βテスト編 102話 レース前のお茶会
スタート前に源さん製紅茶をご馳走しましょう
え、大丈夫かな?
FWOレース 第5サーバー特設実況放送ブース
実況:マイスター生産ギルドグランドマスター 解説:ズームSGM でお送りします。
『さぁ~いよいよ始まりますこのレースですが………ほんとに良いのですか? 』
『まぁ良いじゃないか(笑)、努力した奴がつよい! って事かな? 』
『まぁ、良いですけどね♪ そろそろスタートですかね』
スタート地点には4両の馬車?が待機していた。
その後ろでは、何故かテーブルセットを出して寛いでいる龍さんとおこぼれに預かっていたザンネンと各サーバーの妹達?
「龍さんって紅茶党なんですね? 」
器用に等身大ティーカップから自分用のティーカップに汲んでティースプーンをイスにして優雅に飲んでいる? ザンネンがいた………?
〔何この生物は? 状態 〕
「そうかな? 珈琲よりは紅茶の方が合っていた だけなんだけどもね? 」
「「「「でも珈琲は有ったけど紅茶は有りました? 」」」」
「え、普通にお茶の木が有ったから植え替えて育てて葉を摘んで加工していたうちの副マスターがいるからねぇ(笑) 農業無双の人が♪ 」
無論、源さんの事だっだ。
源さんは、北の森での落ち葉肥料の回収作業中に偶然、お茶の木を発見! そのまま木を[トラ]に載せて帰って来て畑と果樹園の間に植えて育てていた。
その葉で紅茶の茶葉を作ってもらい(源さんの多趣味に感謝を♪)今ここで飲んでいる。
ガラス製のティーポットも作ってみましたけどね♪
「え、農業系スキルですか? 野菜が育たなくて騒いでたね、自称農家が♪」レイン
「「うちのサーバーにもいたね。最初だけで育たないって? 肥料買って撒くだけで育つけど採算がトントンだって言ってた」」 双子
「うちは兄がやってるけどやっぱり肥料で苦労してるね」 マリア
「武士道が農家ねぇ~♪ ウ~ン、ザンネンさんや、教えても良いかな? 」
「え、ちょっと待ってください。確認します! 」
ザンネンはどこかに連絡していた。
「で、ズームSGMは、何て言ってた? 」
「"他は駄目だが農業関係はある程度良いぞ♪" だそうです」
「ヘェ~珍しいねぇ。普通は駄目では? 」
「何でも"他のサーバーには源さんみたいな人がいないそうです。いたのは知ったかぶりの農大生だそうですよ(笑) 」
「「「「やっぱり! 」」」」
「あれ、皆さん気付いているので? 」
「えぇ、結局は肥料の問題だと兄が言ってましたよ! 」
「うちのクラン員の子もそう言ってました。ただ、図書館の資料には野菜の育て方は有ったんですが肥料の作り方は無かったんですよ! 」
「「うちの方は焼き畑まで試しましたけど駄目でした! 」」
この双子、何気に怖いな………
「「「「で、どうやったんですか? 」」」」
「簡単だろ! 森で落ち葉、腐葉土を回収して畑に撒いたら良く育つぞ♪ 」
「「「「エェェェェェ! 何その方法ワァァァァ!! 」」」」
まぁ、驚くわな(笑)。
「森の腐葉土は取り放題のタダ♪ 運ぶのは大変だけど上手くやれば収穫量は2~3倍になるよ。戻ったら試してみてね♪ 」
「確かに腐葉土とは、見落としてました」 マリア
「"南の森"の腐葉土を使えば良いですね(笑) 」 レイン
「「腐葉土ならタダ♪ これは良いこと聞いたわ♪ 」」 双子
「まぁそれぞれ頑張って下さい♪ これあげるからね(笑) 」
そう言って紅茶の茶葉(ミスリル缶入り)と"土嚢袋"を1個づつ渡した。
[兎革の土嚢袋改]
防御力10
内容量 土石類20㍑×10個分 重量軽減(大)
耐久値200/200 重量0(満載1)
品質:S
製作:FICA&裁縫組合
解説:中に土石類を収納する簡易型マジックバックの改良版
土や鉱石等を運ぶのに便利
価格を下げる為に大量生産をしたため押さえる事ができた
価格:6,000G
ちょっとマイナーチェンジしました(笑)。
源さんに頼んでドワーフ村と生産ギルドに大量に納めましたけど何か?
