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後ろの人は大丈夫です!  作者: 白桜有歩
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孤独を埋め合っても





 雄平は苛立ちを押さえられなくて壁を拳で叩いた。


 なんだ、あの男は!?


 分ったような口ぶりで語るのはやめて欲しいなっ!?


 何も分らないで語るのは簡単でも、分ったら何も語れなくなるぐらいに苦しいんだからな!?


 深い傷を胸に刻んで生きるのと、幸せに生きるのとは違う。


 ムカつくっ!? あいつをどう、苦しめてやろうか?


 俺の苦しみを分らないなら痛みを与えてやるっ!?


 俺の痛みを、理解して優しく包んでくれるのは有紀さんだけだ――





 痛みがある人生は、どの人間にもあるように俺にだってある。


 当たり前のように孤独に生きて、一人の時間に一人で会話して言葉遊び――


 生き物は孤独に耐えられないから集団で生きて、孤独という二文字を埋めているのだ。


 生き物は、孤独がどれだけ怖いかを知っている。


 孤独を埋めるために誰かとつるんで分らなくする――孤独じゃないと。


 誰だって意見は違うし、誰だって心は一緒じゃない。


 死ぬときも、生まれるときも。


 何もかも違う。


 ただ、集団で生きているから鈍っているだけであって、人間全員孤独で生きている。それでも、全員孤独で寂しいからと言って、誰かと繋がりコミュニティーの中で思い出を作るのだ。


 一人ひとりパズルのピースであって、ひとり一人が繋いで出来るのだ、思い出は。


 何か遭ったら嫌いな記憶になるのに。


 ピースがばらけたら他人。


 いや、人間は全員寂しいから集まっているだけ。


 だから、人間は最初から孤独なのだ、と幼いながらも理解していた。


 人間は最初から繋がりを持ったとしても他人なのだ。


 どうしたって関係を持っても他人は他人。


 詐欺師で説明すると、相手が信用し、仲間だ、と相手が喜んで、騙されるのに、仲間、といい、詐欺師は腹の底で相手からむしり取る金を数えてほくそ笑む。関係上は、タダの騙す側と騙される側。


 騙された後は、逃げる詐欺師に殺意の目を向けて追って、


『殺してやる、生きた心地はこの世界にもどこにも無いからな?』と理性を失って、詐欺師の惨たらしい死に方だけを想像して、明日は、と鬼の顔を隠してこの世に生きる。


 親から言われたことだ。


『他人を騙して生きるしかないんだよ』と言われた言葉は、子供に言うことかと親の顔を宇宙人に見えた記憶があり、その言葉は、次第に、人は騙してくる気をつけろ、と胸に刻んでしまった幼少期となった。


朝に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、おはようございます!


昼に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんにちわ!


夜に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんばんわ!


寝る前に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、お休みなさい!

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