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第八話 帰路&〜クレア視点〜

「え、え、え!!!???」


気が動転しているせいか

ミアの語彙力は忘却の彼方に消え去って

しまったようだ。


「怖かったら目を瞑ってた方がいいよ?」


「な、何言い出すのよ!あんたが

 私の見てない隙に何やりだすかなんて

 想像しただけで虫唾が走るわ!!」


相変わらず言葉を選ばない態度、

しかし

異常事態ばかりの最近では、少し落ち着く



しかしまあ、やはり自分で国境を越えた

時より、少々重い。


体重は、ミアは決して、、、


いや、筋肉量や骨格からしても

ミアが剣を振るには

重量があった方が有利、

となれば体重がかさむのは必然か...


「ねえ、あんた今すんごい

 失礼なこと考えてんじゃない?」


「い、いやまさか...」


何故女性はこうも、ここぞとばかりに

察しがいいのだろうか。


まさかこの地方の女性は皆

精神系の魔法を幼少期から習わされるとか、、



とにかく、俺がセクハラの

嫌疑で切られないうちに、

ギルドまで到着しなければ



魔力消耗と休憩のせいで

結局帰りは夜になってしまった...



ガチャン



「ああ、おかえり、、


って、どうしたのよ!?

吊橋効果?説明しなさい!!」


「し、静かにしてください。

 疲れて寝てるんですから」


俺が戸を開くなり

クレアさんは俺たちの様相を見て

即座に駆け寄った。


「こ、子供達は?」


「ああ、もう寝たわ、

 マスターもそうだし

 みんな仕事終えて帰っちゃったわよ」


「なるほど」


「それよりあんた、

 その背中に抱えてる大きな天使は

 いったいどの節で手に入れたの?」


不審そうな顔つきで覗き込むように

クレアさんは俺に問い詰めた


「いや実は、、、、カクカクシカジカ」


ー数分後ー


「そ、それって本当なの?」


恐ろしいものを見る目で

クレイさんは俺に聞き返す


「ええ、それでまあ、抱き抱えて

 俺たちは島を脱出したんです」


「さ、流石はマスターの言うだけあって...」


「え?」


「ああ、何でもないわ」



「そ、そうですか・・


それで報酬の方は?」


「ああ、報酬ね、

 じゃあ、依頼主に申請とってくるわね」


「よろしくお願いします。」


「あなたも疲れたでしょ、

 部屋、あなた達が出てる間に

 使えるようにしといたわよ」


「あ、ありがとうございます」


「おやすみ〜」


「お、おやすみなさい」



◇◆◇


が、ガラガラガラガラガラガラ!!


るさい、、、うるさい、、、うるさい!!!


ガチャ


この従虫、今度変えようかしら

もう10年もやってくれてるし、、


ー朝5時ー


私は、クレア・モーガン。

この潰れかけのギルド

HOMEにて、住み込みで

受付嬢をしている。


さて、、、寒いわね

ここ最近特に毛布から出たくない


しかし、仕事は仕事。


子供達20人の

洗濯物を魔法で洗濯、乾燥まで

をこなし、ギルドの掃除


ー朝6時ー


朝食の準備


今日は、、、

ああそうだった、マイクに

昨日、『明日カレーね』って

約束しちゃったんだっけ



それで昨日お父さんが

買い物してきてくれたのよね。


カンカンカンカンカンカン...



ギギギィィィィ...


ああ、起きたか


「お、おはよう、、、」


「おはよう、お父さん」


ー朝7時ー


最近崩れがちな子供たちの

生活習慣に喝をいれる

意味もこめて、思い切りカーテンをあけ

冷え込むこの時期でも容赦なく

窓を開ける!!!


「さ、寒いよ、、クレアさん、、」


「あと5分、、」


「だーめ、朝だっつーの!!」


近頃特に、夜更かしする奴らが現れた

全く成長ってやつなのかしら

大抵みんな16〜7歳くらいだし

気持ちはわかるけど..


まあ、これもいつも通りね


朝8時


ギルドの扉にかかった

表示をOPENに変える


そしてすかさず

第二次洗濯!!


もちろん

一つのタライに入った洗濯物だけで

わんぱく小僧ども全ての

洗濯が済むわけがない


これが朝昼晩合わせて

6回するのが私の日課だ。


「おはよー、クレアちゃん」


「おはようございます、ロッカクさん」


この人、いい加減なのに何故か

朝は早いのよね〜。


〜それから数分〜



ドシン、、、ドシン!!


「精が出ますね、クレアさん」


「おはようございます。オルヴァーさん

 ”鎧”、外して入ってくださいね?」


目に殺気を纏わせ

注意という名の命令を下す


「あ、ああ、承知した」


わぁぁぁぁぁーーーー!!!



玄関前を軽く掃き掃除をすると

子供たちの泣き声が聞こえる


またね、、、


「何やってんのーー!!」



そんなこんなが私の日常、

今日も変わらず


ギギギィィィ




「すいませーん、冒険者登録したいんだけどー」

威勢のいい声が響く


今度は新聞のセールス


ついてないわね!!



「ウチは新聞なら間に合ってるよ!?」


そう返しながらカウンター

へ向かったけどそれはいつもとは違う顔だった、


若い男女が

みすぼらしく立っている


冒険者登録をしたいそうなのだけど

聞けば彼ら、

一人は剣術使いにもう一人はなんと

亡命の移民なんだとか


正直、これ以上訳あり

登録者を抱えるだけの余裕は

うちのギルドにはない。


いろいろ手続き踏まなきゃいけないから

仕事増えるのよね〜。


最近では面倒だし大抵の理由では断るように

している。


だけど、、、


こういう類いをお父さんが

放っておくかどうか


「お父さん!!、新規の登録希望者よ」


部屋に入ると珍しく

父、もといバーデンは椅子に

腰掛けていた。


「ああ、知ってる。

 わりいけどクレアちゃん、

 申請書探しといてくれない?

 後で、自治体に申請に行ってくるから」


「え、ああ、わかった、、、


 って、え? ほ、本気!?


 見えてたんでしょ?

 100歩譲って女の子の方は

 いいにしても、

 僕の方は、、、」


「ああ、わかってる、ありゃ亡命者だ。

 だけど、そんなことははなから関係ない」


突然何を言い出すかこのジジイ!!


「うちは経営難だし

 もしおかしな噂が立ったら

 私たちに発注してくれる

 仕事がなくなるわよ!?」


私の様子に

マスターはゆっくりと答える


「構いやせんよ。

 訳ありだろうがなんだろうが

 頼ってきたんだ。受け入れてやろう

 見たところ、男の方は身寄りがない

 らしい。」


「そんなのどうやって!?」


「寝てたんだよ、うちの裏路地でな

 ホームレスかとも思ったが

 まさかあんな若い兄ちゃんだったとはねぇ〜


 それに、、、」


「それに?」


「あれはバケモンだ。

 あの魔力性質、見る奴が見れば一級品だ。

 面白いもんが見られるかもだぜ?」


!!!


お父さんが笑った。


いつも暇そうに構えている。

滅多なことでは笑わないお父さんが。



「はー、わかったわよ」


「ありがとう」



何それ、、見てみたい


ご購読ありがとうございます

作者からの懇願


ブックマークと評価ください!!

お願いします。星一で良いんです

コメ欄荒らしても・・・いやそれはちょっとだけど


とにかく評価ください!マジで!!!


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