そのじゅうさん ~山道で~
え~前回の前書きで今回が遠足編最終回と書きましたがまだ続きます。ほんとスイマセン。理由としましては、杏子山の美しさをしっかり書くパートと仲を深めてゆくパートで分けたかったからです。
さて、それでは本文へどーぞ。
杏子山の山道には様々な香りがあった。木々、土、そして杏子の甘酸っぱい香り。
僕らは杏子山の山道を歩いていた。ある人は花を見たり、またある人はお喋りをしたりしていた。
「なぁヨシカズ、疲れない?」
「少しだけ疲れたね。おーくんは?」
「俺はここが遊び場の様なもんだから疲れるとかはないかな?」
「そっか、ねぇ保文おじさん。」
「どうした?」
「今日は何処までいくの?」
「まぁ君たちは小学生だから楓宿所までかな?」
「それってあとどのくらいで着くの?」
「あと十分くらいだな。」
「ふ~ん。あっタヌキ!」
「違う。あれはハクビシンだ。」
「えっ?どこが違うのおーくん?」
「しっぽを見てみろ。タヌキは丸いしっぽをしてんだよ。あいつはしっぽが細くて長いからハクビシン。」
「そーなんだ。おーくんは物知りだね。何か他に無いの?」
「人をパソコンか何かだと勘違いしてるだろ。まぁいいや、そうだなー。じゃあこれか。」
一枚の葉を手に取ったおーくんは葉を口に当てると、音楽を奏で始めた。
「わぁ、凄い!何で出来るの!?」
「それは練習したからだよ。まぁこの葉が吹きやすいのもあるけどな。」
「へぇ。他には~?」
「しつこいぞ、まぁいいか。他にはなぁ~」
おーくんは僕に生で食べれる野草を教えてくれたり、キツツキの巣を見つけてくれたりといっぱい知識を教えてくれました。
それからずーっと山道を歩き続けると、道が開けた所に出てきました。そこには美味しそうな団子匂いがしてきたりと、建物が様々ありました。
「さぁみなさん!今日の目的地の楓宿に着きました!ここは杏子山で2番目に景色が良いところです!ということでこれから一時間自由時間になります!お弁当食べたり、遊んだりして結構です!」
保文おじさんが掛け声を掛けると、『わぁすごい!』とか言って展望台の方に走っていく人や、疲れてベンチに座ってる人とか皆いろんな所に動いて行きました。
「ねぇポッポ!お弁当食べよ!」
「そうだな、食べるか。」
「ほらほら、おーくんと大将も食べよ!」
「「分かった!」」
僕たちはお弁当を仲良く食べました。
「「ポッポ、ヨシカズの次回予告コーナー!!」」
ヨ「これより、作者による謝罪会見を行います。」
作「この度は宣言したにも関わらず話を終わらせる事が出来なくて申し訳ありませんでした!」
ポ「反省してるんですか!?」
作「勿論です!もう二度と同じことはしません!」
ヨ「では次回予告をしてください!」
作「次回こそ『そのじゅうよん ~杏子の木々は心を洗う~』です!すいませんした!」
ポ、ヨ「「我々からも、申し訳ありませんでした!」」