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デジタル鎖国

「マンガ図書館〇がサービス停止するだと……?」

「うわ、グライオスさんが今まで見たことないくらいショック受けてる」

「日本の娯楽を堪能しまくっておるからなこやつ」


 安達家のリビングにて。

 スマホを見つめながらでかい体を縮こまらせているグライオスさんと、それを見てドン引くエルテさんと呆れるリィンベルさん。


 決済ができなくなっちゃったからね。仕方……ないで済ませられるわけないだろオラァン!?


「漫画なら他でも読めるんじゃないですか?」

「いやこのサイトはだな……主に絶版となった漫画が集められていてだな……」

「なるほど。ただの娯楽としてだけでなく作品の保管という意味でも痛いなそれは」


 ちなみに例外を除き基本的に作者の同意を得て掲載されており、広告収入は作者に還元されるようになってたりします。


「……ちょっとカード会社にかち込んでくる」

「国際問題になるからやめい」


 どうやら静かに見えてぶちギレてたらしいグライオスさんと、冷静に止めるリィンベルさん。

 なお氷漬けにしても砕いて脱出しそうになったので、カガトくんも呼び出されて氷と結界の二重封印でようやく止まった模様。


 今日も日本は平和です。



 一方高天原。


「あれ? 今回はカード会社じゃなくて決済代行会社が原因じゃなかった?」

「サービス解約の通達をしたのは決済代行会社ですが、それ自体がカード会社の判断を受けてのものだそうですね」

「ええ……」


 彼らもある意味命かかってるからね。

 特にアダルトコンテンツに厳しいね。


「そもそもなんでカード会社がそんなに口出してくるの?」

「アメリカでの違法な動画の収益化に関する裁判で、カード会社も『収益化を支援する意図があった』と責任を問われたからですね」

「ええ……。そんな行動に移さなくちゃいけなくなるくらいたくさん訴えられたの?」

「いえ、その裁判でカード会社にも責任があるという判断が下り、契約先と一蓮托生となる前例ができてしまった結果ですね」

「なんで?」


 なんでだろうね。

 ちなみに訴えられた動画サイトからは身元が確認されていない投稿者の動画が一斉に削除され、結果として約80%の動画が削除されたりしています。


「ある意味では『カード会社は訴えられたくなければ、契約先が違法なコンテンツを配信していないか監視しなければならない』と裁判所がお墨付きを与えてしまったようなものですね」

「ええ……。っていうかそれアメリカの裁判でしょ? 日本からすれば知ったことかでは」

「まあ実際カード会社と契約をきるどころか、海外からの利用とアクセスを遮断しているサービスもありますね」

「それはそれで思い切りいいね!?」


 日本国内で完結してればアメリカ基準の規制とか関係ないからね。


 ちなみに海外でのいわゆるセンシティブ判定は日本の18禁とは異なりNSFW(Not safe for work:職場などでの閲覧に注意が必要)が基本なので、水着や下着、肌の露出が多い程度でもセンシティブ判定です。

 そのため海外のサービスを利用する際に「これくらいええやろ」とセンシティブ設定をせずに画像を投稿して一発アウトをくらう人が多いので気を付けましょう。


「あれ? もしかして日本ってグロはともかくエロにゆるい?」

「もしかしなくてもゆるいです」


 千年単位でHENTAI国家だからね。仕方ないね。

 今日も高天原は平和です。

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― 新着の感想 ―
そんなことがあったのかー(現物コミックを読みながら まぁ絶版品がなくなるのはキツイな。国会図書館でデジタル保存してくれてれば…
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