表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/28

魔王様、舐められる

~~勇子と魔王が出会う前まで、時間は遡る~~


「おしっこ漏れちゃう~!!」


 俺の膀胱は既に限界を超えていた。

 限界を超えた先にある勝利へと向かって、俺は内股でトイレに駆け込もうとしているのだ。


「魔王様っ!?」

 

~~あ、遡りすぎたのである。ここまで遡る必要は無いのである。

 ちなみに、先程はアフタヌーンティーの最中の出来事である。

 気を取り直して勇子と魔王が出会う前まで、時間は遡るのである~~


 アフタヌーンティーを終えた俺たちは、今後の作戦会議をすることにした。


「各地の魔人に集結を呼びかけるのである。今は戦力の増強が急務である」


「流石は魔王様ね」


「魔王様すっげー」


「確かに、魔王様の仰る通りです。ですが、一つ問題がございます」


「……問題? それは何か。余に教えてくれ」


「かくかくしかじか」


「ふむ、なるほど。よく分かった」


 こいつが俺のことを馬鹿にしているのがなぁっ!

 俺は白目を剥きながらクロナに中指をおったててやった。


「うふふ、冗談ですわ、魔王様」


 おっぱいの谷間を俺に見せつけるようにしながら、クロナは言った。


「良い、良いのだ。して、もう一度問うが。どういった問題があるのか余に教えてくれ」


 俺は彼女のおっぱいに免じて赦すことにした。


「その問題なのですが。私たち[三姫臣]とウホイと田中以外の戦闘要員である魔人は全て戦死しました」


「田中?」


「あ、間違った。加藤です。加藤を含めてつまりは戦闘員は5人のみというわけですね」


「そマ?」


「マジです。そして、非戦闘員は一人残らず人間に奴隷として捕まっております」


「そマ?」


「マ」


 マじゃねぇよこいつ俺のこと馬鹿にしてんのか?


「マ」


「だからマじゃねぇよ! えちょっと待って。お前俺の事マジで馬鹿にしてんの?」


「魔王様、おこですか?」


「いいや、激おこだよ。魔王様いまお前に激おこだから」


「そマ?」


「だから「そマ?」じゃねぇよ殺すぞ」


「流石は魔王様です」


「魔王様、すっげー!」


「いや、魔王様激おこだから。すっげーおこだから」


 俺は三人娘に中指をおったてた。

 三人娘はそれを見て微笑んだ。……魔王様完全に舐められてますわ、これ。


「良い、良いのだ」


 とりあえず赦した。

 話しが進まないからだ。


「ならば余たちがするのは、一つしかなかろう」


「「「いよっ!」」」


 三人娘が愉快な合いの手を打った。

 なるほど、全くやれやれ。

 盛り上げ上手というわけだ、いよっ!


「余たちが囚われた魔人を……救い出すっ!」

 

 俺の言葉を聞いた[地獄の三姫臣]は、穏やかな笑みを湛えながら、同時に口を開いた。

 

「「「ないわー、魔王氏それないわー」」」


 クソ三人衆は俺に対して首を掻っ切るようなジェスチャーをしてきた。


「ないの!? ええー……。ちょ、仲間だろ!? おい、余たち魔人の……大切な仲間がっ! 人間どもに囚われているわけだ! 救わなければならないと、お主らもそう思うだろうがっ!?」


「「「めんどくさくなーい? それめんどくさくなーい???」」」


 めんどくさいらしい。


「い、良いもん! それなら、魔王一人だけでみんな助けるもん。バーカ! バーカ!!! 死ね!」


「「「っうぐ……し、死ぬぅ――」」」


「あ、やべ。生きろ」


 【最上位命令】が発動してる!? えへへ、ドジちゃったぜ☆


「「「生きる!!!」」」


「やば、生きる!!! だって、じわるわー。魔王、今じわってるわー笑」


~~~というわけで人間の領土に単身乗り込み、エンターテイナーとしての才覚を発揮した魔王。

 その過程で勇子に惚れられた。流石は魔王様。中々できることではない。

 それは確実に言えることである。その上、だ。魔人たちを救う事も忘れていない。

 やっぱりなかなかできることじゃないんだからねっ、勘違いしないでよねっ!

 ピースピース、イェーイェー!!~~~


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

読者の主人公と作者のヒロインがひたすらイチャイチャするお話です!
【連載版】クソレビュアーの俺が美少女作家を叩いた結果→告られました
好評の声が多かったため、連載したよん♡ぜひ読んでください(*'ω'*)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