〔ミシンさん達を使って大量生産しましたが何か? 〕
「この紅茶缶はわかりますけど、この袋は?………え、マジックバック?」レイン
「正確には[土嚢袋]と言う簡易マジックバックかな? 土や石を入れる為の袋かな♪ 」
「「なるほど! 専用の格安袋を格安の兎の革で作って腐葉土や"鉱石"を運ぶのに使う!? 流石です♪」」 双子
「なるほどね。この袋に入れて運べば大量に運べますね。あ、その為のゴーレム馬車? 」マリア
「実際は順番が逆だけどね♪ あ、そうそう♪これもあげよう(笑) 」
そう言って手まりも渡してみた。
「こ、これはゴム? 」 レイン
「「エェェェェェ? ゴムなんて有ったの!? 」」 双子
「もしかしてあの白い固まりかな………? 」 マリア
「マリアちゃん、おそらく正解♪ それを加工すれば作れるよ! 加工できればね♪ 」
「「むむ、何か引っ掛かるけどこれは私たちに向けた挑戦状と見た!? 受けて立つ♪」」
「そんな事無いと思いますけど良いヒントをありがとうございます。龍さん♪ 」
「早速あの白い固まりを回収して研究しないと………龍さん、教えていただきありがとうございました♪ 」
「あの~龍さん、私にも……その~いただけませんか? 紅茶缶………」
「え、………最近は真面目に仕事をしてるな………ほれ、やるよ"ポイ"♪」
「"ベシ"!? 龍さん、ありがとう♪ 大事に飲むわ♪ 」
ザンネンは全身で缶を受けとり小さなマジックバック? に無理矢理入れていた?
〔あ、入った? 〕
さてとそろそろかな?
「あ、そうだ! 皆さん砂漠対策はしましたか? 」
「「「「え、砂漠対策? 何ですか? 」」」」
「え~と、砂漠コースは恐らく砂が細かいから車輪が細いと埋まりますよ! で、対策は? 」
「「え、………そう言えば今朝のメールで砂漠コースは………何か書いてあったけ? 」」
「こう書いてたわよ。〔なお、砂漠コースはサハラ砂漠を再現しています。砂はさらさらですよ♪ 〕って。つまり細い車輪だと沈みやすいって事よ♪双子ちゃん」
「そうよ! 気が付かなかったの? あんなわざと書いてあったのに?? 」
「「し、知ってたわよ!(どうしよう! 対策してないよ!! ) そ、想定済みよ♪ 」」
「………ザンネン、ズームSGMを呼んでくれ。問題有りだろ! 」
「わ、わかりました。少々お待ちを! 」
少ししてズームSGMがきた。
「なんだ、虎マスク♪ 」
「第4サーバーの双子な、お前のメッセージを理解できなかったぞ! だからちゃんと連絡しろと言ったろ!! あの火力バカの妹だぞ! そっちの森林牝虎の妹は気付いたから良いけど、このままだと砂漠で遭難するぞ♪ 」
「あ、やっぱりか♪ で、どうする? 」
「車輪作る時間あげれば? もっとも他の人達が認めるかだけどね 」
「ウ~ンそれだと贔屓になりませんか? 私たちは良いけど他の人達が何て思うか………」
「そうよね。問題は周りの人達よね。どうしたら良いかしら? 」
「「え~とズームさん、どうしよう………」」
「ウ~ン………!?、虎マスクさんは何か無い? 」
「………お前な! 提案その2、え~と(ゴソゴソ)"ドン!"この馬車用の車輪を3チーム分配るのは? 一応作っては有るよ。ただし、砂漠コースのみの使用って事で認めるのは? 」
私はマジックバックから馬車用の車輪(標準的な大きさで接地面積を大きくした物)を出した。
「これなら干渉無しで付けられるだろう。それに全チームに配れば誰も文句は無いよね。ただし、タイヤは渡すが交換作業は自分達でね♪ それとテストしてないからなぁ。その辺はどうする? ズームさん!? 」
「全く龍さんは優しいね。………うん、その厚みなら大丈夫だろうね。それで君達はどうする? 」
「「龍さん、私たちは使いたいです。けど………」」
「………いいわ、私の所も下さい。作った砂漠用の車輪じゃ無理だわ♪ 」
「うちも良いかな? その位のタイヤじゃ無いと埋もれそうね」
「と、言うことになりましたよ、ズームさん。運営的には大丈夫かい? 」
「本来は駄目だが今回は特別に認めるよ。この場合だと認めないと他のサーバーで暴動が起きるかもね(笑)。特に第2サーバーで♪ 」
