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ファイブ ー理想と現実の狭間でー  作者: リィズ・ブランディシュカ
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第7話 和解



 それから数日後、亡霊たちからの情報でエレノアの弱点を突き、彼女が無防備になる瞬間を狙った。


 泣き人たちを弔う瞬間をつかれた、無防備なところに強襲されたエレノアは、自分がどうして負けたのか分からないと嘆いた。


 手段を択ばず目的に向かって邁進してきた。

 必要な事ならなんでもやってきたから、負けるはずがなかったのに、と。


 しかし結果として、エレノアを守っていた護衛の兵士達は、彼女を守らず、危機が訪れる事も主人に知らせる事がなかった。


 慟哭するエレノアに、アカリア達は告げる。


 理想と現実はバランスをとらなければ、簡単に悲劇に傾いてしまうのだと。


 アカリアは、死者が見える自分の力をエレノアにあかした。


 過去には、その力を持った自分を他人に受け入れてほしいと考えていた。

 しかし、それは理想にすぎず、現実ではそんな人間を簡単には受け入れられない人間が多い。


 無理に理想をかなえようとすれば必ず綻びが出るし、無理やり自分の願いをかなえた所で、本当に欲しい結果は得られない。


 だから、甘さを捨てて現実だけを見ているエレノアのやり方は、いつか破綻するだろうと告げた。


 ならどうすれば、と悩むエレノアに、アカリア達は告げる。


 理想と現実、両方を見る事が必要だと。


「世界を救いたいのなら、皆で考えて問題を解決するべきです。そうしてくれるなら、私達も協力しますから」


 そう言ったアカリア達はエレノアに手を差し伸べる。


 エレノアは躊躇いながらもその手を取った。




 それは、脅威に立ち向かう者達が、本当の意味で手を取り合った瞬間だった。



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