きみが照らした光で蓋をする14
机の時計に目を向けると、あれからまだ一時間しか経っていない。
懐かしく思うその声、久しぶりの再会でもないのに心を縛る恐怖から解放されて涙が流れた。
「またか・・・・・・、慎・・・・・・」
ごめん、と言う前に昌一は、
「言うな・・・・・・」
優しく背中を叩いて、「大丈夫だ。俺は敵じゃないし、この女も敵じゃない」
「一人で不安になっていたら側にいてやる、そういう存在忘れるな? 大人になってもな?」
ぼくの目を、見て話す彼の声は震えていた。
癖で謝るぼくの事を知っているから、彼は謝ろうとするぼくを止める癖がついた。
昔、ポロッと零した言葉に彼に怒られた事がある。
『人を見てきたから何を考えどう思っているか分かる。人間は仮面をかぶるのが得意だ。上手に誤魔化して笑顔を振りまき陰で人を裁く。人間に嘘吐きはいない、仕草、声色、態度ですべて手に取るように分かる。だから人間を信用してはいけない。
人間は誰だって人間に言葉のナイフを向ける敵だ』
正直、こんな話はしたくなかった。
でも、彼には話したかった。
知ってもらう事で距離を取ってもらいたかった。
毎日、心の中では手で耳を塞ぎ、目をつむるぼくには、彼が接近するのが怖かった。
だが、毎日彼を見ても聞こえない、苦しむ声も悪意の声も。
『悪意と泣き叫ぶ声に囲まれているぼくにきみは何をくれるの?』
『人を信じられる心だ――』
『それと』
『それと?』
『この昌一様というお友達だ!』
『・・・・・・いる? それ・・・・・・、いらないけど』
『それって何!?』
『いらないって言う普通!? こういうときって言葉考えて言うもんだよ!? お前には友情っていうもんが人生になかったのかよ!?』
彼のツッコミに吹きそうになったぼくは、口を塞いで堪える。
『笑えよ? 友達のツッコミには笑いで返すもんだぜ? どんな酷い言葉で弄っても昌一様がツッコミを返したら笑うもんだ? お前の弄りや辛辣なツッコミでも昌一様は笑って返す。友達はお笑いコンビぐらいののりがちょうどいい』
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