14 幼くても精霊です
何とかしてハンモックに乗ろうとしてしてみるものの、この体の大きさでは、何をしてもうまく乗れない・・・
「あぅ・・・」
目の前にハンモックがあるのに乗ることができなず落ち込んでいると・・・
「フルール、こういう時はこうやるのですよ」
ウィンディーネさんが目の前で浮いて見せてくれた。
ふわふわ浮いているウィンディーネさんの様子を観察してみるものの、どうやって浮いているのかがさっぱりわからない。
風魔法で浮いているってわけでもないだろうし・・・
そもそも、水属性のウィンディーネさんは風魔法が使えないしね。
「うぅ~ん。」
いろんな方向から見てみるけど、やっぱりわかんない。
悩んでいると、近くにいたイムベルさんが頭を撫でてくれる。
「フルール、精霊は誰でも飛んで移動できるんだよ」
「おお!」
今まで気付かなかったけど、よく考えてみれば、最上級精霊浮いてたわ。
・・・ちょっと待てよ?
精霊なら誰でも飛べるっていうことは、私も・・・
「当然、フルールも飛べますよ」
考えていたことが顔に出てたのか、聞くよりも先にウィンディーネさんが答えてくれた。
「じょうやりゅの?」
「自分自身の体が浮いているというイメージを強く持てれば自然と浮かべれまよ」
「??」
「ウィンディーネ、それでは伝わらないわ」
「リエーリア・・・わかりやすいと思うのですが」
「でも、フルールの頭の中は今「?」マークでいっぱいよ?」
説明してくれたウィンディーネさんには申し訳ないけど、リエーリアさんの言うとおりさっきの説明じゃイメージがつかないんだよね。
自分が浮かんでいるイメージをするだけで浮けるっていう原理がよくわからない。
「ごめんなさいね。ウィンディーネは魔法はすごいんだけど、どうも他者に教えるのがとても苦手なのよ。だから私が教えるわね」
「あい!」
どうやらウィンディーネさんは天才のようです。
天才の人って他人に教えるのあんまり上手じゃないって聞くしね。
「浮き方なんだけどね・・・・」
リエーリアさんが説明が始まったのでしっかり聞いて、浮かべるようになりたいと思います!
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リエーリアさんの説明はわかりやすくて、説明が終わってからやってみたら一発でできた。
ウィンディーネさんの言ってた説明の意味も分かった。
魔法を使うためには、的確なイメージと制御が大切で、精霊はしっかりとした魔法のイメージを思い浮かべることができれば自然と制御ができるものらしい。
これで、ハンモックに乗れる!
ではでは、乗り心地を確認しましょう!!




