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0の衝撃  作者: あるみゃ
第二章 空間は過去を見せる
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能力はいつの間にか

おじさん達。今日ここで死ぬよ?

  俺は今日もまたやってしまった。

「ど、泥棒! 待ちやがれぇ!」

  逃げるのなんて簡単だった。

  体が小さいことからいろんなところに逃げられたからだ。

「待てって言われて待つ泥棒が居るかよおっさん!」

  いつも同じセリフで走る見慣れた街。

  俺にとって隠れる場所なんていくらでもある隠れ家みたいなものだった。

  道路を走り、階段を駆け上がり、寺院の床下に入る。

「よし。もう追いかけて来ないな」

  そう言った俺は容器にさっき取った牛乳を入れた。

「ほらお前ら今日の分の餌だぞ」

  容器の周りにたちまち子猫が集まってくる。

「もう! またやったの! 如月!」

  俺は後ろから何者かに殴られた。

「痛いって響乃!」

  黒い目に黒髪といったシンプルな少女が背後に立って居た。

「私もついて行くから。一緒に誤りに行こ?」

  響乃はいつも優しかった。

「すみませんでした!」

  少年少女は店のおじさんに深く頭を下げた。

「うーん……子猫の為だとは言っても店のものだから勝手に盗っちゃおじさん的にも困るんだよ……」

  おじさんは困り果てた様子で話す。

「すみません……」

  そして再度頭を下げた。

「うーん……よし分かった! 牛乳を毎日半分分けてやる!」

「いいんですか!」

「いや。一つだけ条件がある!」

「条件?」

「ああ。盗った分をうちで働け!」

「はいっ!」

  おじさんの条件を受け入れ、俺たちは店で精一杯働いた。

「はい。今日の牛乳。いつもありがとうな」

「いえ。ありがとうございます」

  一週間後。牛乳を貰い、寺院へと歩く。

「よかったね。あのおじさんが優しくて」

「うん。でも何か悪いや……」

「へぇ。泥棒でもそう思うことってあるんだ」

「う、うるさいな! 別にいいだろ」

  寺院の階段を上がりながら少し顔を赤くしながら反論する。


「お兄さん……誰?」

  上がりきると、石畳の上で猫たちと戯れている青年が居た。

「僕? 僕は東雲 隼人だよ」

  緑色の髪をして眼の色も緑色の青年はそう名乗った。

「どうしてここに?」

「うーん……どうしてだろう……気が付いたらここに居た」

「ふーん。不思議だね」

  俺は容器に牛乳を注ぎながら笑っていた。

「君たちはどうしてここに来たんだい?」

  東雲さんは猫の首元を撫でながらそう言った。

  猫は気持ち良さそうだ。

「猫の世話だよ? ここで私たちは子猫の世話をしてるんだよ」

  俺の先に響乃が答えた。

「ふーん。あ、僕もう行かなきゃ。じゃあね」

  東雲さんは手を振りながら走って何処かに行ってしまった。

「なんだったんだ? あの人」

  俺たちは不思議そうに顔を見合わせた。

  夕日が落ちる空の下で俺たち二人は並んで帰っていた。

「如月ってどんな女の人が好みなの?」

  隣に居る響乃が不思議そうな顔でそう言った。

「なんだよ急に……」

  俺は顔を赤くしながらそっぽを向く。

「その反応。好きな人居るんでしょ」

「そ、そんなわけあるかっ!」

「図星みたいだね」

「––––っく」

  俺は口喧嘩では響乃に勝ったことがない。なので一方的なのだ。

「そう言う響乃はどうなんだよ」

  なのでやり返す。

「私は居るよ?」

  あっさり負けた。

「ど、どんな人なんだ?」

「うーん。そうだなぁ。馬鹿で一人じゃ何も出来ないけど誰かの為に命まで張る人かな」

「まさか……それって––––」

  振り向いた時には現実から逃避したかったぐらいだった。

「へっへっへ。兄貴この子供高く売れますよ」

  大柄な男が三人。響乃を掴み車に連れ込もうとしていたのだ。

  響乃はもがきながら悲鳴をあげていた。当然森の中なので聞こえるはずもない。

「おいおい。あんまり騒ぐとこれだぞ?」

  一人の男が包丁を取り出し軽く首に当てた。

  響乃の血が包丁を滴る。

「おい。売るものだぞ! 傷つけるな」

「す、すみません!」

  包丁を首に当てられた響乃は声を押し殺しもがきを止めた。

「すまねえな坊主。彼女はもらって行くぜ」

  そう。この地域は売春度が一番高い地域なのだ。

  なので大体が抵抗の少ない子供を狙う人間たちが多い。

「恨むなら自分のひ弱さを恨みな坊主」

  男たちは響乃を車の中に入れる。

「……ろよ」

「ああ? なんか言ったか坊主」

  男は俺の方に耳を傾ける。

「やめろよっ!」

  俺は落ちていた木の棒をダガーを持つように持った。

