そのじゅうに ~心待ちにした遠足~
こんなに引っ張った遠足編は次回で終わりです。遠足が終わったら少し日常回を出しまして2年生に入ろうと思います。
「皆さん揃いましたので、出発しましょう。」
三郷先生の掛け声から、僕らは北杏の町を歩き始めた。
「三郷先生、質問いい?」
「どうしたのかなアレン君?」
「遠足ってどこに行くの?」
「アレン君聞いてなかったの?みなさーんどこに行くか分からない人いますかー?」
ポッポ以外誰も手を挙げなかった。
「ほら、アレン君ちゃんと聞いててくださいね。もうあと一回しか言いませんよ。」
「分かってま~す。」
「今年は杏子山に行きます。山登りになるので皆さんケガにな気を付けてください。」
僕たちの遠足が始まった。
「皆さんここが杏子山です。これから3合目の杏子がよく見える所まで行きたいと思います。それでは、本日案内してくれる小鹿野 保文さんに交代いたします。」
僕は聞いたことのある名前に驚いてしまった。
「ねぇおーくん。なんで保文おじさんが居るの?」
「あ、言ってなかったか?保文はここの案内人をやってんだよ。」
「へぇ、知ってたポッポ?」
「あ、あぁぁ、知らない、知らない」
「どうしたの?もしかして山登るの怖いの?」
「そうだよ、俺は高所恐怖症なんだよ!」
「あっそうだった。大丈夫?」
僕とポッポが悩んでいると、保文おじさんがポッポにこう言ってくれました。
「大丈夫、大丈夫。高所恐怖症の子でもあんまし怖くないようにルートは設定してあっから。」
「ほ、本当に?」
「そうさ、さぁ行くべ。」
「分かった!」
ポッポの不安も取り除かれて、僕たちの遠足が本当に始まった。
「結構険しいところもあっから気を付けて付いてきてなー!」
『はーい!』
「「ポッポ、ヨシカズの次回予告コーナー!!」」
ヨ「さて、始まりました。次回予告のコーナーですが、今日はポッポに問題を出します。」
ポ「よーしっどっからでも掛かってこい!」
ヨ「僕たちが通う小学校の名前はなんでしょう?」
ポ「えっ?知らない。話に出てきた?」
ヨ「はーい、時間切れ。次回は『そのじゅうさん ~杏子の木々は心を洗う~』です!」
ポ「えっ?正解は?」
※答えは『設定』に書いてあります。