お隣さんと秘密のお友達
次の日、学校にやってくると、昨日とは違う男女が机の周りにやってきた。
「ねえ、赤井さん。なんで白雪さんと仲いいの?なんかあったの?」
「ちょっと、家が隣でね。身の回りのお世話を保護者から頼まれたの。」
「それってすっごくない。」
「まぁ、たまたまだよ。それに、二人分のご飯って一人分のご飯作るより楽だからね。」
「そうかもだけどすごいことだよ。あ、それとさ、俺達ともお友達になってよ。」
「それはいいんだけど。」
ということで、お友達が二人増える。確か名前は青峰彰吾君と姫野碧ちゃんだったはず。違っていたらどうしよう。なので、聞いてみた。
「ねえ、ちょっと申し訳ないんだけど、青峰健吾君と姫野碧ちゃんであってるよね?」
「ちょっとぉ、私たちの名前もわかんなくなっちゃったの?」
「う、ごめんなさい。」
「ま、いいっていいって。それであってるよ。これからもよろしくね。」
そう言って、朝のホームルームの時間まで話し続ける。ずいぶん楽しい時間だった。久しぶりに、千幸以外の友達と話せた。
それから、授業が始まった。その授業ではクラス内でグループを作り、発表をしようという内容だった。なので、千幸と新しくできた友達と組むことにした。
健吾君と碧ちゃんはすぐに千幸と仲良くなった。みんなで一緒に調べ物をして、その授業を乗り切った。
なんとタイミングの良いことに今日の授業はグループ行動が主だった。
「なんか今日、二人と仲良くなってよかったよ。そうじゃなかったら今日を乗り切れなかったよ。」
「そんないいよぉ。私たちも友達になりたくてなったんだから、そんなの気にしないでよ。」
「そういうことだ。この間の千幸君と紅葉君のやり取りを見て、俺も仲良くしたいと思ったんだよ。」
「二人とも。ありがとう。」
「ねぇ、今日の放課後一緒にご飯食べに行かない?」
「いいよ。行こうか。」
というわけで、四人で、ファミレスに行くことになった。
ファミレスに着くと、健吾君はステーキを、私はオムライスを、碧ちゃんと千幸はパフェを頼んだ。少ししゃべっていると、注文したものが届いた。
みんなはしゃべりながらご飯を食べる。食べ終わって、外に出るころには空は暗くなってきていた。