そのはち ~木で作られた橋はギシギシ鳴る~
前置きを結構長くし過ぎましたね…なんか設定とか書いてるのが楽しくなってしまって…さて、今回は岡部駄菓子編(仮)です。
熱い人達が結構でてきます。
僕たちの住む北杏町は北部と南部で全く持って違う景色を持っている。
僕とかポッポの家がある南部は、北杏町役場や、北杏駅、町一番のショッピングセンターKSSがあって、北杏の商業の中心になっている。
それに対しておーくんの駄菓子屋さんがあるという北部は自然豊かで、北杏町の名前の由来になっている杏子の木が沢山ある上に、標高620メートルにもなる杏子山の麓には、牛舎や、田畑が所々に点在していて、北杏の産業や観光の中心になっている。
今日僕たちは、おーくんに連れられて北部の方までやってきている。
「どうだ!これが北杏の名物、杏子山だ!」
「「おー!すごいね(な)おーくん(スケシュン)!」」
「あぁ、この山には杏子の木が沢山あってな、家の駄菓子屋ではそれをジャムにして売ったり、ラクガキせんべいに付けたりしてるんだよ」
「ねぇおーくん、杏子っておいしいの?」
「は?お前食べたことないの?」
「うん、無いよ。」
「はぁ、まぁいいや、杏子はな、梅に似たさわやかな甘酸っぱさと独特の香りでな、まさしく、初夏の味と言えるんだよ!」
「へぇ、食べてみたい!」
「あぁ、それがな…さっきも言ったとおり、杏子ってのは、初夏のものでな、今5月だからまだ早いんだなー、家にも置いて無いし…」
「ふーん、そうなんだ。じゃあまた今度食べに行くよ!」
「おう!」
「それにしてもさスケシュン。」
「どうしたアレン?」
「遠くね?もう10分くらい歩いてるけどあとどんぐらいなん?」
「そうだなー、もう少しだな。」
「あっ!おーくん!橋だよ!」
「その吊り橋は、ギシギシ橋って呼ばれててな、ギシギシゆうからホント恐いんだよな」
「そーなんだね。あれ?どうしたのポッポ?」
「俺は高い所が恐いんだよー」
「えっ?うーん大丈夫だよポッポ。僕とおーくんの腕に捕まって。いいよね?おーくん。」
「あ?あぁいいぞ。」
「ありがとぅ。」
僕たちにポッポが捕まって、ギシギシ橋に足を掛けると『ギシッギシッ』 っとギシギシ橋から音が鳴った。
「あぁ~、落ちる~、死にたくないよ~」
「大丈夫!落ちないから!ポッポ!揺らしちゃダメだよ!」
「ダメだ!もう動けないよぉ」
「アレン、止まってても何も起こらないから立って!」
僕たちが橋の真ん中で止まっていると…
「おーい!お前らなにしてんだー!」
一人のおじさんが声をかけてきた。
「あっ!とぉちゃん!俺の友達が恐がっちゃって動けないんだよ!」
「それは大変だなー!今行くぞー!」
それはおーくんのお父さんでした。
「ポッポ、ヨシカズの次回予告コーナー!!」
ヨ「今回は、ポッポが橋が怖くて震えて喋れないので、僕と作者さんとでやります。」
作「はい。宜しくお願いしまーす。」
ヨ「今回は、おーくんのお父さんが出てきましたね。」
作「そうだね。」
ヨ「あれ?作者さんそんなに口数少ない方でしたっけ?」
作「緊張してんの!出ると思わなかったから。」
ヨ「そうなんですね。それでは、次回は?」
作「えっ?俺?じゃ、じゃあ次回は『そのく ~獣よりたよりがいのある人~』です。」
ヨ「誰だろ?」
作「和義君って少し天然なんだね…」