きみが照らした光で蓋をする18
「この世は地獄にしか見えないんだ・・・・・・」
「歩いている人が這いつくばって進んでいるように見えるんだ・・・・・・」
「沼に溺れているんだ。眠れない毎日を過ごしている夢を見ている」
「苦しみは人それぞれ、でも、自分の人生はきっと、この先は明るいと考えて人は前を向いて歩かなきゃいけない」
「――えっ?」
「人生を歩くのってね? 一歩先がどんな景色か分らなくても、人は幸せを願い歩かなきゃいけないの」
「夢の中で藻掻いているんだよね? 眠れない毎日を過ごしている夢を見ているんでしょ?」
「囚われているんだよ? 自分の気持ちに」
「それは沼じゃなくて自分の手だったりして?」
「毎日人が怖いと考えるなら人が怖くなる」
「怖いと考える毎日で人から離れる」
「それって、最期に人はどういう景色を見るの?」
机に腰掛けて足をバタつかせる有紀ちゃんは微笑み、
「人に怯えて耳を塞がないで、目を閉じないで。進む先は明るい未来であって苦しむ道ではない。苦しむ道には、求めたい景色は何もない――」
「見たい景色は、みんなが幸せだと喜んでいる声と笑顔でいっぱいの毎日でしょう?」
「この世は地獄でもない。だったら有紀が慎太くん自身で沼に落ちているのを引き摺り出すよ?」
「地獄、沼だと怯えるなら天から手を差し出すよ?」
彼女は手を差し出してぼくに微笑む。
「光いっぱいに輝いた毎日を保証する!」
有紀ちゃんが手を前に出して催促する。
「幸せは自分の気持ち次第で掴めるの!」
「困っているなら手を掴みなよ? 助けてあげるって言っているんだよ?」
逡巡したぼくは、手を引っ込めて顔を伏せる。
「おててがお留守ですよ~!」
「掴まないのかな~? 後ろ向きくん? 有紀をおいてかないで?」
「――うんっ!」
朝に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、おはようございます!
昼に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんにちわ!
夜に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんばんわ!
寝る前に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、お休みなさい!




