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いつも一つ
帰路についたぼくは、ベッドに横たわり雄平くんの言葉から逃げようと必死だった。
振り払っても彼の言葉は、粘着質のように張り付いて取れない。
取り持ちに捕まったトンボみたいに藻掻くように、心の中のぼくは張り付いた彼の言葉から逃げようとした。
張り付いた言葉は、次第にぼくを腐らせた。
ぼくを苦しませる言葉は、彼が覆い被さってぼくの首を締め付けているようにも感じる。
『キミの命で償うなら彼女の悩みも無くなるな? そうしてくれないか? 彼女が壊れる前にっ!?』
彼が、ぼくに教えてくれた有紀ちゃんを救う方法。
ぼくが取れる選択肢は、いつも一つだ。
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