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レンアイ  作者: WAIai
6/7

【6】

入院中は穏やかな時間が流れていた。

ー心を癒やすには良い場所かも。

トイレの帰りに窓をながめ、青空を見る。広い庭があって、皆、横になったりしていた。手紙でも書こうと思い、ナースステーションを訪れる。

「あの、便箋と封筒をください」

中学の時の同級生に今の現状を書こうと思った。その子は井上レミといい、いつも連絡をとりあっている仲だった。

「ーはい、どうぞ」

「ありがとうございます」

ようやく、明るい声が出せ、ホッとする。ここでの生活は悪くはなかった。食生活もしっかりしており、少しふっくらとしてきた。

ーなんて書こうかな。

自分のベッドに戻り、テーブルに向かう。いろんなことが頭に浮かび、どれを書こうかまよったが、素直に入院していることを書くことにした。

ー写真も送ろうと。

看護師を呼び、スマホに撮ってもらう。後で両親にプリントアウトしてもらおうと、楽しみに手紙を書き始めたのだった。



「ーどうもありがとうございました」

貴子は母親と一緒に頭をさげる。無事、退院することができるのだった。

「気をつけてね。薬を飲むのを忘れずに」

仲の良かった看護師に言われ、貴子はしっかり頷く。病院を後にすると、向かったのは大学だった。今日から寮生活に戻るのである。

「ーただいま」

自分から声をかけると、寮の皆が注目してくる。室内は暖かく、冬の香りはまだ近くになさそうだった。

「大丈夫?」

皆、貴子に近寄ってきたりする。しかし、どこか、よそよそしかった。

ーしょうがないか。すぐ忘れるだろうし。

貴子は1人納得すると、笑顔を浮かべながら、皆に声をかけたのだった。



それからは雄也が居る部活は避け、バイトと学業に集中することにした。

ー次の恋をしよう。

もう前を向くしかなかった。女が居るように、男もたくさん居る。雄也だけが男じゃないのだ。

ーまたおしゃれして、綺麗になろうと。

学生生活を楽しく過ごしたいと、貴子は気持ちを切り替えたのだった。

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