二年生そのさん ~杏子の花見をした~
この話の一番最初の文はいままでの話を読んでないと分からないかもしれないですね。
では本編へどーぞ。
「お前ら明日空いてる?」
「なんで? 」
「ちょうど杏子の花が見頃だからどうかなって思ってな」
「行く!皆は?」
「明日は家族でお婆ちゃんの家いくからだめだわ。ごめんなスケシュン」
「俺は行けるぞ。店の手伝いも明日はねぇし」
「私も行けると思う」
「なんだよぉ俺だけ仲間外れかよぉ」
「じゃあアレン以外は行けるな。明日向かえに行くぞ」
「おっけー」
次の日、5人は一徹おじさんが運転するトラックに揺すられて杏子の果樹園に向かった。
「さぁ着いた。ちょうど見頃だぞ」
「「「「うわぁ」」」」
「え?そんなに驚く事?」
「そうだよおーくん!こんなにちっちゃくて綺麗なんだよ!」
果樹園には一面一杯に薄ピンク色の広がっていた。
「このピンク色が夏になるとオレンジ色になんだよ」
「へぇ、一徹おじさんはどのくらい杏子の世話をしてるの?」
「俺は俊介と一緒で赤ん坊のころから杏子に触れてっから30年って所かね」
「すごい綺麗ね」
「ポッポが見れなかったのが可哀想だね」
「ん?お嬢ちゃんは咲ちゃんかい?」
「そうだよ」
「そっかい大きくなったもんだなぁ。あとこっしーにサービスしてやるから早く家に来いって言っといてくれや」
「お父さん泣くと思うよ」
「まだあいつは涙脆いのか」
杏子の花見を終えた一行は皆を送るついでに杏子亭へ向かった。
「さぁ皆たぁんとお食べ」
「「「「「頂きます!」」」」」
一行は武蔵野うどんを勢いよく啜った。
「「咲、咲パパの次回予告コーナー!!」」
咲「そういえばお父さん」
パ「どうした咲?」
咲「岡部のおじちゃんがサービスするからいつでも来いってさ」
パ「…あっ涙出てきた」
咲「やっぱり泣いちゃったわ。次回は『二年生そのよん ~子供の頃へ~』です!見てねっ」