殻から出てきてこの手を空に2
「歩いてみよう?」
有紀ちゃんが歩き出したのを、少し歩幅を短く歩きついて行く。
左を見ても右を見ても恐怖に感じる表情にも見えないし、声も聞こえない。
弾む足音にはほど遠いが、足音が普段の足音と違って次第に軽快なリズムに変わっていく。
地面を蹴る足音が、聞こえるぐらいに軽快なリズムに変わり始めた。
彼女に追いつき隣を歩く。
「春だね? 入学シーズンだけど、慎太くん、閉じこもった殻からの卒業は、どんな気分?」
「殻に閉じこもる理由が分らなくなった。外の景色がこんなにも綺麗だったなんて、思いもしなかった」
「外も人も怖くないでしょう?」
「うんっ!」
「卵から飛び出した雛になれたね?」
「雛だね」
二人声を出して笑うのを通行人が不思議そうに見て通り過ぎる。
温かい日差しが、手を伸ばして笑う慎太たちを包み込んだ。
だが、二人の仲が引き裂かれる事件が忍び寄っていた。隣で歩く彼女がたまに周りを気にして振り向くのをぼくは、自身の成長に喜びを噛みしめていて彼女の不安な表情に気がつかなかった。
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