βテスト編 19話 薬草トラップ
師匠の一人がつぶれてた?
ポーションの謎が………
9日目です。朝6時前です。
お、ほろ酔いのバッドステータスが消えてる。
現実でも有れば良いのに。
さて少しポーション作って合流しますかね………
"ピコン"
!ん、メールだ?
内容は………
『この度は(freedom world Online) βテストに参加して頂きありがとうございます。皆様方の協力には感謝いたします。そこでお礼がわりではないですが運営イベントの予行練習と称してイースト街の中で運営ミニイベントを行うことになりました。本日の13時にスタート予定ですので中央公園内特設ステージ前に12時30分までにはお集まり下さい。なお内容、報酬等はスタート30分前に発表致します。ふるって参加して下さい。』
ほほ~う いよいよですか………さてどうしましょう? ……高見の見物でもしようかな。
さてと食堂行って朝食でも食べますか。
食堂でトマリさんに挨拶して朝食を頼む(チラッ)………食堂の奥が……
いただきます(チラッ)……ご馳走さまでした(チラッ)……食堂の奥で潰れているクリン師匠がいた。
「クリン師匠どうしたんですか? 」
「う~ん、二日酔い? う~ん」
「え、珍しいですね! いつもは平気なのに! どうしたんですか? 」
「う~~ん、ポーション忘れた! ……う~~ん……」
どうしますとトマリさんに振ったら「師匠なんだから送っていけ」と言われて店に届けに行った。
ちなみにクリン師匠の店クリン薬剤店はガンコ武具店の近くで師匠達は幼馴染みだそうだ。
「師匠、着きましたよ。店に着きましたよ。」
「ウェ~ウウ、ポーションはどこだっけ? 」
「はい、ポーションですよ。あなた! 」
人族? の女性がポーションを渡す。
師匠は急ぎポーションを飲むと回復したと同時に見事なジャンピング土下座を決める!!
「済みませんでした~~! 」
「あなたはお酒が弱い癖して毎晩飲みにいく! いくらポーションで酔いが冷ませるからと毎晩毎晩! そんなに飲んでたらいくらエルフでも身体を壊しますよ! 」
「すまん! つい弟子が出来たのが嬉しくてついつい皆で飲んで……済みませんでした~~! 」
この人族? の女性がクリン師匠の奥さんのプレリーさんで実はハーフエルフなのだが……師匠。
「あら、sinさんいらっしゃい。主人を送ってくれたのね。毎晩毎晩付き合わせてごめんなさいね」
「いえいえ、楽しいから大丈夫ですよ。それよりあまり師匠をしからないで下さい」
一応奥様をなだめておく。
無理だが。
次いでなので師匠に工房を借りて調薬をすることに。
〔クリン師匠はプレリー奥様に引きずられて店の奥に消えた……チ~~ン! 〕
ここでなぜ他のPC薬師達が効果が低いHPポーションしかできないのかを。
これは元植物学者? のプレリー先生から教えてもらった事なのだが、HPポーション用の薬草には元気草が基本使われているがそっくりな傷生草と言う薬草も存在する。
傷生草は傷に直接塗るタイプの回復薬で基本応急処置用の軟膏の材料なのだが元気草と混ぜてポーションを作ると効果が弱くなる性質がある。
では[鑑定]持ちが何故気がつかないかと言うと ただ 薬草 としか表示されないからだ。
[鑑定]で識別するには
①元気草と傷生草とを良く比べて識別する
②図鑑で調べ良く見比べる
③薬師のNPCに指導してもらう
④薬師のPCに指導してもらう
位しか無い。
①だと根気よく比べて特徴の違う部分を見つけて選別して実際に調合して……とかなりの時間がかかる。
②だと図鑑で見比べてすぐに識別できる用になるが図鑑を手に入れるか図書館で調べるかだが基本本屋も図書館も場所がわからないようになっている。
〔実はクエストが存在するが誰も気づかずbyGM 〕
③が確実(sinはこれでクリア)だが弟子になれるのはその人の態度と運次第だし弟子になっても失敗すれば覚えられない。
〔クエストなのだが失敗する場合もある〕
④が一番確実! 知ってるプレーヤーに詳しく聞く
〔ただし! 第1サーバーでは今の所 sin しかいない〕
なので最初に識別してしまえば後は楽に別けられる。
さて今回は作り方を変えて作って見ようと思う。
〔要は実験してみよ! 〕
①昨日取ってきた元気草を取った時点で[錬金術]のスキル(乾燥)を使い乾燥させておく
②乾燥したものをすり鉢に砕いて入れて磨り潰す(通常は生のまま潰す)
③粉末状態になった物を鍋に浄水を入れ常温から煮るのだが浄水の代わりに水魔法のウォーターを使う
④ある程度沸騰しないよう煮たらできた溶液を濾してビンに詰めて蓋をする
さあどうかな?
