そのじゅうご ~喉の痛みにはやっぱりコレ!~
今回は初の主人公が出ない話になりましたね。
最初はヨシカズもポッポもいる予定だったんですが、ポッポの高所恐怖症が災いして「どうやって岡部商店にいくんだ?」という問題が発生しまして、俊介と保文の二人舞台になりました。
では、本編へどーぞ。
俺の名前は岡部 俊介、創業110年の岡部商店の跡取り息子として日々修行中だ。
今日もとうちゃんは杏子の手入れに行っているので俺が店番をしている。
「ちわーっす。」
「いらっしゃい!って保文か。なんでこんなに来るの早いんだ?いつもはもっとおそいだろ」
「あぁ昨日は遠足で大人数にガイドして、喉が痛いだろうからってことで組合から休んでいいって言われたからな。」
この人の名前は小鹿野 保文、杏子山の観光ガイドをやっているここの常連である。
「確かに結構声張ってたからな。」
「そうそう。いつもみたいに少人数ならあんま声張らんですむけど、遠足とかで大人数になると全員に聞こえる用にデカい声で喋らんといけないからな。」
「そういや保文から仕事の話聞くの久し振りだな。」
「まぁ、話すの恥ずかしいからな。」
「そうか?杏子山の景色を守っていってもらうためにガイドをしてるなんて凄いと思うけどな。」
「終い終い、のど飴買うぞ。」
俺はよく保文をからかってるけど、この人のしている事は凄く尊敬している。
「そうだ、棚を少し入れ替えたから飴は右奥になったから。」
「オッケー、久し振りにこれにするか。」
「おっ『塩の生き様』だな。まぁ喉痛いなら妥当かもな。」
「あぁ、塩が入ってる事で喉に悪いんじゃないか?って思ってる人もいるがこの飴はのどに悪くはない!
そしてこの飴は俺のようなガイドにとっては最高の飴なんだよ。」
「確かにそうだな。
この飴にはハッカ、メントールなどののど飴の基本をしっかりと押さえている上に、塩分補充ができるから、山を登りながらガイドをする保文にとっては最高だろうな。」
「じゃあコレとサイダーにするわ、いくら?」
「80円と100円だから180円ね」
「やっぱり安いな。ほい180円」
「オッケー。」
「あっそうだ。あんずに手合わせていいか?」
「勿論いいぞ。ほら上がって」
「ありがとさん。」
保文はりんを鳴らしてから仏壇に向かって手を合わせた。
「あんず、保文だよ。兄ちゃんとこの店の事しっかり守ってな。看板娘。」
「ありがとな。いつも手合わせてくれて。」
「まぁ俺はあんずの事知ってるからな。看板娘には挨拶しねぇと。」
「本当にありがとう…」
「感謝される事じゃねぇよ。じゃそろそろ帰るわ。」
「毎度ありな!」
俺は岡部 保文、看板娘と共にこの岡部商店を守っていくのが俺の指命なんだ。
「次回予告コーナー!」
作「今回の話は完全な伏線+悲しい話?だったんで俺だけで次回予告をさせていただきます!
まぁ話すこともないので次回予告しますか。
次回、『そのじゅうろく ~ポッポの家に始めて入った。~』
是非御覧下さい!」