔することをいままでの経験から知っているからだ

そして図書館から本棚を出し終えた仲間が2人の異様な空気に声もかけられず居ると、サン姉が一言

サン姉「この2人は置いといて休憩するよー」 本棚の近くにある木陰に4人で腰を下ろして2人の仕事ぶりを見守っていた。騒音だけが鳴り響くなかそんなものも2人には聞こえていないだろう

空千「詩音ちゃんは仕事はやいんだのー」 鉄輝「あんな細い腕であそこまで動けるのは見事だね…」 墨「朝からあんなペースで馬鹿なんじゃないの?」 サン姉「物を壊させたら、やっぱりらいは天才だな」

詩音は工具の特性を存分に利用し本棚の板をハンマーで優しく叩き板と板のジョイント部に隙間を作りバールを差し込み押し広げもう一本バールを隙間に入れて開き完全に板と板を引き剥がす。

一方工具を忘れたらいは、本棚を斜めにして持ち上げ片方の角から地面に叩きつける。そうする事によって本棚のジョイント部分みんなに弱みがはいりバラしやすくして、後は足と手でジョイント部を蹴り剥がす。

作業的にはらいが早いが…本棚の数が多いのもあり手と足のダメージは蓄積されどこまで耐えられるかはらいの意地と根性である。

詩音はひとつ壊すのに時間はかかるものの工具を使用しているのでらいに比べるとダメージは少ないが、工具の重量もそれなりに重いがために体力がものを言う

そして 本棚の山が無くなりお互いの顔が見えるがらいも詩音も相手顔より相手のバラした板の山を見ていた…そしてお互い更に火がついた。

らいは正直詩音は自分の半分程しかバラしてないと思っていたが、板の山を見て焦った…自分がバラした本棚とさほど変わらないからだ。

詩音はというと素手の相手と差がない事に驚きさらにそんな自分にイライラしてしまった。

そして互いのバラし方を見合い、詩音のらいに対する見方が少し変わった…

詩音(らいの手ってすごいな…あんな重い本棚を軽々持ち上げてるしなにより痛くないの!?あんな仕事のしかた初めて見たしすごい!私にはきっとできっこない…らいもあのおじさんみたいに魔法を使っているみたいに見える…て子供じゃないんだし魔法使いがいないこともわかってしまってるんだから…でもなんだろうこの気持ち……やっぱり魔法使いなの?)

そして最後のひとつの本棚が残り詩音はらいにお願いをした…

詩音「らい…らいのバラし方ちゃんと見たいからこれバラしてるの近くで見ててもいいですか?」 らい「いいけどバラしてる時あんまり周り見てないから気を付けてね…」らいの声はガラガラになっていた

 詩音「わかった!ありがと!」

詩音の瞳は幼い頃みた魔法使いおじさんの魔法を見た時よりもキラキラと輝いていた。

そしてらいは…本棚を持ちあげ地面に叩きつけると同時に倒れた。寝不足と詩音との勝負による疲労と朝のミルクティーを抜いたことが原因で…





 









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