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0の衝撃  作者: あるみゃ
第二章 空間は過去を見せる
8/13

白は闇を作り出す

僕が見たもの……それは……

  鼻歌交じりに少女は本棚から本を取り出し黒いペンキで塗られた木の椅子に座る。

  窓から入る強い風が少女の髪を揺らした。

  あまりにも強い風にびっくりした少女は窓の方に目をやった。

  ––––ふと、レースのカーテンの向こう側に人影が見えた。

「アエリアごは––––むぐっ。むぐむぐ。」

  ドアが開き陽気な青年の声が私を呼んだが、少年はドアの向こうに居なかった。

「隠れろカノン……何か様子が変だ」

「むぐっ?(えっ?)」

  ナギが僕の口を抑える。

  空間に隠れたのならもう口を抑える必要がない気がする。

「カノン? どうかしたの?」

  何も分からない私はドアの方に近づくがやはり誰も居ない。

「どうしたんだろう……」

  不思議に思いながら私は振り返り椅子の方に戻ろうとした。

  すると––––


  椅子にはある一人の見知らぬ少年が座っていたのだ。

  髪色は真っ白。目は漆黒に満ちていた。

  少年はニヤッと笑い一瞬で私の近くに寄り私の腹部を殴った。

  視界がどんどん見えなくなって意識が

 遠退いて行く。

「アエリアっ!」

  僕はアエリアの名前を叫ぶ。

  しかし隠れているせいで全く聞こえてない。

「貴様あっ!」

  僕は隠れた状態で少年の方まで走り殴りに入る。

  しかし近寄った時は何故か手が止まってしまった。

  何故か目の前には––––


  アエリアが二人居るのだ。

「うろたえるなカノンっ! 奴の能力だ!」

「えっ?」

  気付いた時にはもう遅く、ナギが叫んだ衝撃で能力が消え俺は腹部にえぐられるような感覚を受けた。

「ぐはっ!」

  体液を吐いた戦いは何度かあるが。

  血を吐いたのは今回が初めてだ。

  そのまま少年は僕を床に倒し、ナギを殴る。

  薄れた視界の中、目の前にアエリアが居た。

「アエ……リ……ア」

  腹から声を絞り出し、僕はアエリアに手を伸ばす。

  その瞬間、手に激痛が走った。

「恨むなら自分の弱さを恨みなぁ? イヒヒヒ! アハハハハハっ!」

  高らかな声をあげ少年が笑う。

  僕の意識はそこで無くなった。



「おいっ! 大丈夫かっ? おいっ!」

  俺は叫びカノンの肩を強く叩く。

「うう……ん? ここは……」

  カノンは起き上がり周りを見渡した。

「アエリア……アエリアはっ?」

  カノンは俺を見てそう叫んだ。

「何処探してもアエリアの姿が無いんだ……」

  俺は辺りを見渡すが争った形跡しか残っていなかった。

「これはまずいな……となると……攫われた? くそっ! 僕がこの場に居ればっ!」

  イルアは床を殴り悔いる。

「いや、お前が居てもこの場は切り抜けられないだろ」

「な、なんだとっ!」

「いや冗談抜きで。この二人でこんなに圧倒されてたら流石にお前が居ても変わらないと思う」

「くそっ! じゃあどうすればいいんだよ……」

  イルアは再度床を殴る。

  そう。このままじゃ俺が居ても何も変わらない。つまり全員で挑んでも助けることが出来ないのだ。

「ナギ? 相手は能力者か?」

  俺はイルアの力を借りて起き上がったナギに聞いた。

「ああ。そうだな。さしずめ『空間を偽る』能力者だな」

  やはり能力者の仕業か……

「しかし、あの身体能力は化け物に近かった。瞬きすらさせずにいつの間にか目の前に来ていたからな」

  能力者で身体能力も化け物ランクだと……勝ち目が無い……

  たとえ俺の能力で相手の能力を打ち消しても身体能力で敗れる。

  たとえイルアの能力で剣を大量に出して襲撃させてもそこまで動きが早いなら速度負けしてしまう。

  いや……待てよ……相手は偽りの能力者……もし空間の中の自分の場所を偽っているとしたら? 相手に見せる場所を偽っているとしたら? 話が繋がる。

  でも勝ち目が無い事には変わりない。

  能力を破壊することが出来てもその前にやられる。

「くそっ! どうすればいいんだよ……」

「キサラ……少しは落ち着け……」

  ナギは俺を心配してくれた。

「ああ……そうだな……」

  俺は心を落ち着かせる。

「先に飯にしよう。いい考えは飯の後に出て来るからな」

  流石リーダーの考えは毎回みんなを誘導してくれる。

  ナギにその称号はピッタリだ。

「それにしても……男だけの食事って何か楽しくな––––ゲホォ」

「全く私は男じゃない」

  ナギがカノンを殴り、カノンは椅子にもたれこむ。

「おーい。明日のジョー最終巻みたいになってんぞぉ」

「一生の人生に悔い……無し……」

「それ漫画違うからねっ! アエリアも何とか言って––––」

  俺は窓側の椅子に目をやった。

  何と言うか……やはり寂しい……

「ほらさっさと食べろ。助けるんだろ?」

  ナギが俺の肩をポンっと叩いた。

「ああ! 勿論だ!」


「よし。じゃあ作戦会議をしよう。キサラお前の考えを言ってくれ」

  ナギの合図に俺は模型図を指差す。

「多分だが奴は身体能力は優れていない。自分の場所を偽っているんだ」

  俺は自分の考えをまとめて言った。

「あ、確かに。僕が殴られる時あいつは二人居るように見えた」

  カノンは人差し指をピンと立てる。

「そう。となると一番優位な作戦は囮作戦だ」

「囮作戦?」

  ナギが不思議そうな顔でこちらを見る。

「そう。奴は空間の中でしか偽る事が出来ない。となると俺が空間を消して、奴が空間を形成する前に誰かが叩きのめす」

「となると、こっちも空間を形成出来ないね」

  カノンは全員を眺めてそう言った。

「そう。だから––––」


「「ナギが一番適応だ」」

  俺とカノンの言葉が重なる。

「わ、私?」

  ナギは自分を指差して驚いた顔をしていた。

「そうだ。バスジャックの時の蹴りは普通の人じゃ出来ない」

  そう。あの時のバスジャックでナギは犯人に一番の大ダメージを与えたのだ。

「ま、まあいいが。だが他の奴らはどうするんだ?」

「他の奴らはアエリアの保護に回ってくれ。空間は形成していいが最小限に抑えるんだ」

  俺の言葉でイルアとカノンは頷く。

「よし。じゃあ早速行くぞ!」

  俺たちはそれぞれの所持品を持ち部屋を飛び出した。



こんにちは〜! あるみゃです。

久しぶりに二人でやらせて貰ってまーす。

どちらとも試験が終わり、ウハウハと楽しく小説を書かせて貰ってます。

この話が第三章に行くと同時にもう一個の方も始めたいと思います。

これから忙しくなりますね。はい。

それにしてもこの小説もうすぐ終わ––––

いや終わりませんのでこれからもよろしくお願いします!

読んでくれたみなさんありがとうございました。

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