「そんな事は無いですよ………ね? 」
「君はわかって無い? みたいだから教えておくけど、聖女様親衛隊って言うバカな連中が2組いてお互いが聖女様の盾だ! と裏で抗争してるの知ってるかい? ま、シスコン兄貴が押さえてるけどね」
「武士道はシスコンだからね。心配なんだろ(笑)。だからクラン作ってガードしてるのかな? 」
「そ、そうなんですか? そのわりには話し掛けられませんよ? どうしてですか!? 」
「それは、武士道が恐いのと、お互いに牽制してるのも有るが、聖女様、鏡見たこと有る? その顔はリアルに近いでしょう。しかも種族がハーフドラゴノイドだからですよ♪ 」
「確かにリアルは、美人さんだからね。しかもハーフドラゴノイド補正付か。武士道も大変だよね、虫除けが♪ 」
「はぁ? そうなんですか。それでクランの子がこの服を用意したのね。ハァ~………」
「確かに聖なる聖女様には、余計に話し掛けられませんよね♪ 心が病んでると(笑) 」
「有り得るね(笑)。それと、そこの双子はもう少し……いや、かなり控えてもらいたい! 実験と言う名のイタズラは!! 」
「「え、ソンナコトシテナイヨ♪ 」」
「可愛く言っても駄目!! PVP予選の時も当人に黙って爆発盾を使わせて、吹き飛ばしては、駄目だろう!! 」
「おい、まさか………あれコピーできたのか? て、言うか作れたのか?? 」
「そうだよ! この双子は基本は爆発させる問題児で最近は真の爆炎様………いや、爆炎双子って言われ始めているね。爆発在る所に双子有りって事になってるぞ! 」
「「そう………かな? ………テヘペロ☆♪ 」」
「グレンも凄いとばっちりで散々だな。可哀想になってきたよ 」
「逆に可哀想なのはレインさんかな。姉があれでわね………脳筋ではね♪ 」
「大変だね、レインさん。脳筋のお姉さんだと(笑)。苦労してるね♪ 」
「………お二人ともうちの姉をご存知なのですね。どういう関係なのですか? 」
「「そう言えばうちのお兄ちゃんも知ってるみたいですね? どういう関係なのですか? 」」
「ま、その辺はPVP大会を見てればわかるよ(笑)。お楽しみに♪ 」
「そうだよ。お楽しみはとっとかないとね♪ 」
「「「はぁ………わかりました? ………」」」
「フフフ、兄さんには、ちゃんと伝えておきますね。それと皆さんの事もね♪ 」
「「「え、マリアさんも知ってるの? 」」」
AD「そろそろスタートです。準備をお願いします! 」
「と、いうことでそろそろ お開きですね。では、皆さんの健闘を祈ります♪ 」
「じゃあ、ズームSGM、第1ピットのうちの連中に連絡してくださいね。タイヤは運んで有りますので♪ 」
「龍さん手回しが良いね(笑)。ADさん、そのように連絡してください。それじゃ頑張って下さい♪ 」
無事にタイヤを渡して準備が終わったので、後はスタートを待つのみになった。
◎〇〇
「しかし、龍さんは余裕だよな♪ 優雅にお茶会してるし(笑) 」
「まぁ、良いじゃないか。このままぶっちぎっても? 」
「いや、あのスレイプニルは、要注意だろう。でもどうやってテイムしたのかな? 」
「乗っかっただけって、まさか某漫画ネタみたいに長時間ロデオしてたりして? 」
「あ、あり得るって言うかまさかね(笑)。本当にそうだったらドンダケなんだよってね(笑) 」
「油断してると足元を掬われるし、負けたら………姉さん達にOSIOKIされるだろうな………((ブル)) 」
「OSIOKIはやだな。運転手君、ミスるなよ♪ 」
「運転手君、君なら出来る♪(たぶん) 」
「あ、もう俺のせいになってるし! もう、こうなったらぶっちぎってやる!! 」
「「程々にね。安全運転でね(笑)」」
ninzin達のスタート前の会話でした。
◎〇〇
龍さん→皆さん砂漠は大丈夫だろうね?
マリア→たぶんバッチリ?
レイン→たぶんバッチリ?
双子→砂漠って何?
龍さん→………ズームが悪いので請求書はズームさんに回すわ(笑)
ズームSGM→そんな! ………Gバカに回しておいて♪(笑)
Gバカ→俺関係無いぞ!