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もう一歩近く

作者: Casian Erebos

好きな人に最後の一歩は一番難しいものです。

頑張って、できたら幸せなを見つかります。

カラオケパーティーの後、ついに美咲さんと2人きりになっている。

皆が楽しく歌っていたせいで、部屋はちょううるさくて美咲さんと話す機会があまりなかった。

このような気持ちを伝えるチャンスがついにきた。何回も頭の中で話す練習をしたけれど、今、同じ傘の下に入って駅まで連れてくれているのに、言葉が出てこなかった。

言葉が喉に詰まった感じが我慢できない。愛を告白した経験がない。何を準備しても足りない気がした。

歩きながら、体の間の距離は一歩だけど、その一歩を踏み出すのが無理と思っていた。

夢で何回もその間を渡ったことがあるが、今見ると、それは谷間のように広がっていた。


学年が始まった時、美咲は隣の席に座りながらに前髪の下から私に横目で見た瞬間、美咲さんのことが好きになった。

胸が砲弾のように打たれる感じがして、春に咲くチューリップ畑の香りが漂い、彼女のテラテラと輝く星が散りばめられたような瞳に、すっかり魅了されてしまった。

私は赤面を隠すように教科書の後ろで首をすくめたけど、そうして、ペンシルを落としちゃった。私と美咲は一緒に手を伸ばして拾うと、顔と顔を近づけて見つめ合った。

その瞬間は春風のように儚かった。それ以来、私は戻るべきだと決めた。

数ヶ月の間、それしか考えなかった。


「美咲さんが歌うのが上手いとは知らなかった」と、勇気を振り絞ってやっと褒めることができた。

「う、うん。ありがとう。ちょっと練習したけど」傘を叩く雨のパタパタという音のせいで、美咲の小さな声が聞き取りにくかった。

美咲の足が遅くなった。私はペースを合わせた。

会話がまた黙ってしまった。必死に話題を探し始めたけど、何も思い浮かばなかった。

何を言おうか?何、何、何?突然、舌が重くなって、喋るのはもとより、動くのも無理だ。

ベッドに横たわりながら天井を眺めて、告白の方法を何回も練習した。

足がこんなに弱くなるとは思っていなかった。

駅が見えてきた。あと1分で、この旅は終わる。

じゃ、駅の前に着いたら、告白をしようと思った。

それまで、残念ながら、私は緊張しすぎたせいで沈黙の中を歩くことになった。


美咲は耳の後ろに髪をかけながら

「一緒に駅まで連れて行ってくれてありがとう」と言った。

ついに駅の前に着いた。

「あの、美咲さん!」

「はい!」

私は思わず大声で言ってしまった。やっときた、この瞬間。チャンスは一度きりだ。

美咲に好きだと言いたい。

言おうとする瞬間、拒絶の恐怖でできた鎖が心臓を締め付け、孤立へと引きずり込まれる。

こんな素晴らしくて美しい彼女に自分が値するのだろうか?

会話の途切れが沈黙になる前に、口から言葉を絞り出した。

「美咲さん、今日...楽しかった。帰り道で気をつけて」

いや、それじゃない!言いたいのはそれじゃない!

「うん、上野くんにも」

それだけじゃなくて、美咲さんが好きだ。付き合ってほしい。

「またね」私は思わず言っちゃった。

我慢できず、恐怖の鎖に縛られて、歩き始めた。

本当に言いたい言葉は、心の中に閉じ込めっぱなしだった。


失敗した。それで、終わった。チャンスを逃しちゃった。

ま、これで安全だよな。彼女は何考えてるか分かりにくいし、週末はいつもデートに行きたがるし、気持ちも熱いし...

雨の中に踏み出して、傘も差さずに自宅へ向かって歩き始めた。

安全、ね。1人で...

世界は真っ暗になった。


上着の裾が引っ張られる感覚がした。

振り向くと、誰もいない。

何が私を引っ張った?

駅の前の階段をゆっくり登っていく美咲を見た。顔を下げながら、彼女は少しずつ見えなくなっていく。

これは、生活の分かれ道が私の目の前で分かれているのが見える。

もう暗い道の方に一歩を踏み出した。

でも、変わるのが遅いわけではない、まだ間に合うはずだ。

全力で鎖に抵抗した。

どれほど痛かったとしても、その暗い道を進んだら、行き先のほうが痛いのが分かった。

鎖が切れる音が聞こえた。


階段を3段ずつで上に飛んだ。

美咲は階段の頂上に着いた瞬間、足音を聞いて振り返った。

「美咲さん!待って!」

心臓が肋骨で太鼓のように踊っていた。自分の感情の激しさから肉体が燃えるのを感じました。

美咲に向かってその最後の一歩を踏み出した。

「土曜日、一緒に、クレープに食いに行こうか?」

その可愛い慌てて顔の前では、私は返事を待っていた。

美咲は頷いて、そして言って「うん」。

これは私の経験に基づいています。苦しい記憶ですが、皆さんに伝えることで、自分の勇気を見つけられたらいいなと思います。


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