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第六話 巻き添え


地面が割れ、隙間からは

赤い光と、熱風が吹き付けている


ガタガタガタガタ、、、


不意に地面が揺れた。


カラララララ


空には見たこともない生物が

赤い空を飛び回っている。


一体どんな経緯で

こんな

地獄の果てのような

場所にいるのか?


途中でなぜ引き返さなかったのか?



それは自分にもわからない


「ええと?、

クエストはこの火山地帯でワイバーン

40体の討伐、、、だっけ?」


何て、呑気に依頼書を読んでいるのは

今回の件の首謀者、ミアだ。


「ど、どうする?剣じゃワイバーンは

撃ち落とせないし、、、」


「そんなの決まってるじゃない。

あなたがアイツら撃ち落として、

私がグサで作業終了でしょ?」


そ、そんなあっさり、、


そもそもどうしてこんなクエストが何年も

未解決なのだろう。


いくら環境が環境でも、

金に困れば誰しも一度は受けそうなクエストだ。


とにかく、このまま帰っても

無駄に運賃を取られただけだ


クエストクリアもちろんのこと

余った分のワイバーンはさばいて武器屋にでも

売り払って少しでも採算取れるようにせねば。


「よ、よし、やってみよう」


ジリジリジリ、、、


よし、とりあえず父さんにもらった

この魔法は使えそうだ。

腹に力を込め、背筋を伸ばし、構えをとる


ゴロゴロゴロゴロ、、、ガン!!


俺は勢いよく飛び出し、

すぐさまワイバーンの懐へと到達する


ギギギ、、


右手を思い切り引き、体勢を斜めにした後、


バリィン!!


落雷のような激しい音と共に

俺の拳はワイバーンの羽をへし折っていた


ヒュルルルル


落ちるワイバーン

手応えあり、一撃で終わってこの威力、

これは・・いけるかもしれない!



ギロロロロローーーーーー!!!


俺に一撃を入れられたワイバーンは直後

恐ろしい精神攻撃魔法にも似た、

奇声をあげる


「み、耳が痛い、、」


「何よこの音、ーーー」




奇声が止み、俺も一旦地上に降りようとした

その時、



ギョロロロロロ!!!


その時だった。多方向から恐ろしい数の

ワイバーンが赤い雲海の内から現れる。


数十などの規模ではない

それは数百、なぜか俺の頭には644の数字が

思い当たるが、それはあくまでも憶測、


やがてその群れは俺たちの高さまで

高度を下げると恐ろしい速度で

こちらに向かっている


ともかく、これが非常事態であることは

誰の目にも明らかであろう。


「な、何あの数、、、」


ミアは絶句している。


俺も似たような状況だ、


ここは幾多の船を沈めた

死海の東端、孤島であるため

仕事以外で人が立ち入ることはない。


つまりそれは船の行き来がないことを意味する


ミアを考えれば、

俺が一人、雷を使って逃げる選択肢はない。


亡命した人間にセリフではないし、

なんなら足先から震え出しそうだが、


ミアが放心状態に近い今

俺までそうなれば、もはや

あの飛鳥の餌食は免れないだろう


ジリジリジリ...


魔力の消費はそこまでではない


だけど全てを掃討するなんて無理だ。



しかし、剣を振るやつが地上にいるのに

俺が絶命させる意味ってあるのか?



そうだ、俺は気絶だけさせればいい

幸いにも雷は気絶に向いている


「み、ミア俺が今からあれを・・・」



返事がない、俺は不思議に思って彼女の方を見る

また呑気に座って。。。


「ミア、、緊急事態なんだぞ!?」


「わ、わかってるわよそんなこと


だけど、、、手と足が震えちゃって

さっきから言うこと聞いてくれないの!」


なんだ?彼女のあからさまな表情、

初めは放心かとも思ったが、



精神状態がおかしいようにも見受けられない

なんらかの攻撃



まさか!、さっきの鳴き声、、神経攻撃か!!!


だとしたらなんで彼女だけ?



と、とにかく今なんとかなるのは俺だけ

最悪だ、このタイミングで一人、

救助なし、回復薬はあくまでも

破壊の修繕、神経攻撃には使えない


ええい!

もう知ったことか、

どうせためらってもじきに鳥の餌

攻撃してもよくてあいつらと心中だろう


考えたら終わりだ!!





ジリジリジリジリ....バリィン!!!


な、なんだ、これ、父さんに力を貰った時

と同じ、いやそうじゃない

あの時痛かった雷が今は、、、



ー”痛くない”ー



「あ、あなた、それ、、、」


「もう知らないよ、とにかくヤケクソだ

詰みに近い状態だし、生きててラッキー

骨一本は犠牲承知。


それでいいでしょ?」


「ええ、この際文句ないわ、

まさかこんなクエストだったなんて...」


な、なんて緊張感のない

いいや、もうどうにでもなれ


父さんに貰った力はまだ謎が多い。


技はなぜか頭の中に入ってるし、

何故だか練習してもいないはずの

技が慣れた手つきで打ててしまう。


こんなものに頼らなくてはいけないとは、、

せめて説明書だけでも残していってよ

父さん!!!


ギエェェェェェーーーー!!!


鬼気迫る形相でワイバーンは

こちらに向かって全速力で

加速した




ガシャァン!!


、、、、!!いちいちうるさいなぁ、


この属性!!!


ジリジリジリ


「迅雷開道!!!」


ビギン!!


俺の掛け声と突き出した拳の先より

巨大な雷光が正面に形成される


その模様はまさに

飛ぶ鳥を落とす勢いだ


それだけではない、、、


ジジジジ、、、バリバリバリィン!!




ギィィィィ、、ア゛ア゛ア゛ーー、


地面から現れる無数の雷撃は

乱立的かつ高速で地面を抉った


巻き添えを喰うようにして

ワイバーンの群れが削り取られた

砂利と共に跳ね除けられていく




「う、嘘、、」


もちろん


引かれていることを気にしたり

「あれ?俺ちょっと強いんじゃね」

など、抜かしていられる余裕など

ない


ご購読ありがとうございます

作者からの懇願


ブックマークと評価ください!!

お願いします。星一で良いんです

コメ欄荒らしても・・・いやそれはちょっとだけど


とにかく評価ください!マジで!!!


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