きみが照らした光で蓋をする17
有紀ちゃんは、ぼくの横に立って振り向き、
「眠れてなさそうだね?」
「眠れなかった」
海に深く沈むように深く眠れたら、どんな朝を迎えられるだろうか?
毎朝、カーテンを引いて見る景色は、晴れでも毎朝見るのは雨や雷が鳴り響く天気。
心の問題で見えてしまうのだが、見る景色は最悪だ。
カーテンを開いたその先には、暴れ回る人と泣き叫び蹲る人。
地獄はこの世にある。
死んだ死後の世界ではない。この世が地獄である。
苦しんで生きる人間がこの世をさまよう、地獄に落ちた死者みたいに。
歩く足音は弱く、脆い。
交差点を歩いている人の群れは、死者の群れが這いつくばっているようにしか見えない。
今日も夢で見るのだろうか?
眠れない夜が永遠に続く夢を。
藻掻いて掴むのはなんだろうか?
沼に落ちて暴れるぼくが掴むのは――
朝に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、おはようございます!
昼に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんにちわ!
夜に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんばんわ!
寝る前に『後ろの人は大丈夫です!』を読んでくれてありがとうございます! そして、お休みなさい!




