長距離歩くなら靴選びは大事
「フェリータさんが歩くの億劫なのって、靴のサイズがあってないからなんじゃないですか?」
「はい?」
安達家のリビングにて。
今日も歩き疲れたとソファで半ば横になりながらダレてるフェリータさんと、その様子も見て疑問を口にするエルテさん。
何のために歩き回ってたのかは察して上げてください。
「足のサイズなら初めて行った靴屋で計ったわよ。23,5cmだって」
「いやそっちじゃなくて。私も友達に言われてから気付いたんですけど、靴のサイズって指の付け根あたりの幅や周囲の長さのもあるそうですよ」
「指の付け根?」
普段意識してる人はあまりいないかもしれませんが、足の親指の付け根あたりから小指の付け根あたりの膨らんだ部分はワイズといい、靴のサイズとしてもAA~Fまでのアルファベット表記による区分があったりします。
ネット通販などでも、靴専門のサイトなどではワイズのサイズについてまでちゃんと書かれてたりします。
「私の場合日本人の平均よりかなり小さいみたいで、足の長さで靴選んだら足先がぶかぶかで歩きにくいんですよ。逆にフェリータさん見た目広そうなのに足先が細いデザインの靴履いてるから、靴の中で指ひしゃげてるんじゃないかと思って」
「ひしゃげてはないわよ!?」
ギャグみたいに言ってますが、実際合わないワイズの靴を履いていると、靴擦れをおこしたり外反母趾の原因になったりと地味に足にダメージを与えてきます。
自衛隊の半長靴とかそんなもん考慮して作られてるわけがないので、平均より足先がでかい作者は指が圧迫祭りで何度か爪が死にました。
「え? 足が変形するの? 恐」
「だからもっと足先広いの履いた方がいいんじゃないですか」
「ええ……狭い方が見た目好きなんだけどなあ……」
なおフェリータさんと同じような悩みを持つ人向けに、足先の幅を確保しつつも大きく見せない靴などもあります。
というかランニングシューズなどだとマジで足先のサイズも考慮して選んだ方がいいです。世界が変わります(個人の感想
今日も日本は平和です。
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一方高天原。
「そういや最近はアメリカでも家で靴脱ぐらしいね」
「増えてはいますが、まだどちらも混在しているそうですね。なので自宅が土足厳禁なのに来客がそのまま上がろうとした際『靴を脱いで』と言えずにそのままあげてしまうアメリカ人も多いとか」
「アメリカンがそんな気遣いを……?」
「アメリカンを何だと思ってるんですか」
陽キャモンスター(偏見
「というか何でアメリカは靴脱がないの?」
「ヨーロッパ各国や中国も地域によっては脱ぎませんよ。むしろ家で靴を脱ぐ日本の方が世界的には少数派です」
「そうなの?」
日本は床に座るし床の上に布団ひいて寝るからね。
なお家で靴を脱がない地域でも、お寺などに上がる際には靴を脱ぐことがあります。
「要はどこまでが汚れていいスペースかという境目が違うのでしょうね。日本の場合は汚れもそうですが、穢れというものを家に持ち込むことへの忌避感もあるでしょうし」
「あー日本に限らず大体の宗教だと穢れダメだしね。だから家は良くても寺はダメとかになるんだ」
なお日本に来た外国人あるあるとして「靴下に穴が空いてるのに靴を脱ぐスペースに遭遇する」というものがあるそうです。
「それは日本人でもずぼらな人はなりそうというか」
「小さな穴くらいなら捨てるのももったいないので履き続ける人も多いそうですからね」
むしろ経験したことのない日本人はどれくらいいるのか。
今日も高天原は平和です。