6 自分について知る
「我々の愛し子おはよう、起きたばかりで悪いが自分が誰かわかるかい?」
「おはようごちゃいまちゅ。・・・ぅんとね、みじゅのようちぇいれい?」
「うん、そうだね、よくて来ました。君は水属性の幼精霊で我々の愛し子だよ。」
なんだか、ウィンディーネさんに雰囲気が似ている男の人の姿をした精霊が話しかけてきたので、私は認識していることを話した。
・・・するとものすごい嬉しそうな表情をされた。
・・・はて?私はただ単に自分が水の幼精霊だと答えただけなのに、なんでそんなに嬉しそうなんだろう?
どうもこの体は素直なようで、疑問を抱いたと同時に首をかしげていた。
「ふふふふ。」
上かが笑い声が聞こえたので、ウィンディーネさんのほうを見上げるとウィンディーネさん頭を撫でられた。
「すみません、あなたがあまりにも可愛くて。」
首をかしげただけで可愛いものなのだろうかと考えはしたが、ウィンディーネさん以外の周りの人もニコニコしているので、精霊の感性はそういうものなのだろうと考えることした。
ちなみに精霊の感性はバラバラである。本人は気付いていないが幼精霊になった彼女はとても愛らしい顔をしている。
そのうえ、彼女は精霊の皆が愛する幼精霊なのだから、首を傾げた姿はたいそう可愛いものだった。
「君は数百年に一体生まれてくる存在でね、我々最上級精霊はもちろん全ての精霊が君の誕生を待ち望んでいたんだよ。」
「「「「愛し子、誕生おめでとう!!」」」」
周りにいた精霊達がいっせいに祝ってくれたのはうれしいけれど、なんか自分の誕生に重たいものを感じたのは気のせい?
気のせいであってほしいなぁと思っていたがその願いはある一言で叶わないことが分かった・・・
「君は愛し子でもあり、いずれ我々に何か革命を起こしてくれる存在だしね。」
・・・・・革命を起こす存在って・・・ドウイウコト?
「まぁ、そのことについてはいずれ詳しく説明するとして、まずは君の名前を決めないとね。今のままでは喋りにくいだろう?
「・・・う?」
「幼精霊は名前が決まると今より少し成長した姿になるんだよ。」
ほぉー、そんな便利なものがあるんだね。
このまともに喋れてない感じともお別れっていうことだね!
私はまともに喋れるようになるということを聞いて、名前をはやくくれといわんばかりに、その人に手を伸ばしたのであった。
ややこしいことは聞かなかったことにします。
「君の名前は、ここにいる全員で考えたんだよ。君の名前は・・・・・・」