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秘密の共有から始まるガールズラブ

私、赤井紅葉はオタクな高校生である。家では、推しの配信を見て、グッズを買いあさっているような高校生だ。


私には推しが二人いる。とは言っても片方は学校の隣の席の女の子、まさかのおうちもお隣なのである。その女の子の名前は白雪千幸。とってもかわいくて、礼儀正しい女の子。私にとってはまさに天使のような女の子である。普段から、あまり話すことはないがその姿だけで私は救われている。


もう一人は黒咲百合。ゲーム配信を主としているVtuberだ。声がとってもかわいい。お上品で高温のきれいな声をしている。


私はこの二人の天使に支えられて毎日を楽しく暮らしている。


そんなある日、学校から帰ってきて、推しの配信を見ている時だった。窓の外から、普段はあまり聞こえない人の声が聞こえてきた。私は角部屋だから多分白雪さんだろう。ただその声をよく聞いていると、白雪さんのものではないのになぜかよく聞いたことがある声であった。そして、その違和感が何かにはすぐに気が付いた。なぜなら、窓から聞こえる声は私が今画面越しに聞いている声であったからだった。


私はすぐに配信をつけていたスマホを持ち上げて、家を出る。そして、すぐ隣の白雪さんの家を訪ねる。インターホンを鳴らしたところで配信でもインターホンが鳴る。ビンゴだ。


ただ、そこで気づいてしまった。インターホンなんか鳴らしてどうする?本人に「あなたは配信者ですよね」なんて聞くのだろうか?やってしまった。もう戻れない。そのうちに扉が開く。


「はい、どうしたの?赤井さん。」


「あの。黒咲百合さんって知っていますか?」


「え、どうしてそれを?…ちょっと待ってて。」


そうすると画面の先で百合ちゃんが「ごめんね。家族が来ちゃったから今日はこれでおしまいね。」と言って配信を切っている。


それから、もう一度扉が開かれ、私は白雪さんの家に招かれる。


「それで、どこまで知ってるの?」


「どこまでって?」


「私のこと。私が黒咲百合ってことは知っているんでしょ。」


「あ、そういうこと。それはね。私はもともと百合ちゃんのファンだったの。で、今日も配信を見ていたら窓から配信と同じ声が聞こえてきたから、白雪さんが百合ちゃんだって思ったの。」


そう言うと、白雪さんはバッと窓の方を見る。


「あちゃー、本当だ。いつもは窓閉めているんだけど、今日に限って開いちゃってたみたい。でも、赤井さんがファンだったとは思わなかったな。予想外だったな。で、これからどうしようか。」


「どうしようね。」


私は苦笑いを浮かべる。


「そういえば、赤井さん、去年演劇の監督やっていたよね。バレちゃったものは仕方ないし私のプロデューサーをやってみない?」


「プロデューサー?私が?無理無理。」


「えー、やってみてよ。去年の赤井さんすごかったから大丈夫だって。事務所には私から言っておくからさ。」


そんなこんなで、私たちの謎の協力関係が生まれてしまった。

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