では[龍眼(鑑定)]……え?
[中級HPポーション改++]
HP+150回復
製作:sin
解説:sinが作った改良型HPポーション(抹茶味)
かなり飲みやすくなった
価格:450G
う~んどうしようかな?
これはまじ不味いよな………とりあえず乾燥してある分作っとこう。
……スリスリスリスリスリ…………グツグツグツグツグツ…………
よしビンに詰めて蓋をして出来上がり。
合計80本できてしまった。どうしようかな?
〔ドクターが知ったら暴れるかも〕
まず師匠に見せようと奥の部屋を覗くとまだ説教してた。
先生に相談したいことがあるのでと断り師匠を回収しポーションを見せる。
すると肩を捕まれ「どうやって作った!」と肩を揺さぶられる。
後ろから先生の一撃に悶絶した師匠だがすぐに復活、レシピを教えてと嘆願される。
また一撃をもらい悶絶してる隙にプレリー先生に生産ギルドで登録してきなさいと言われた。
別に師匠なら教えますよと先生に言うとちゃんと登録してから教えてねと言われてしまった。
ならばと酒酔い回復ポーションのレシピと交換で教えることに。
プレリー先生と握手をしているとクリン師匠が"ちぇ"と言ったらしくまた先生に引きずられて店の奥に消えた……チ~~ン!
さて先生に言われた通り生産ギルドに行く。
生産ギルドではいつものようにトアさんに捕まり今日はなにかなと言うのでポーションを見せる。
……するとがしっと手を捕まれ ありがとう×3 と絡まれる。
トアさん、回りのギルド職員さん達がにらんでますよ。
そんなに給料安いのかなと思いたくもなる。
ポーションのレシピの関しては自分と師匠は特許料無料で他の人? が作る場合は5%とした。
とりあえず50本ほどトアさんに売っとく。
さてそろそろ時間なので昨日預けた大八車に荷物を載せて北門の源さん達の所まで行きますか。
クスクス周りから聞こえるが気にせず移動、北門の前に到着した。
源さんと愉快な仲間達はすでに来ていた。
〔人を待たせないのは良いことだ〕
「お待たせ! 遅れたか? 」
「いや、う~んと、今来た所じゃ? 」
誰だ!源さんにベタな事させたのは!?
「源さん、そこは「ううん、今来た所よ」と答える所でしょう」
「ninzin 源さんに何やらすの!もう sinさんすみません。バカな弟で」
「リンゴ姉さん、手遅れですよ。ドラさん、お仕置きで」
「じゃその方向じゃな」
「ちょっと待って! 何で源さんま(チラッ)……………すみませんでした」(ジャンピング土下座)
「しょうもないことを源さんにさせて……て言う前に源さんノリノリでやってなかった? 」
「気のせいじゃ気のせいじゃ」
確かに愉快な仲間達だわな。
それでは装備をお披露目しますかね。
装備を一人一人? に渡す。一応希望通りかな?
