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2 ショックすぎる!





転生してから少し経つけど何も起きないということは、わかってたけど転生し直すことは出来ないみたい・・・


いつまでも現実逃避しているわけにもいかないので、とりあえず座ったままだけど自分が置かれている今の状況を把握することにした。


私が転生した場所は、下が薄っすらと見える雲の上みたいで見渡す限り上は青、下は白、周りはいろんな色の帽子をかぶっている同胞がいるだけ。


よし、今の状況は・・・よく分からないので考えるのはやめよう。


っというわけで現在、相変わらず目の前を慌ただしく行き来する同胞を雲の上に座ってぼぉーと眺めてます。


「わぁ!!」


「「いたっ」」


「あぁーーー!?」


「まってー」


「いたいよぉ。ぅぅわーん」


さっきまで慌ただしく動き回っていたのに一人がこけて、それに巻き込まれるように他の同胞もこけた。持っていた道具や資料?を見事にばらまいてしまっている。


紙を追いかける同胞、しくしく泣いている同胞、状況が呑み込めずに固まっている同胞、同胞の状態はさまざまではあるが共通なことが一つある。


・・・それは、少しは落ちつきなよ!っということ。


転生してからというもの、ずっと慌ただしく目の前を動き回っている同胞。でもよく見ていると無駄な行動が多くて、その行動を減らせばそんな慌ただしく動き回る必要も、今回みたいにこけて大惨事になることもないのに。


そんなことを考えているたら、目の前に紙が飛んできた。別に私が拾う必要もないのだけれど、目の前に飛んできた紙とそれを追いかけてきている同胞が少し遠くに見える。ここで拾わないのは人?精霊?としてどうかと思うので拾うことにした。


座ったまま紙に手を伸ばしてみたものの微妙に届かず・・・仕方ないので少し移動して紙を取ることにした。


紙を拾った私は、紙を追いかけてきている同胞に渡そうと同胞が今どこにいるのか確認するために目線をあげた。


しかしその瞬間、「わぁ!!」という声とともに私は真正面から何かに飛ばされた。


「っいちゃい!!」


飛ばされたというよりも、何かがぶつかってきた衝撃で後ろに飛んだのだ。


言葉通り、この体は軽いのか飛んでそのあと数回おしりから着地して座っていたところよりも遠くに私はいた。


ちなみに何にぶつかられたかというと紙を追いかけてきていた同胞で、同胞は私が飛んだことにびっくりしているみたい。


飛ばされているときにポカーンとびっくりして口を開けている同胞が見えたからね。


でも今は、同胞の相手をしている暇はない。


なぜなら私はぶつかられ体が飛んだことよりも痛さよりも自分の口から出た言葉の衝撃にショックを受けていた。


私今さっき「痛い!」って言ったはずなのに聞こえてきた言葉は「いちゃい!」


・・・・同胞がしゃべっていた言葉よりも明らかに幼い、っていうことは、同胞ののんびりとした口調よりもさらにひどいってこと!?


「しょ、しょんな・・・」


私は、がっくりと崩れ落ちる気分でそのまま後ろにバタッと倒れた。


立っていたら崩れ落ちることができただろうが、今は着地した時の座ったままの状態なので崩れ落ちることはできない。でもそのままの体制で入れるほど、うけたショックは小さくないのだ。


そのまましばらくいると、ポカーンと固まっていた同胞が気付いたようでこちらに近寄ってきた。


「ごめんね。いたくなーい?」


相変わらずののんびりした声が頭の上にふってきた。


覗き込んでくる同胞を見て私は、黙ったまま手に握りしめていた紙を渡した。


「??・・・・ぁあ!かみひろってくれてありがとー。それでだいじょうぶ?」


話をそらそうと紙を渡してみたが駄目だったようだ。


どうして話をそらしたいかというと、これ以上自分の心にショックを与えないためにしゃべらないでおこうと思ったからである。


でもそう簡単にいくはずもなく、私はしゃばるはめになった。


「うん。らいりょうぶ」


あぁ、これはひどい。まともに喋れない・・・。


「・・うぅ、りょうして。」


そのことが悲しくて、自然と涙が出てきた。


「あわわわわ。なくほどいたいんだね!!これはたいへん!ウィンディーネさま、たすけて!」


同胞は泣き出してしまった私を見て怪我をしたと勘違いしたようで、ウィンディーネという精霊?に助けを求めた。


呼ばないで!ただショックで悲しいだけで別に怪我とかしてないから。っと言おうとしたその瞬間何もないところからいきなり大人の女性の姿をした精霊が現れた。




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