βテスト編 12話 イベントフラグ
12話です。
主人公はフラグを踏み抜いたのか?
おや、部屋の中には?
なんかイベント系のフラグ踏んだの?
総合ギルドの中がざわざわしてる。
後ろで"なんかやったのか"とか"すごいモンスターが出たか"とか"イベントフラグか"とか騒いでいた。
あ、リースさんが戻って来た。
「sinさん、申し訳ないのですが別室に来ていただきますね。こちらです」
もう強制連行ですよ。
リースさんに手を引かれて………
後ろでは"受付嬢さんが~"とか"爆発しろ"とか"いいなぁ~手を……"とか聞こえた………どうしろと?
受付カウンター裏の廊下を進みとある部屋の前に来た。
リースさんが扉をたたく。
"トントン"
「マスターよろしいですか? 」
「お、来たか。入れ」
と中から返事が………
マスター? やな予感しかしない………
リースさんの後から部屋に入るがその場で orz してもいいと思ったよ。
何故ここに居る妖精! 鳥籠の中で何をして!!
「では後はよろしくお願いします。ギルドマスター」
え、と思う前にリースさんが扉から出て行った………リースさん見捨てないで と言いたかった。
そこのソファーに座ってと勧められたのでソファーに座る。
「やぁ、初めまして。私はここ総合ギルドイースト支部のギルドマスターで東雲と申します」
「で、運営の人? は何かご用ですか」
「え、わかります? よね……そこに馬鹿、もとい妖精が居ますからね、一応リアルネームはVR事業部室長の斉藤です。一応、ザンネンの上司です」
「あぁ、あのメールの。所で妖精の名前確定ですか」
「ええ、だから表示も妖精(ルビ付き)になっています。正式にはイタズラ妖精ザンネン・デス ですね」
「イヤー!私はアイちゃんよ……ここから出して(ジロリ)……出して下さい」
「まぁ無理だな。あれこれやったのだからね責任はとろうね」
「所で私が呼ばれた理由は? 」
「あれ、ザンネンの事は、良いの? 」
「あまり関わりたく無いので………」
「あ、わかりますねその気持ち。そうそう、呼んだ理由ですがゴブリンの件なんですがこのタイミングでゴブリンが東の森から草原に出て来る事は無いはずなんですが………」
「では何故森から出て来たのですか? 」
「実はあのゴブリンはイベントのトリガー予定のモンスターだったんです」
「では私が踏んだので呼ばれた」
「いえいえ、イベント自体は次の町か村に誰かが到着又は町中クエストが一定水準クリアした時にあのゴブリンが森から出て来る予定でした(チラ見)」
「(チラ見)まさかその設定を……」
「……はい、そこのザンネンが運営に内緒でクエストクリア数を30件から10件に低く変更しまして……」
「あれ?それだと私だけで(シークレット込みで)5、6件クリアしてない? 」
「はい、今現在sinさんだけで5…6件ですね。他のPCの方も2~3件で9件、計14件ですね」
「え、少なくない? もっとありそうですけど」
「実際クリア率も低いね。前線組は「次の町は何処だ! 」と街の回りを探索してるみたいだけどね」
「もしかして次の町に行くルートのヒントは街の中に? 」
「探してもらうとこちらもうれしいけどね」
「良いのですか? 私に話しても」
「まぁ、別に良いでしょうね。たぶん貴方は言いふらさないでしょうから」
確かに言いふらさないし、本音はまったり過ごしたい。
「で、イベントは起きるのですか? 」
「一応起きるのは止める事が出来ないが発生時間を遅らせる事が出来るのでこいつを使ったミニイベントを3日目の、ああ、こちらでは9日目の昼に起こして終了後に予告をして12日の朝からほんとのイベントを始まるように設定しました」
「良いのですか?こいつで」
「一応sinさんのアイデアだと聞いてますが」
「ああ、GMさんが言ってたやつか。てあれ通ったのですか? 」
「GMさん? ああ、坂元さんか。そうですよ、他にも……あ、そうそう例の件のアイデアありがとうございます。あのAIの使い道に困っていたので助かりました」
ほう、あのモフモフは無事に病院の方に届くのか。良かった良かった。
そのあとはこれまでやってきた事を話し(凄く呆れられたが)問題無いか聞いてみた。
今の所私に対しては特に問題無しとの事。
それじゃと帰ろうとしたら受付で総合ギルドカードを見せて手続きしてね? と言われた。
受付カウンターまで戻り リースさんにギルドマスターがと言いギルドカードを見せた。
「sinさん今日初めて? 狩に行ったって言ってましたよね」
「はい、言いましたが?」
「それまでは何をしていました? 」
「え~と、門番さんに紹介していただいた《ガンコ武具店》のガンコ師匠と意気投合しまして鍛治を教えてもらうことになったのですがいつの間にかお友達の師匠達に囲まれまして6日間修行してましたね」
「師匠達てもしかしてガンコさん トイさん夫婦とソーイさん クリンさん マリックさん ウットさんですか? 」
「えぇ、物凄い師匠達ですね」(いろんな意味で)
「その人? 達イースト街のトップの職人ですよ! 知らなかったのですか」
まったく知らなかった……すごい師匠達だと思ったがまさかトップだったとはね!
「それでこの[生産ギルドの招待状]があるんですね」
え、何それ?と聞くとどうやら[?????の招待状]の正体らしい。
「では生産ギルド及び冒険ギルドの紹介状と施設の地図をお渡しします。おめでとうございます。」
冒険ギルドもですか? と聞くとどうやら既定討伐数が30匹か町中クエスト5件以上クリアすれば紹介状を出せるらしい?
「あとこれも冒険ギルドのギルドマスターに渡して下さいね」
封書が渡された。
「ではカードを更新しますのでこちらに貸して下さい」
ウサギさん《ホーンラビット》の素材(角と肉)の販売代金とウサギさんとゴブリンの討伐報酬はついでにカードに入金してもらう。
しばらくしてカードができたので確認すると
[総合ギルドカード]
名前 :sin
種族 :龍人族[水]
職種 :[冒険者][製作者]
登録 :総合ギルド:ランクE
生産ギルド:ランクー
冒険ギルド:ランクー
貯金 :2,800G
生産、冒険ギルドのランクはそれぞれのギルドで決まるそうです。
カードを受け取りリースさんにお礼を言って後ろを見るとその場合に居合わせたPC達がガン見していた。
●〇〇
(注)貯金の内訳
兎肉 10G×15= 150G
討伐部位 角 50G×35=1,750G
ゴブリンの耳100G×1= 100G
元気草 10G×45= 450G
傷生草 5G×35= 350G
合計2,800G です。
●〇〇
まさか妖精の仕業だったとは。
このあと妖精のお仕置き回が有ります。
1/3 修正しました。