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10 精霊の家は変わってる?

皆様、お待たせいたしました。







喋っていて噛んでしまうことは仕方ないことだと知った後、私は一つ目標を掲げた。


それは、100年以内に自分の名前をしっかりと言えるようになること!!


魂がこの世界に馴染むまでなんて、待ってられない!


それにノーネストおじいちゃんは、「発音できないことがある」とは言ったけど、発音できないとは言ってないからね!


その言葉にかけてみようと思います!


もちろん発音の練習もしっかりとやるけどね。


私は「よし!」っと拳を上に突き上げた。


「フルール?」


声のしたほうを向くと、イムベルさんが不思議そうに首をかしげながら私を見ていた。


しまった。イムベルさんに抱っこされていることをすっかり忘れてた・・・。


「にゃんでもないよー」


「本当に?」


「ほんちょーに!」


「フルールがそういうのであれば、そういことにしておきましょう。でも、一人で何でも抱え込まないようにね?」


「あい!」


「それじゃ、フルールの家と私たちの住処を案内しましょう。」


イムベルさんに抱っこされたまま湖の上を通り過ぎ、神樹の幹の裏側に回ると、直径1メートルほどの玉が10個、それよりもひとまわり大きく虹色に輝いている玉を囲むように浮いていた。


周りの玉は青玉、赤玉、茶玉、白玉、緑玉がそれぞれ二つずつ浮いている。


「フルール、あれが私達が普段生活している家だよ。」


10個の玉はみんなの住処で、真ん中の玉が私の家らしい・・・


・・・玉が家って、どうやって生活するの?


そもそも皆の背の高さより、明らかに玉のほうが小さいよ!?


それに私の家?どうして虹色に輝いてるんだろう・・・


せめてもっと落ち着いた色合いが良かったな・・・。


人間だったときに住んでいた家を想像していた私は、玉の中で生活する自分の姿が想像できず、イムベルさんの腕の中で固まっていた。


「フルール、大丈夫ですよ。玉の中は広い空間になっていて、自分たちで好きなようにアレンジできるようになっています。見た目は私達より小さいですが、全く問題ありませんよ。」


よほど私は困惑した顔をしていたみたいで、ウィンディーネさんは私の頭を撫でながら私の不安を消すように説明してくれた。


「わたしのおうち?みんにゃのより大きくて、虹色にゃの」


「あぁ!、それは俺たちのせいだな。俺たち全員で作ったらあんな感じになった」


・・・・?


サラマンダーおにーちゃんが私の疑問に答えてくれたけど、余計なぞが増えた・・・。


「あのねぇ、そんな答えじゃわかんないでしょうか!」


「なんだと!?わかりやすく説明しただろうが!」


「確かに「誰が原因か」は説明してたけど、そうなった理由を説明してないでしょうか!フルールの疑問を増やしてどうするのよ」


シルフおねーちゃんの言うとおり、サラマンダーおにーちゃんの説明は原因の理由が抜けてて全くわかんない。


そんなことを考えながら二人のやり取りをしばらく見てたけど、一向に終わる気配がない・・・。


シルフおねーちゃんが説明してくれるのかなって期待して、二人の言い合いが終わるのをしばらく待ってたんだけど、終わりそうにないので、ウィンディーネさんにおうちの説明をお願いすることにします!


「ウィンディーネしゃん、どうちてわたしのおうち虹色にゃの?」


「それはですね・・・・・・と、まぁこういうわけですね。虹色は嫌いですか?もし嫌でしたら、フルールの好きな色に変えますよ」


ウィンディーネさんによると、大抵は幼精霊が生まれてからその属性の最上級精霊が幼精霊の家を作るので、大きさは私の家と同じくらいの大きさになるが、色は一色で濃い色合いなるらしい。


だけど今回は幼精霊(私)がなかなか生まれず、暇を持て余した皆は、私の家を先に作ることにしたらしい。


そこで誰が作るか話し合いになったが一向に決まらない為、もういっそのこと皆で作ってしまえ!っとなり、現在の家の色合いに至ると・・・。


うーん、派手な気もするけど皆が作ってくれたなら、文句は言えないね、住めば都とも言うしどうにかなるでしょ!


「にゃるほど。わたし、あのままがいいでしゅ!みんにゃ、ありがとう」


お礼を言っただけなのに、皆に頭を撫でられた。


「気に入ってくれてうれしいわ」


「少し心配しておったが、問題なさそうじゃの」


「「よかった~」」


シャルールさん、ノーネストおじいちゃん、リエーリアさんとアルボルさんがそう言いながら私の頭を撫でて、ティエラおばーちゃんとレーニスさんはニコニコしながら私の頭を撫でてくれた。


もちろん、イムベルさんとウィンディーネさんも頭を撫でてくれた。


さっきまで、言い合いしていたシルフおねーちゃんにも言い合いが終わったのか優しく頭を撫でてもらったけど、サラマンダーおにーちゃんは、撫でる力が強くて首を痛めそうになりました。


「あう・・・」


「サラマンダー・・・少しあちらでお話いたしましょう」


「やべっ・・・」


私が声をあげてしまったのが原因でサラマンダーおにーちゃんはウィンディーネさんと一緒に離れた場所に行ってしまった・・・。


ウィンディーネさんこわい・・・。


サラマンダーおにーちゃん、成仏してね。


「フルール首はへいき?」


「うん」


「それはよかった。フルールにもしものことがあったらウィンディーネだけじゃなくて、僕も加わるところだったよ。」


イムベルさんがどこに加わるかは聞きません、聞いてはいけません。


「フルールもあの玉の中が気になるようだし、フルールの家の中に入ろうか」


レーニスさんがナイスなフォローを入れてくれました!


ありがとう、レーニスさん!


さて、うちの中はどんな感じかな~?













いかがでしたでしょうか?

次回は、フルールの家の中と他の精霊たちの家の中をご紹介します。


ご意見、ご感想、お待ちしております。

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