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異世界召喚が多すぎて女神様がぶちギレました【連載版】  作者: 湯立向日/ガタガタ震えて立ち向かう


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安達家の人外率の高さ(今更

「暑いよう……」


 のっけから安達家のリビングで干物になりかけているフェリータさん。

 現代で人魚がミイラになっても死亡事件として扱われるだけで寺に祀られたりはしません。


「空調のきいた室内で何を言っているんだおまえは」


 一方涼しい顔でアイスコーヒーを淹れているグラウゼさん。

 自分でアイスコーヒーを作る場合は好みもあるでしょうが濃い目に淹れてすぐに冷やすのが美味しさの秘訣です。

 氷が解けてコーヒーやジュースが薄くなるのが嫌な場合はコーヒーやジュース自体を氷にして入れるという裏技もあります(二度手間)。


「まだ暑いー。もっと温度下げてよー」

「これ以上下げても寒いだろうが変温動物」

「人魚は変温動物じゃないわよ!?」

「そうなのでござるか!?」

「何で驚かれてるの!?」


 ソファーでだれていたヤヨイさんが反応しガバチョと起き上がり逆に驚くフェリータさん。

 魚は基本的に変温動物だからね。仕方ないね。


「上半身が人間なら肺呼吸のはずなのに水中で息できたりと不思議生物でござるな人魚は」

「おまえも普通の人間からすれば不思議生物だろう猫娘」

「そう言うアンタが一番不思議生物でしょうが吸血鬼」


 ヤヨイさんの疑問から流れるように始まるつっこみの連鎖。

 普通の人間が居ねえ!?


「そんなに暑いならプールにでも行ってきたらどうだ」

「塩素が臭いから嫌」

「じゃあ海」

「塩がべたつくから嫌」

「貴様本当に人魚か?」


 水質を気にする水棲生物の鑑(我儘)。

 流石人間と付き合うためだけに足生やして陸に上がってきた恋愛脳です。


「うーん、やっぱり冷えた室内でゆっくりしてるのが一番マシよね」

「貴様本当に人魚か?」

「完全に陸上生活に慣れて退化してるでござるな」


 グラウゼさんからのつっこみ二連撃も気にせず、先ほどまでヤヨイさんが寝ていたエアコンの風が直撃しているソファーにポスンと収まりだらけ始めるフェリータさん。

 今日も日本は平和です。



 一方高天原。


「海と言えばスサノオですね」

「何でいきなりその名前を出すの!?」


 いきなりぼそりと呟いたツクヨミ様にまさか近くに居るのではと周囲を警戒し始めるアマテラス様。

 噂をすれば影というか噂しなくても来るときは来るので警戒心マックスです。


「姉上の言うことを予想して先回りしてみたのですが」

「確かに暑いから泳ぎたいとか言いそうになったけれど!?  いや、というかスサノオは結局海は治めずに家出したんだからノーカンでしょ? 他にも海の神はいるんだし」


 アマテラス様の言う通り、日本にはそのまま海神と書いてわだつみと読むこともある綿津見神など海の神様は結構います。

 ある意味「おめーの席ねえから!」状態ですがスサノオ様がそんなことを気にするはずもありません。


「それにスサノオって追放されてからが本番というか自力で自分の立場を確立してるし。きっと親から与えられた役割に収まるような器じゃなかったんだよ」

「いい話で終わらせようとしていますが、それ一時的でも自分の管轄外に出て行ってくれて助かったと思ってますよね」

「……宇宙の神とか空いてるかな」

「実の弟を地球圏外に追い出さないでください」


 スサノオ様を宇宙へ放逐できないかと考えるアマテラス様とつっこむツクヨミ様。

 でも実際スサノオ様なら喜んで宇宙へ進出しそうです。


「しかしスサノオが宇宙に来るならむしろ私たち(太陽と月)に近づくのでは?」

「……やっぱりスサノオは海が一番似合うね!」

「笑顔で遠回しに水底へ沈めとか言わないでください」

「そこまで思ってないよ!?」


 姉の言葉を拡大解釈する安定の鬼畜ツクヨミ様。

 今日も高天原は平和です。

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― 新着の感想 ―
[一言] 消毒で入ってる塩素は汗やら何やらと反応してあの臭いになるので…これ以上はやめておきますw
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