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初めての告白

そらそらに相談した後は、適当に午後の授業を聞き流しながら、あれこれ頭を悩ませた。

そらそらは、気持ちがこもってればどんなでもいいみたいな事を言っていたが、それが分からない。


そもそも僕は告白して友達じゃなくなるのが怖いのだ。


それから色々考えた結果、告白することにした。

どんな結果が待っているとしても、何もせずにこのモヤモヤを心の中で燻らせるよりはいいだろうと思う。


===


あれから日付が変わり、また学校が始まった。

あの後家に帰った僕は、どんな感じで告白しようか考えていた。

だいぶ苦労したがなんとか形にはなったかな?という具合だ。


うまくいくかな、と考えていたら木葉が教室に入ってきた。

いまこの場でするわけではないが、顔を見てるとなんだか緊張してきた。

そういえば、木葉の好きな男のタイプとか聞いた事ないなと思い、せっかくだから聞いてみることにした。



「おはよう木葉。突然なんだけど好きな男のタイプとかってなんだい?」


「長身で短足な男とかかな〜」


「え、その二つって同居するもんなんだ」


そんな返しをしながら、内心焦っていた。

果たして今から僕に長身短足になれる可能性は残っているのだろうか?

というかこれは、男なんか好きじゃねえよ、という事じゃなかろうか。


そんな僕の思考は木葉によって、遮られた。



「何故にそんな事を訊くのかな。気になって授業中眠れないかもな〜」


「木葉さんや、授業中は寝てはいけないのだよ」


「おー、大智さんやそれは本当かい?では私はいつ眠ればいいんだい?」


「僕は夜の12時をおすすめするので必ずその時間に寝てください」



やはり、こういう会話やノリの良さが良い。それを今から僕は壊してしまうのではないかと思うと決意が揺らぐ。


そんなこんなで朝の時間はあっという間に過ぎ、一時限目が始まろうとしていた。




一時限目が始まった。

一時限目は国語だ。そして国語科の教師はおじいちゃんなので耳が遠い。


これから僕がやろうとしていることにはもってこいだ。


そうして僕は、手にシャーペンを持って机を軽く叩き始めた。


トントントントン

トトトントン

トントトト


僕は、モールス信号もどきで告白を始めるのだった。


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