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第21話 謎の女エージェント

「ふう。なかなか面白いエキジビジョンだったわ。じゃ、余興もすんだところで私をタイヘーンに乗せて頂戴」

「ふざけんなよズベ公。てめえ一人牛乳も浴びずになに涼しい顔してやがる。なんか牛乳まみれになってて俺らが負けたみたいになってるけど勝ったのは俺とオッサンでお前は最下位だからな。早い話がテストは不合格だ」

「まあ待て荒死郎。なんやかんや言ってもやはり美少女パイロットの選択肢は捨て難い。ここは一旦お引取り願いつつ交渉のチャンネルは残しておくべきだ」

「お前まだそんな未練がましいこと言ってんのか。こんな牛乳も浴びねえ、媚びることも知らねえ女なんかいたってフラストレーション溜まるだけじゃねえか。それじゃああの適性テストはなんの意味があったんだ」

「ねえねえ〜 そんなつれないこと言わないで一度でいいから乗せてよ〜 私もタイヘーンのパイロットになってロボットの上で歌って踊れるセックスシンボルになりたいのよお〜 こう見えて私って結構媚びれる女なのよ? うっふ〜ん」


 エリザベスのまったく萌えられないセクシーポーズを余所にハカセとヤスオが掴み合いのケンカをし始めた時、妙にカン高い妙齢と思われる女性の声が司令室内に響いた。


「道段クン! 道段クンいる!?」


 三人が声のした入り口に目を向けるとそこにはスーツ姿も凛々しいいかにもなキャリアウーマン風の女性がいた。年の頃は四十前後、長めの頭髪を後頭部でパッツンパッツンに纏め、キツ目の三角メガネに手を添えて屹立するその姿を認めたハカセが激しく動揺する。


「なんだこのおばさん。オッサンの知り合いかよ? それにしても道段クンって一体誰のことだ?」

 素朴な疑問を呈するヤスオに構わず女性がハカセに歩み寄る。


「一体なにやってるの? 顔中牛乳まみれになって。まあ道段クンがおかしいのはいつものことだからいちいち気にしてたらきりがないけど。それより本部に妙な通報があったので確認を取りに来ました」

「え? 道段クンって、オッサンのこと? そういや言われてみればそんな名前だったような。しかしこんなオッサンを君付けで呼ぶあんたは何者なんだ?」

「失敬ねアナタ。そういえばアナタも牛乳まみれになってるけど……この基地ではなにが行われているの? よく見れば制服着た妙な髪型の女の子までいるようだけど。もしかして風俗嬢? なんでこんなところにいるの?」


 女性がエリザベスに怪訝な目を向ける。

「貴女こそ失礼ねえ。私はタイヘーンの新パイロットのエリザベスよ。パイロットなんだからここにいるのは当然でしょ」

「おい、勝手にパイロットを名乗るな。だいたいお前適性テストで落第してるじゃねえかよ」


 エリザベスとヤスオのやりとりなど女性は意に介さない。


「悪いけど貴女のようなパイロットがいるなんて報告は聞いてないわね。そっちの牛乳まみれの男の子が破天荒死郎ってのは知ってるけど。節喜国ありすと早乙女早苗は不在のようね」

「な、なんでアンタはこの基地の事情にそんなに詳しいんだ? おいオッサン、このおばさんは何者なんだよ?」

 ヤスオの問いかけにハカセが脂汗を流しながら答える。


「この女は内閣府抜き打ち財政査察班のエース、村貫アツ子。通称、マルヌキの女」

 ハカセが女性の素性を明かすと村貫アツ子が首に下げた身分証をかざす。

「はじめまして。紹介にあずかりました抜き打ち査察官の村貫です」


挿絵(By みてみん)

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