夜に歩く死人
中二の夏地元を離れて大阪に転校してきた雄平は、転校前の中学校で虐められていた。
思い出したくもないが、記憶にこびりついて夢に出る。
『お前はなんで、ビクビク怯えているのかな?』
『こいつは、おれたちの怖さを知っているからだよ? だからさぁ?』
『今日も人として正義を全うして殺し続けないとなぁ? なぁ? 雄平』
夢の中の彼らは、今日も雄平を虐める。
このときの雄平は、日常的な虐めに当たり前だと麻痺させて現実から逃げていた、人に対する愛を、誰かと幸せに生きていこうという希望を麻痺させることで孤独でも自分がいる大丈夫きっと上手くいくと念じているのだ。
このときの自分の一人称は、ボクじゃなくて俺に変わっていた。
いつの間にか変わった一人称は、過去と決別するためにだった。
俺は恐怖と怒りに縛られている。
人間は怖い生き物。
残酷で、冷酷で、残虐な生き物――それが人間。
この日常をすべて終わらせることが出来るなら、世界の人間を全員殺しても罪に問われないと思うのを、違和感なく感じられるのはなぜだろうか?
心に何度もグサリと言葉のナイフを刺され、心の痛みを感じ恐怖と怒りに縛られて人間は生きていく意味の無い生き物と考えて、目の前のこいつらをどう殺せば幸せになるだろう、と考える異常性を不思議と違和感なく感じていられるこの瞬間は、
何を求めているのかボクは分らなかった。
夜空に求めるように手で何かを掴む毎日。
何を求めているのだろうか?
この手は何を掴みたいのだろうか?
夜空を見上げて呟く自分に問うても、分るはずなのに言った言葉を、知らないふりをして誤魔化す。
『この手に何を掴んでもらいたいのか?』と呟く雄平は、孤独を背負い、心にも孤独を飼っている。
分っているはずなのに知らないふりをする。
転校したばかりだから大阪の夜を歩くのは怖かったりしたが、夜の散歩を趣味にしていた。
夜は一人で歩くのは危険だけど、ナイトウオーカーと言葉遊びして毎日を過ごす。
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