まずは基本の農業スタイルで頼むと……
「おお、これはいいぞ。リアルと似た格好でなかなか良いのう」
「なにこれやだ、かわいい」
「これはザ、作業着ですね」
「しかも背中にそれぞれのマーク入りなんて所が。僕のはまんま人参ですね」
「まあその辺はオマケだよ」
次にフル装備になってもらう。
「「「「なんだ!このぶっ壊れ装備は(じゃの)」」」」
「え、壊れてた?」
「「「じゃなくて、性能がぶっ飛んでると言う意味で」」」
「そうかな?丁寧に作ればこのくらい誰でも作れると思うが?」
「「「いやいやいやそれはない!」」」
そうかな?と思いつつ
「まずはリンゴ姉さんの装備から。今のスタイルの近距離戦では細剣とナイフで、それに長距離用にリアルで経験が有る和弓を用意しました」
「和弓を用意してもらっても弓は当たりませんよ……てこれトレント製ってsinさん」
「ウサギにですよね? それならば後で検証しましょう。当たったら青汁イッキ飲みで(笑)」
「え、まぁ良いですけど当たらなかったらsinさんが飲んでもらいますよ」
「良いですよ。では次に白菜君かな? 白菜君は重装備がある程度できるから防御重視で揃えてみた」
「えぇ、一応チームの壁役ですから……って何ですか? このデカイ盾は」
「簡単にいえばタワーシールドを城壁風にするとこうなった!一応ビッグボアの体当たりぐらい防げるハズ? 」
「確かにボア位は平気かも。ん、このシールドの後ろに付いてる棒は? 」
「あぁ、投てき用のトマホークだよ。一応斧系で揃えたから。守る時は両刃斧のラブリュスで、攻める時は大斧の一種でバルディッシュを用意した」
「何ですかこのバルディッシュ! てこれ斧なんですか? 」
「まぁ16~18世紀位の武具で東欧からロシア辺りで実際に使われてたらしい。切ると言うより叩き切る? 武器かな」
(G先生に教えてもらったのはナイショ)
「これなら守りきれますね」
「何(誰)を白菜が守るのかは突っ込まないが次はninzinの装備かな? 」
「ハイハイ! よろしくお願いします。白菜さん姉さんの守りもお願いします」
「何を言い出すのよninzin ! 私は白菜とそんな関係じゃ……」(真っ赤)
「………」(真っ赤)
「ここは砂糖でも吐くところだがninzin ! 説明するぞ! 」
「サー・イエス・サー(笑)」
「ninzinは魔法職の後衛だから支援系の装備にしてみた。基本は自走榴弾砲で救護車付かな? 」
「何ですか! その例え? 」
「あ、すまん。後方で魔法を放ち込み、味方がケガしたら各種ポーションで回復する役」
「それで質問ですがこのトレントの長杖とは何なんです? 」
「あぁ、それはトレントの魔核が手に入ったからつけてみた。トレントなのに風系の魔法の威力が上がるってね? 」
「こんな杖見たこと無いですよ。魔核って見たことなかったけど付けられるとは」
「まぁ、そんなとこかな?後はその胸当て部分にポーションビンをつけられるよ」
「なるほど!それで胸に薬ビンが入る位のポケット? 見たいのが有るんですね」
でこれポーションだと20本渡す。
「………あのsinさん?……これって中級HPポーション? しかも150回復って何ですか? 」
「「何それその回復力? 」」
「しかも抹茶味!え、sinさんが作ったのですか? 」
「「なんですって!!!? 」」
「ああ、私が作ってみたポーションですが何か? 」
「ドラさん、いやsinさん、いや龍師匠! 私にポーションの作り方を御教授して下さい。お願いします」
すぐジャンピング土下座。
「すぐにジャンピング土下座てネタプレーか! ninzin」
「いえいえ龍神様に敬意を捧げているのです」
周りはドン引きです。
「わかったわかった。教えるから頭を上げろ」
「ハイ龍さん」
もう元に戻りやがった!
「とりあえずこの装備やポーションの事は他にはナイショっで」
「「「話しませんよて言うか話せないですよ!! 」」」
「とりあえずその方向で、て源さんは? 」
「「「あれ?何処だ? 」」」
源さんは大八車の方で農作業道具が入った農作業用道具ボックスを漁っていた。
〔おいおい早速か……! 〕
●〇〇〇〇〇〇〇〇〇
薬草にあんなオチがあったとは!ドクターKには教えたくないね。
そしてドラさんから龍さんに………
そして源さんは農具に夢中。
次はおいかけっこスタートです。
どうなる事やら………
1/3 修正しました。