  一応サバイバルの訓練は親経由で受けていたので使い方は分かる。

  だが、相手は動物では無い。人間だ。

「おお。いい度胸じゃねえか。おい! 包丁よこせ」

  男は包丁を持ち、俺を見た。

「どっからでもかかって来い。坊主」

  俺はその言葉を合図に走り出す。

  男の近くに来ると俺の首に向かって包丁を振った。

  俺はしゃがみ込み相手の右脇に入る。

「––––なにっ!」

  相手は予測してなかったようでギロっと眼を動かした。

  俺はガラガラの右腹部を木の棒で思い切り殴った。

「がはっ!」

  男は横腹を抑えしゃがみ込む。

「てめえ……何者だ……」

  サバイバル術も人間に使えるようだ。

「貴様! よくも兄貴を!」

  そう言いながら男は俺に向かって包丁を縦に振るう。

  それを右に避け、回転しながらジャンプし相手の後ろ首を殴る。

  当然男は少しだけ意識が飛び頭を下げる。その時に肝臓部を思い切り蹴った。

  男は倒れこみ腹部を抑え苦しそうに頑張って呼吸する。

「き、貴様あ!」

  最初に来た男は俺に包丁を投げつけた。

  それを間一髪で避ける。頬を少し切った。

  そう言えば、よく猿から石を投げられるらしい。その為に動体視力もつける訓練を受けているので避ける事ができる。

「な、なんだよお前! 化け物かっ!」

  俺は走り無防備な男のみぞおちを木の棒の先端で思い切り突いた。

「げほっ!」

  男は体液を吐きながら地面に倒れる。

「響乃っ!」

  俺がそう叫んだ時はもう遅かった。

  三人目の男が抑えたまま心臓から血を流していたのだ。

  この男は何もしていない。

  そう。予測もしなかったあと二人の男だった。

  ワゴン車から拳銃を持ったスーツ姿の男が二人出て来たのだ。

  響乃は地面に放り出される。

「響乃っ! 響乃っ!」

  俺は近寄り地面に座り込んで何度も叫ぶ

  しかし、応答がない。

「っち! もうこの女は使い物にならねえな! おい! 兄貴を連れて次行くぞ」

  男たちは地面に倒れれいるニ人を回収する。

「貴様ら! よくも! よくも響乃をっ!」

  俺は立ち上がり包丁を持った男を目掛けて走ろうと立ち上がった。

  しかし、足にえぐられるような感覚を受ける。

  足を撃たれてしまった。

「お前を相手している暇はないんだよ。ごっこ遊びは後にしてくれ」

  俺は泣いた。雨がその時に丁度降り出した。雨が俺の事を同情しているようだった。

「ふんっ! 強くても所詮子供だな」

  男の声が耳に響く。


「ククッ。クククッ!」

「あっ? どうした? とうとう頭までおかしくなってしまったか?」

  俺は何故か––––

「あっはっはっは! あっはっはっは!」

  笑が止まらなかった。

「あはははは!」

「なんだよ。とうとう頭がおかしくなったか」

  男も笑う。

「いやいや。君たちがおかしいだけだよ。じゃあ手始めに。消えてよ」

  その瞬間。男のワゴン車が消えた。

「な、何だ!」

  不思議に思ったスーツ男たちは俺を目掛けて銃を撃つ。

「無駄だよ」

  放たれた銃弾は俺の周りまで来ると粒子となって消えて行った。

「弾切れかい?」

  男たちの銃は何度リロードしても銃弾が放たれなかった。

「じゃあまずそこの君。今から––––」


「死んでよ……」

  銃を持った男の一人がその場から一瞬で消える。

「あはははははっ! あらら。死んじゃった」

  何故か全く笑が止まらない。

「次は君の番だよ? どうする? 土下座する?」

  男はすかさず俺の前に来て土下座する。

「あははははは。面白いね。でも許してあげない」

  男は跡形もなく消えて行った。

「次は君。早く死んでよ」

  俺は包丁を持った男を指差す。

  男は奇声をあげ包丁を振りかぶりながらこっちに向かってくる。

「じゃあね」

  男は切る直前のところで消えて行った。

「響乃……俺……勝ったよ……」

  俺はその場で倒れこんでしまった。



  目が冷めると俺の部屋にはみんなが居た。

「お前ら人の部屋で何やってんの?」

  俺は欠伸をしながら伸びをする。

「てかどんだけ騒いでんだよ……ん? どうした?」

  全員は俺を凝視していた。

  俺は立ち上がり再度欠伸をしながら部屋を出る。

「嫌な夢……見ちまったな……」

  キッチンの前でお茶を飲みながら俺はそう呟いた。

こんにちは! あるまです!

晴れてテストも終わり、今は朝気分を満喫してます。

テストも終わったのでそろそろ向こうの方に移りたいのですが。

「こっちの方が第三章まで終わったらね」

とかみゃんたろうさんに罵られました。

まあそんなこんなで第三章までお付き合いお願いします。

読んでくれてありがとうございました。

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