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レンアイ  作者: WAIai
1/7

【1】

ーそれ以上、太るな。

大学2年生の安田貴子は彼ー小池雄也の言いつけを守り、サラダのみ手に取った。天然パーマがかかった、目鼻立ちのはっきりした美人だった。寮生活をしており、今は寮の食堂に居た。席につき、選んだサラダを見る。コーンとスライスしたオニオンなどが入っていた。

ー本当はしっかり食べたいんだけどな。

サニーレタスを手に取り、もしゃもしゃ食べ始める。周りは楽しそうに好きな学食を選んでおり、羨ましそうだった。

ー好きな人のためだから、しょうがない。

男子は女子が細いもの、しかもサラダしか食べないと思っているのか、貴子の食べられるものは限られていた。ちなみに雄也は部活の先輩で、1つ上の大学3年生でカラオケが上手だった。長身でオシャレな人だった。窓の外を見れば、吹く風で窓がガタガタ音をたてている。秋になったので、日が暮れるのが、早かった。気温も少しずつ寒くなってきている。

「そこまでしなくていいんじゃない?」 

たまたま通り過ぎた友達に言われ、貴子は苦笑する。

「太りたくないから、我慢、我慢」

「そう。何か可哀想」

「…」

嫌な言葉を言われ、頬をひくつかせる。可哀想にという言葉は嫌いだった。上目線みたいで、癪に触るのだ。

「別に。私は好きにやってるから」

我慢して言うと、

「そう?」

と言って、友達が去っていく。貴子は大切に食べようとサラダを少しずつ、何回も噛みながら食べていくのだった。


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